第2067回 ベラルーシとスコアレスドロー(1)
予選の初戦で苦戦するフランス

 平成28年熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。お亡くなりになった方々に、謹んで哀悼の意を表します。 この地震が1日でも早く収まることと、被災地の皆様の安全とご健康をお祈り申し上げます。

■イタリア戦で代表にデビューしたウスマン・ダンベレとジブリル・シディベ

 バーリでイタリアの勝利した翌日の9月2日、フランスのイレブンはクレールフォンテーヌに戻り、9月4日の日曜日に次のベラルーシ戦に向けてミンスクに旅立った。前回までの本連載で書き忘れたことであるが、イタリア戦の前に、フランスはナビル・フェキル、アレクサンドル・ラカゼット、ヨアン・カバイエの3人が負傷で離脱し、ケビン・ガメイロ、ジョフレイ・コンドグビア、ウスマン・ダンベレの3人を招集している。この3人の中でダンベレは代表に初めて招集された。昨季まではレンヌに所属していたが、今夏の移籍市場でドイツのボルシア・ドルトムントに移っている。イタリア戦では早速後半の63分に交代出場し、代表デビューを飾っている。
 ディディエ・デシャン監督にとっては2014年ワールドカップ、2016年欧州選手権に次いで2018年ワールドカップは3度目の挑戦となるが、その第1戦で新戦力としてジブリル・シディベとダンベレの2人が代表デビューを果たし、アントニー・マルティアルとレイバン・クルザワが代表初ゴールを決めた。まずは順当な第1戦であった。

■初対戦でフランスから勝利したベラルーシ

 ただし、相手の力が落ちるとはいえ、ベラルーシ戦はワールドカップ予選である。ベラルーシとはこれまでに4回対戦しているが、そのいずれもが国際大会の予選である。最初は2012年欧州選手権予選、2010年9月にスタッド・ド・フランスで行われた試合はローラン・ブラン新監督の公式戦最初の試合である。南アフリカでの惨敗を受けて再出発したフランスはビジターのベラルーシが1-0で勝利する。そしてその翌年の6月、ミンスクで行われた試合はスコアレスドローとなる。フランスは結局6勝3分1敗という成績でグループ首位となり、欧州選手権に出場することができ、他方、ベラルーシは3勝4分3敗という成績で4位にとどまり、予選落ちとなる。しかし、フランスはベラルーシには1分1敗と唯一グループ内で勝つことのできなかった相手となった。
 続く対戦が、2014年ワールドカップ予選である。この時も序盤に対戦し、2012年9月11日にスタッド・ド・フランスで対戦している。フランスは第1戦でフィンランドにアウエーで勝利し、第2戦となるホームのベラルーシ戦でも3-1と勝利した。さらに翌年の9月10日にアウエーのゴメルでの試合もフランスは4-2と勝利している。この時は同じグループにスペインがおり、フランスは2位になってプレーオフを戦って本大会に出場した。

■国内リーグで11連覇中のBATEボリソフの本拠地で対戦

 そして今回も予選で同じグループとなる。2016年欧州選手権においてフランスは開催国として予選免除となっており、実質3予選連続でベラルーシと対戦することになった。
 これまでのベラルーシ国内での対戦は、首都ミンスク、そして第2の都市であるゴメリで対戦してきた。今回はボリソフである。ボリソフ自体は首都ミンスクと同じミンスク州にある人口15万人の中都市であるが、本連載の読者の皆様はBATEボリソフの名前はチャンピオンズリーグ関連の連載で目にしたことがあるであろう。ボリソフ自動車トラクター電装工場を母体とするBATEボリソフは2006年以来ベラルーシリーグで10連覇を果たしている。まさにベラルーシのサッカーの都といえるであろう。

■ワールドカップ、欧州選手権の初戦で苦戦するフランス

 さて、気になるのは、フランスが国際大会の予選の初戦を苦手にしていることである。1994年ワールドカップ予選はアウエーでブルガリアに敗れている。最終戦でもブルガリアに敗れて米国行きのチケットを逃したことは記憶に新しい。また、1998年ワールドカップでは地元開催で優勝したが、そのあとに開幕した2000年欧州選手権の予選ではアウエーでアイスランドと引き分けている。メンバーの多くがフランスリーグを含む欧州の有力リーグのクラブに所属し、クラブでのシーズンが始まったばかりのところで混成チームである代表チームを組織して試合に臨んでいるのが苦戦の理由とも言えるであろう。
 フランスを迎え撃つベラルーシはリーグ戦の消化試合数もフランス等よりも多い。その不安は的中してしまったのである。(続く)

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