第2027回 開幕戦でルーマニアを破る(1)
いよいよ開幕、優勝目指すフランス

 平成28年熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。お亡くなりになった方々に、謹んで哀悼の意を表します。 この地震が1日でも早く収まることと、被災地の皆様の安全とご健康をお祈り申し上げます。

■2016年に入って4連勝で迎える欧州選手権開幕戦

 いよいよ、欧州選手権の開幕を迎える。フランスは、昨年秋にカリム・ベンゼマ、マチュー・バルブエナを失い、大会直前になってからはラファエル・バランを負傷で欠いたが、3月にはオランダ、ロシアに連勝、大会直前にはカメルーン、スコットランドとの親善試合に連勝し、2016年になってからは4連勝、しかも4試合とも3点を奪うという得点力を誇り、本大会に臨む。

■欧州選手権の初戦で相性のいいフランス

 フランスは6月10日の開幕戦に登場する。フランスはこれまでの欧州選手権の初戦では好成績を残している。過去8回本大会に出場しているが、初戦で敗れたのは第1回大会にあたる1960年大会だけである。このときはユーゴスラビアに4-5と敗れているが、当時の大会方式は4チームが出場し、ノックアウト方式で行われており、グループリーグを戦ってから決勝トーナメントという現行の方式になってからは4勝3分と負け知らずである。そして、これまでのフランスが準決勝以上に進出した3大会(1984年優勝、1996年ベスト4、2000年優勝)はいずれも初戦で勝利しており、優勝を目指す今大会も白星発進したいところである。

■ディディエ・デシャンと6月10日

 フランスの第1戦の相手はルーマニアである。ルーマニアとは1996年大会の第1戦で対戦している。この試合は現役時代のディディエ・デシャン監督にとっては記念すべき試合となった。
 デシャンが代表にデビューしたのは前々回の本連載で紹介した通り1989年のことであった。1990年のワールドカップ・イタリア大会予選のことである。このイタリア大会予選は敗退、続く1992年の欧州選手権スウェーデン大会予選は全勝で通過する。デシャンにとっては代表入り3年目にして初めての国際大会の本大会であった。国際大会本大会のデビュー戦は今大会の開幕戦と同じ6月10日、開催国のスウェーデンと対戦したが1-1のドロー、続くイングランド戦は引き分け、最終戦のデンマーク戦では敗れグループリーグで敗退となる。そして2度目のワールドカップ予選となる米国大会予選でも活躍したが、最後のブルガリア戦はロスタイムに決勝点を奪われ、予選敗退となる。
 1996年欧州選手権イングランド大会予選は大勝と引き分けを繰り返して、本大会出場を決める。イングランドで行われた本大会の初戦の相手はルーマニアである。この試合の主将を務めたのがデシャンであり、クリストフ・デュガリーのゴールで1-0と勝利する。デシャンにとっては代表入りしてから8年目にして初めて国際試合の本大会で勝利した。
 なお、ニューカッスルで行われたルーマニア戦も今年のルーマニア戦と同じ6月10日であり、国際大会の本大会デビュー、国際大会の本大会での初勝利がいずれも6月10日であり、優勝を狙う今大会の初戦も6月10日というのは何かの縁であろう。

■5回目の主要国際大会の開催、直近2大会は優勝したフランス

 このフランス-ルーマニア戦は開幕戦ということもあり、チケットの価格が高い。その結果、上位カテゴリーのチケットは前売りで完売とはならず、カテゴリー1(595ユーロ)、とカテゴリー2(395ユーロ)チケットが約250枚、試合の当日に売りだされた。 6月10日に行われる試合はこのフランス-ルーマニア戦だけであり、試合前にはスタッド・ド・フランスで開幕セレモニーが行われた。開幕セレモニーといってもわずか15分程度であり、50人のダンサーによるフレンチカンカンが披露された。
 これまでフランスは主要国際大会を4回開催している。古くは1938年のワールドカップ、そして1960年欧州選手権、1984年欧州選手権、1998年ワールドカップである。直近の2大会で優勝を果たしたことは記憶に新しい。
 そしてデシャン監督は主要国際大会には選手として4回(1992年欧州選手権、1996年欧州選手権、1998年ワールドカップ、2000年欧州選手権)、監督として1回(2014年ワールドカップ)出場しているが、最初の1992年を除くとすべて初戦は勝利している。初戦で勝利し、勢いをつけて優勝へと進んでいくだろうか。(続く)

このページの先頭へ戻る

月間バックナンバー

  • RSS Feed
  • Supported by Everplus