第104回 ポルトガルへの道、2004年欧州選手権予選の組み分け

■15のチケットを争う予選がスタート

 4年に1度、オリンピックと同じ年に開催される欧州選手権。2000年大会はベルギーとオランダの共同開催であり、フランスが優勝を飾ったことは記憶に新しいが、次回の2004年大会はポルトガルで開催される。開催国には本大会の出場権はあるが、前回優勝国は予選免除にならないため、フランスも予選から欧州の頂点に挑戦することになる。予選はワールドカップの余韻も残る9月の第1週から始まる。
 まず、最初にこの予選の方法について説明することにしよう。今大会の予選にエントリーした国・地域は50であり、前回のベルギー・オランダ大会の時に比べて1チーム増えているが、これは新たな参加国があったわけではなく予選免除となる開催国が1つ減ったからである。本大会出場は16チーム。開催国以外の15の出場枠を50チームが1年かけて争うのである。その予選は50チームを5チームずつの10グループに分けてホームアンドアウエー方式で行われる。この10グループの首位チームは本選出場となる。来年11月には各グループで2位となった10チームがプレーオフを行い、勝者の5チームが本大会に出場することになる。

■5つのレベルに分けて、抽選会

 この予選の組み分けは今年の1月に行われた。この組み分けに当たってUEFAは公平性と透明性を重視した。まず、参加50チームの順位付けを行い、10チームずつ5つのレベルに分けた。この順位付けは前回の欧州選手権予選、今回のワールドカップ予選の成績(1試合あたりの平均勝ち点)でなされるものである。またこれらの大会で開催国や前回優勝のため予選免除となった場合(2000年欧州選手権予選のベルギーとオランダ、2002年のワールドカップ予選のフランスは不出場)は、最新の予選の結果を反映することになる。
 実は予選免除の部分は前回の欧州選手権予選の組み分けの際に問題になった点である。前回の予選の組み分けの際は予選免除の際のルールが不明確であったために、ワールドカップ・フランス大会の予選に出場しなかったフランスは1996年の欧州選手権予選の結果だけでレベル分けされ、第2シード扱いされる。その結果、フランスはロシア(第1シード)、ウクライナ(第3シード)という強豪と同じグループに入り、予選は苦戦の連続であった。同様に1996年大会を開催したイングランドも第2シードとなり、プレーオフの末、本大会出場を決めた。

■ワールドカップ出場チームが揃った第1シード

 今回、フランスは第1シードの10チームに難なく入る。残りの9チームはスウェーデン、スペイン、チェコ、ドイツ、アイルランド、ルーマニア、イタリア、ベルギー、トルコである。第1シード10か国のうちチェコとルーマニア以外の8チームは今回のワールドカップにも出場している。一方、ロシア、クロアチア、デンマーク、ポーランド、イングランド、スロベニアが今回のワールドカップに出場しながら、第1シードにもれ、第2シードとなったチームである。その他に今回のワールドカップには出場できなかったオランダ、ユーゴスラビアも第2シードに名を連ねている。

■油断はできないが幸運なグループに入ったフランス

 新春にポルトガルで行われた抽選会で、グループ1のフランスは幸運とも言えるくじを引く。第2シードはスロベニア、第3シードはイスラエル、第4シードはキプロス、そして第5シードはマルタとなった。最大のライバルになり得るのが、今回のワールドカップに初出場を果たした第2シードのスロベニアであろう。しかしながら、スロベニアはグループリーグで敗退しており、一昨年4月にはスタッド・ド・フランスで親善試合を行い、フランスが3-2で逆転勝ちをおさめている。むしろ侮れないのはイスラエル、キプロスという東方の国である。いずれもフランスの優位は揺るがない相手であるが、この両国にはかつて苦汁を飲まされている。これについては別途あらためてご紹介したい。また、第5シードのマルタとは過去の対戦歴がない。
 楽なグループに入ったとは言っても韓国での過ちを繰り返してはならない。ジャック・サンティーニ監督率いる新生フランス代表の予選は9月7日、ニコシアのキプロス戦で始まるのである。(この項、終わり)

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