第60回 2001-02フランス・サッカー・フィナーレ(5)
2部降格をかけた最終節直接対決

■インタートトカップ出場はリール、トロワ、ソショー

 今回はまず3チームが出場するインタートトカップ出場をめぐる最終節の争いを紹介しよう。
 フランスカップとリーグカップの勝者はリーグの成績に関係なくUEFAカップに出場することになる。今季はフランスカップが5月11日に決勝がロリアンとバスティアの間で争われ、リーグカップについてはすでに日程を終了し、ボルドーが優勝している。
 ロリアン、バスティアは下位であるが、ボルドーは第33節を終了した時点で6位、この時点で7位以内を確保していることから、リーグ8位のチームにインタートトカップ出場権が与えられる。
 最終節を迎える段階で5位のリールは勝ち点53、6位ボルドーは勝ち点50、7位トロワは勝ち点47、8位ソショーは勝ち点43、9位マルセイユは勝ち点41、10位モンペリエ勝ち点40(得失点差-2)、11位ナント勝ち点40(得失点差-7)となっている。リーグカップ優勝のボルドーはUEFAカップ出場、リール、トロワについてはインタートト出場を確保しており、ここでもソショー、マルセイユ、モンペリエ、ナントの間での3番目の椅子争いが注目される。今年のインタートトカップはワールドカップ期間中の6月20日から始まり8月27日に終了する。選手が休養を取れず、バカンスシーズンと重なり観客動員も見込めないことから必ずしも魅力的な大会ではない。しかし、60チーム中3チームという難関ではあるが、インタートトカップを勝ち抜けばUEFAカップへの道が開けている。最終戦では9位マルセイユが10位モンペリエと直接対決をした。
 数年前にマルセイユはインタートトカップ出場を回避するために無気力な試合をしたが、今回はモンペリエを1-0と下した。しかしながら8位のソショーがモナコを3-0と一蹴したため、ソショーがインタートトカップ出場を決めた。

■得点王はパウレタとジブリル・シセ

 開幕から最下位を独走していた前年の覇者ナントもインタートトカップ出場が視界に入るまで順位を上げてきた。ナントの最終戦の相手はボルドー。ボルドーはすでにリーグカップというタイトルを確保しているが、今季最優秀選手に選出されたパウレタの得点王がかかっていた。パウレタは最終節を前に21得点で得点ランキング1位、1ゴール差でオセールのジブリル・シセが追っている。そのシセが前回の本連載で紹介したとおり試合の中盤までに2点を取り、逆転する。ナントでの試合はニコラ・サビノーの今季初ゴールによりナントが先制し、時計の針は90分をまもなく指すところまできた。このまま笛が吹かれれば最終戦の勝利もパウレタの得点王も消える、という88分にパウレタがゴールをあげる。試合を振り出しに戻すとともに、得点王争いでパウレタがシセに並ぶ。結局はその直後にナントのサビノーが2点目を上げてボルドーは勝利を挙げることはできなかったが、得点王を輩出したのである。

■2部降格は最終節直接対決のメッスとロリアン

 さて、シーズン当初の最下位争いからナントが抜け出し、2チームの2部降格はガンガン、ロリアン、メッスの間で争われた。2月初旬の第25節以降、この3チームが下位3チームを占めてきた。特に残り3試合となった第31節終了時はこの3チームが勝ち点29で並ぶという状況であった。そして最終節を迎える段階でも16位はメッス(勝ち点32、得失点差-16)、17位はガンガン(勝ち点32、得失点差-24)、最下位の18位は
ロリアン(勝ち点30、得失点差-21)という混戦は続く。しかも、最終戦では17位のガンガンはすでにインタートト出場を確定しているトロワをホームに迎えるが、16位のメッスが最下位のロリアンを迎えて直接対決するという優勝決定同様の運命のいたずらが起こったのである。
 2部降格についてもいずれのチームも自力で残留することは不可能であり、メッスとガンガンを東西に結ぶドラマが起こった。まず、直接対決となり、チケットが前売り完売となったメッスのサン・サンフォリアン競技場でゴールネットと観客席が揺れた。7分に地元出身のジョナタン・イエガーが先制点、立錐の余地もないスタンドを歓喜させる。残り80分以上もあるが、このまま勝てばガンガンが大差で勝たない限り35年間守ってきた1部の座を継続できる。ところが、その5分後、ロリアンのジャン・クロード・ダルシャビユが同点ゴールを決める。得失点差でガンガンよりも優位に立つメッスはガンガンも引き分ければ1部残留である。首位争いをするリヨンでゴールネットが次々と揺れていくのとは反対にメッスでもガンガンでも得点シーンは生まれない。そして62分、ガンガンで地元出身のステファン・カルノが貴重な得点をあげる。この段階でガンガンが一歩リードする。勝ち越し点さえあげればガンガンを逆転できるメッスも超満員の声援を受けて攻めるがその後いずれの試合もノーゴール。
 結局、16位ガンガン(勝ち点35)、17位メッス(勝ち点33)、18位ロリアン(勝ち点31)となり、直接対決の2チームが2部降格という結果になったのである。(続く)

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