第2053回 金メダルを狙う女子サッカー(4)
優勝候補の米国にまたも惜敗

 平成28年熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。お亡くなりになった方々に、謹んで哀悼の意を表します。 この地震が1日でも早く収まることと、被災地の皆様の安全とご健康をお祈り申し上げます。

■最低でも引き分けたい米国戦

 今大会も優勝候補筆頭の米国、女子の場合はワールドカップとオリンピックが主要国際大会であるが、2010年以降の両大会で敗れたのは2011年決勝の日本戦だけという圧倒的な力を誇る。グループリーグの第1戦はニュージーランドに2-0と勝利し、オリンピックでの連勝記録を12に伸ばしてフランス戦に臨む。フランスとしては出場12か国中8か国が決勝トーナメントに進出できるわけであるが、決勝トーナメントのことを考えると、昨年のワールドカップで敗れたドイツとは決勝まで顔を合わせたくないところである。そのためにはグループリーグを首位で通過する必要がある。フランスは米国に勝利しなくとも、引き分けでしのげば、得失点差で首位になる可能性が高く、最低引き分けでこの1戦を乗り切りたい。

■カディディアトゥ・ディアニとマリー・ロール・デリーの2トップ

 さて、フランスの先発メンバーであるが、GKはサラ・ブハディ、DFはジェシカ・ウアラ、グリエッジ・ムボック、ウェンディ・ルナール、アメル・マジリの4人、MFはアマンディーヌ・アンリ、エリーズ・ビュサグリア、カミーユ・アビリー、ルイーザ・ネシブの4人、そして2トップにカディディアトゥ・ディアニとマリー・ロール・デリーが入る。コロンビア戦はユージェニ・ルソメの1トップであったが、米国戦は2トップで臨む。大会前の親善試合で得点を決めたディアニとコロンビア戦では最後の15分間しか出場しなかったデリーをトップで起用する。ディアニはこれまで米国戦には1試合しか出場しておらず、米国にとってデータの少ない選手の潜在能力に期待する。一方、デリーは代表試合出場数が100試合を超え、60点以上を決めているベテラン選手であり、若手とベテランの2トップである。

■たびたび好機を逃し、カーリー・ロイドの一撃に沈む

 上下白のユニフォームの米国に対し、フランスは上下青、ストッキングが赤である。試合はこれまでの米国戦同様、フランスがボールを支配する展開の中で進行した。こうなると攻撃陣の決定力が勝敗を左右する。ここでブレーキとなったのがデリーである。23分、26分と立て続けにチャンスを逃してしまう。さらに41分のシュートは米国のGKの真正面であり、得点機をいかせなかった。他方、若手のディアニはアクロバティックなプレーでゴールを狙うが、ゴールをあげることができない。
 守勢一方だった米国は62分にモーガン・ブライアンのクロスを主将のカーリー・ロイドが決める。リードを許したフランスは攻撃陣の選手を入れ替えるが、1点は重く、ロンドンオリンピックに続き、また米国にグループリーグで敗れてしまったのである。

■最終戦は勝ち点3同士でニュージーランドと直接対決

 なお、このフランス-米国戦に引き続き、同じベロオリゾンテのミネイロン競技場でグループFのもう1試合のニュージーランド-コロンビア戦が行われ、世界ランキング17位のニュージーランドが同じく24位のコロンビアを1-0で下した。
 この結果、グループFは2試合を終えた時点で米国が2勝(勝ち点6)で決勝トーナメント進出を決め、フランスとニュージーランドが1勝1敗で並び、コロンビアは2連敗となった。
 グループリーグ最終戦となる第3戦は異なる会場で2試合が同時刻にキックオフされる。フランス-ニュージーランド戦はベロオリゾンテから4時間のフライトで移動するサルバドールで行われ、米国-コロンビア戦はマナウスに移動して行われる。
 最終戦は決勝トーナメントをかけてフランスとニュージーランドが直接対決となったが、第2戦を落としたフランスと第2戦でコロンビアに勝利したニュージーランド、メンタル面も重要な一面である。ベロオリゾンテからサルバドールへ移動し、中2日の日程で気持ちを切り替えることができるかどうか、ベテラン中心のフランスのメンバーは問われているのである。(続く)

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