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第168回 フランス・サッカーの危機(3)−選手の国外流出と得点シーンの欠如■フランス代表選手のほとんどが国外クラブに所属 前回の本連載ではレキップ紙の調査結果の中で、フランスリーグに対する関心がこの2年で急落し、その主な要因がサッカー以外の要素ばかりであり、サッカーそのものに関する要素ではなかった、ということを紹介したが、実はフランスのサッカーの質というものに関してはかなり深刻な状況にある。 ■代表クラスだけではない選手の国外流出 そしてこの選手の国外への流出は代表クラスの選手のビッグクラブへの動きだけではない。中堅・若手選手も国外の様々なレベルのクラブに流出している。10年前に国外の1部リーグに所属している選手はわずか9人だったが、増加の一途をたどり、今シーズンは233人にのぼる。リーグ別で見るとイングランドが54人、イタリアの24人となっているが、選手の所属はこれらの強豪リーグだけではない。スコットランド20人、ギリシャ15人、ベルギー13人、そして忘れてならないのはルクセンブルグ、イスラエル、アルメニア、ポーランド、ハンガリーなど20か国以上のリーグでフランス人選手が活躍しているということである。 ■欧州他国に比べて圧倒的に少ないゴールシーン これまでも何回か紹介しているとおり、フランスリーグには多数のアフリカ人選手が活躍している。さぞかし攻撃的なサッカーが展開されているであろうと、日本の読者の皆様は想像されるであろう。実は全く逆で、フランスリーグの1試合あたりの得点数は欧州の他国のリーグに比べてかなり少ない。フランスリーグの1試合あたりの平均得点数は2.18である。この数字を欧州の他の有力リーグの1試合あたり平均得点数を比較してみると、ドイツのブンデスリーガが2.76、スペインのリーガ・エスパニョーラは2.58、イタリアのセリエAは2.55、イングランドのプレミアリーグが2.54と、いずれもフランスリーグを高く上回る数字であり、単純に平均得点数だけで試合が攻撃的か否かを判断するのは危険かもしれないが、日本で年明けから急速にブンデスリーガの人気が高まっていることを考えてみれば、ゴールシーンの多い試合、リーグを好むことは当然のことであろう。日本でフランスリーグに注目が集まらない理由も明白である。 |