第663回 第3のタイトル・リーグカップ(3)
昨季リーグ上位のリヨンとボルドーが決勝進出

■リーグ戦上位チームをシード、日程面も優遇

 他のタイトルより早く日程が消化されるリーグカップは年内に準々決勝まで行われ、ベスト4が決定した時点で新年を迎える。年末年始が全体の折り返し点となるリーグ戦、新年から1部リーグのチームが参戦するフランスカップと比べると非常に早い日程である。
 そのベスト4入りをかけた準々決勝は12月19日と20日に行われた。ベスト8に残ったのはランス(Stade de Reims)を除くと7チームが1部勢であった。
 この4試合、全てキックオフの時間が異なっている。それはこの4試合をテレビ中継するからである。フランスリーグと異なり、フランスカップならびにリーグカップは地上波のテレビ局が放映しており、特に今大会は好カードの連続で過去最高の視聴率をベスト8決定戦の段階で記録している。例えばリヨン-パリサンジェルマン戦の視聴者は620万人と推計され、代表の試合でもなかなかマークできない高視聴率である。
 さらに組み合わせについても昨季のリーグ成績上位4チームをシードし、これらの4チームは準決勝まで対戦しないようになっている。さらに上位2チームは決勝まで対戦しないことに加え、この準々決勝ではキックオフが21時に設定されている。初日のゴールデンアワーには昨季2位のボルドーが登場、2日目のゴールデンアワーにはリーグ戦1位のリヨンが試合を行う。

■ボルドー、ルマン、ランス(Reims)、リヨンが準決勝進出

 19日のボルドー-サンテエチエンヌ戦はボルドーで行われ、名門同士の戦い、両チーム一歩も譲らずという展開でゴールネットを揺らすことなく90分が終わる。延長後半になって99分、サンテエチエンヌの選手がペナルティエリア内でファウルを犯し、ボルドーにPKが与えられる。ボルドーのフェルナンドが難なく決めてこれが決勝点となり、ボルドーはベスト4入り一番乗りを決める。
 その翌日には残りの3試合が行われた。昨季4位のランス(Lens)に勝ったルマンはアウエーでソショーと対戦した。ルマンは松井大輔を欠く布陣であり、前半は無得点であったが、後半に入って2点を先取、ソショーの反撃を1点に抑え、準決勝に進出した。
 唯一2部リーグから準々決勝に進出したランス(Reims)は昨季3位のリールを下したレンヌとの対戦となった。UEFAカップで敗退したばかりのレンヌであるがホームのロリアン通り競技場は大勢の観衆で埋まった。その中でランスがよく守り、後半に入り、52分セドリック・フォーレが先制点をあげる。この1点を守りきり、ランス(Reims)は勝ち、リーグカップとしては初めての準決勝進出、フランスカップでの1987‐88シーズン以来実に19年ぶりのベスト4入りとなったのである。
 そして準々決勝のメインとも言うべきリヨン-ナンシー戦は前年の覇者であり、UEFAカップの決勝トーナメントに進出したナンシーの勢いに期待が集まったが、王者リヨンは難なく3-1で一蹴し、その力を見せ付けたのである。

■19年ぶりの準決勝で、また追いつけなかったランス(Reims)

 準決勝は年が明けた1月16日にランス(Reims)-ボルドー戦が行われた。ランス(Reims)にとってカップ戦の準決勝はフランスカップでの1987‐88シーズン以来実に19年ぶりのことである。当時はホームアンドアウエー方式で行われており、準決勝の第1戦はアウエーで戦い、メッスに0-4と大敗している。一週間後のホームでの第2戦では立て続けに3得点を奪い、あと1点取れば追いついたが、逆に1点を奪われ、通算得点で敗れているが、この1988年6月8日の悔しさを覚えているオールドファンもふくめてまたオーギュスト・ドローヌ競技場は超満員となった。試合は58分にボルドーが先制、75分にはPKで追加点をあげる。しかしランス(Reims)も87分にオウンゴールで1点を返し、期待が高まったがそこまででランスの夢は終わった。

■決勝はリヨンとボルドーの横綱対決

 そして17日にリヨンはルマン相手に手堅く1-0の勝利、2001年以来の決勝進出を決めた。信じられないことにリーグ戦の5連覇期間中初めてのカップ戦の決勝進出である。
 昨季のリーグ戦の上位2チームであるリヨンとボルドーが決勝に進出、カップ戦としては珍しい順当な顔合わせとなり、3月31日にスタッド・ド・フランスで覇権を争うのである。(この項、終わり)

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