第2023回 欧州選手権の直前の2試合で連勝(1)
ラファエル・バランが負傷のため離脱

 平成28年熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。お亡くなりになった方々に、謹んで哀悼の意を表します。 この地震が1日でも早く収まることと、被災地の皆様の安全とご健康をお祈り申し上げます。

■ラファエル・バラン、膝の負傷のため離脱

 6月10日に開幕する欧州選手権、32年ぶりの開催となるフランスは3回目の優勝を目指し、5月12日に23人のメンバーを発表、そして17日からビアリッツで合宿に入った。フランスを含む主要国のリーグ戦はこの時点で終了していたが、各国のカップ戦の決勝、チャンピオンズリーグの決勝に出場する6人を除く、17人で合宿が始まった。5月28日に行われるチャンピオンズリーグの決勝に出場するアトレチコ・マドリッドのアントワン・グリエズマンとレアル・マドリッドのラファエル・バランが最後に合流するはずであったが、アクシデントが起こる。バランが膝を負傷し、5月24日にメンバーから外れてしまう。ストッパーとしてほとんどの試合に出場してきたバランの穴は大きい。

■バックアップメンバー以外から選ばれたアディル・ラミ

 バランの代役として選ばれたのは8人のバックアップメンバーに入っていないアディル・ラミであった。ラミは現在30歳のベテランストッパーである。2010年のワールドカップには最後の最後でメンバーから外れ、ワールドカップメンバーが出場しなかった2010年夏のノルウェー戦で代表にデビュー、2012年の欧州選手権に出場したが、それ以降代表チームとは疎遠となり、2013年6月の南米遠征のブラジル戦を最後にメンバーから外れてしまった。しかし、2015年夏から加わったスペインのセビリアでは、輝きを取り戻し、ヨーロッパリーグは決勝でイングランドのリバプールを下して優勝、そして国内カップ戦のスペイン国王杯でもバルセロナに次ぐ、準優勝を果たした。このような活躍、特に大一番での活躍はディディエ・デシャン監督の目に留まり、5月12日に発表したバックアップメンバーには入っていなかったがラミが背番号4をつけることになったのである。

■ジェレミー・マチューも離脱、サミュエル・ウムティティがメンバー入り

 そしてもう1人、メンバーの入れ替えがあった。ラミが悔し涙を飲んだスペイン国王杯決勝、バルセロナが勝利したが、バルセロナのストッパーであるジェレミー・マチューは負傷する。マチューは国王杯獲得後にフランス代表の合宿に合流するが再検査の結果、欧州選手権を断念することになった。2人目のストッパーの代役は予備登録されていたサミュエル・ウムティティ、22歳と若いリヨンの選手である。
 人材難であったストッパーに関してはバランの出現で状況は変わったが、ママドゥ・サコーも負傷しており、暗雲が立ち込めた。

■アフリカ選手権予選を戦うカメルーンと対戦

 フランスは欧州選手権前に親善試合を2試合行う。5月30日にナントでカメルーン、6月4日にメッスでスコットランドと対戦する。守備陣の中心であるバラン不在という不安が的中したのがカメルーン戦であった。
 カメルーン戦の舞台のナントのボージョワール競技場、前回の自国開催の欧州選手権前に完成したフランスを代表するスタジアムの1つである。1998年ワールドカップでは日本がクロアチアと戦ったことから日本の皆様はよくご存じのスタジアムであろう。また、2007年のラグビーワールドカップにも使用されているが、今回の欧州選手権はナントでは開催されないため、ファンへの感謝の意味もありナントでの開催となったのであろう。
 相手のカメルーンは来年1月から2月にかけてガボンで行われるアフリカ選手権の予選を戦っているところである。2017年のアフリカ選手権の優勝国は2018年にロシアで開催されるワールドカップへの出場権を得ることができる。したがって、どの国も真剣な態度でのこの大会の予選に臨むことになる。昨年6月から始まった予選でカメルーンはグループMでモーリタニア、南アフリカ、ガンビアと戦っている。現在首位のカメルーンは6月3日のモーリタニア戦で勝利すれば最終予選進出が決まる。カメルーンにとってフランス戦は予選の大一番前の格好のテストマッチなのである。(続く)

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