第2080回 序盤に強敵と連戦(4)
ケビン・ガメイロの活躍で予選初勝利

 平成28年熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。お亡くなりになった方々に、謹んで哀悼の意を表します。 この地震が1日でも早く収まることと、被災地の皆様の安全とご健康をお祈り申し上げます。

■攻撃陣を入れ替えた両チーム

 ブルガリアと今世紀になってから初めての対戦となるフランスであるが、ベラルーシとのスコアレス泥という結果からファンは必ずしも期待しておらず、欧州選手権決勝以来のサッカーの試合となるが、前売りの段階では6万枚しか売れていない。欧州選手権決勝以来のサッカーの試合となるスタッド当日売りを合わせても6万5000人しか観衆が集まらず、空席がところどころ見当たる中でのキックオフとなった。
 前回の本連載ではフランスはトップにこれまで起用してきたオリビエ・ジルーでもアンドレ・ピエール・ジニャックでもないケビン・ガメイロを起用したことを紹介したが、ブルガリアも同様に攻撃陣は意外な選手起用となった。これまでは33歳のベテランのディミタール・ランゲロフが1トップを務めてきたが、このフランス戦はメンバーとシステムを変え、イベリン・ポポフとマルセリーニョの2トップで臨む。

■ブラジル出身のブルガリア代表、マルセリーニョ

 マルセリーニョは名前からわかるとおり、ブラジル出身の選手であり、ブラジルの20歳以下の代表として試合に出場したこともある。しかし、2011年にブルガリアのルドゴレツ・ラズグラドに移籍し、2013年にブルガリア国籍を取得、そして今年の3月にブルガリア代表にデビューしたばかりである。またルドゴレツ・ラズグラドはチャンピオンズリーグのグループリーグでパリサンジェルマンと同じグループAである。9月28日のホームゲームではマルセリーニョはノーゴールでチームも敗れたが、次のパリでの対戦は最終節の12月6日、その前にフランスのファンの前でゴールを決めておきたい。

■先制点を許すが、ケビン・ガメイロが同点ゴール

 そして試合はブルガリアのキックオフで始まったが、開始早々の5分、負傷から戻ってきた右サイドDFのバカリ・サーニャが攻め上がってきた相手左DFのゲオルギ・ミラノフをペナルティエリア内で倒してしまう。このPKをブルガリアはミハイル・アレクサンドロフが蹴り、ウーゴ・ロリスは正しい方向に飛んだが及ばず、ブルガリアが先制する。1993年11月17日の試合からフランスはブルガリアに対し3連続失点、暗雲が立ち込める。
 しかし、フランスはリズムをつかみ、ブルガリアに対して一方的に攻め続けることになる。何度は好機があったが、23分には失点のきっかけを作ったサーニャがニアにクロスをあげる。これをトップに入ったケビン・ガメイロがヘディングで合わせ、同点に追いつく。5年ぶりに先発出場したガメイロであるが、代表初先発となった2011年6月6日のウクライナ戦でもゴールをあげており、それに次ぐ代表2点目となる。

■ガメイロとアントワン・グリエズマンのアトレチコラインが機能

 この1点でフランスは点火する。26分にはディミトリ・パイエがムーサ・シソッコからのパスをうまく合わせて追加点。ガメイロ、パイエは前回の本連載で紹介した通り、ベラルーシ戦の先発から入れ替えたメンバーであり、ディディエ・デシャン監督の選手起用が見事に的中した。
 この直後にサーニャが負傷してジブリル・シディベと交代するというアクシデントはあったものの、次の得点もまたフランスであった。ブルガリアのパスミスをアントワン・グリエズマンがインターセプトする。ノーマークの20メートルの位置から左足でグラウンダーのシュート、見事に決まり、3-1とリードを広げる。
 後半に入ってスペインのアトレチコ・マドリッドのコンビによってフランスに追加点が生まれる。59分にレイバン・クルザワがゴール前にあげたクロスをグリエズマンが受け、ガメイロにパスをする。ガメイロが最後に得点をあげ、グリエズマン-ガメイロのアトレチコのホットラインが機能する。
 72分にガメイロがジニャックに交代してベンチに下がる際は万雷の拍手で送られる。試合はその後もフランスが攻め続け、72分にはブレーズ・マツイディのシュートが惜しくも外れ、追加点はならなかったが、フランスが4-1と快勝し、予選で初勝利をあげたのである。(続く)

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