第2095回 本年最後となる11月の連戦(4)
ランスでコートジボワールと親善試合

 平成28年熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。お亡くなりになった方々に、謹んで哀悼の意を表します。 この地震が1日でも早く収まることと、被災地の皆様の安全とご健康をお祈り申し上げます。

■離脱者が続出したフランス

 ワールドカップ予選を3戦終えた段階で勝ち点7で並んでいたスウェーデンとの直接対決で逆転勝利し、フランスはグループAの単独首位に立った。これで年内の予選は終了し、残るは11月15日の親善試合のコートジボワール戦だけとなった。このコートジボワール戦は予選後半戦をにらんだ選手選考の機会という色彩が強くなってくる。
 今回の連戦に向けてフランスは23人のメンバーを招集したが、次々とメンバーが入れ替わっている。まず、スウェーデン戦で左サイドDFを務めたパトリス・エブラは負傷で離脱したレイバン・クルザワに代わって追加招集された。サミュエル・ウムティティも負傷で外れ、エリキアム・マンガラが加わった。また、第3GKとして将来が期待されるアルフォンス・アレオラ、若手FWのキングスレー・コマンも離脱し、GKにはブノワ・コスティル、FWにはモナコの若手、トマ・ルマールがメンバーに入っている。

■追加招集で初めて代表入りしたトマ・ルマール

 ルマールは年代別代表の常連であったがフル代表に招集されるのは初めてであり、コマンの離脱がスウェーデン戦の前日の朝に発表され、その日の午後にチームに合流した。招集時に20歳(誕生日は11月12日)のルマールのポジションはカーンからモナコに移籍して今年が2年目である。モナコの躍進を担う若手選手であり、ディディエ・デシャン監督のポリシーである好調な所属チームを支える選手である。ルマールのポジションは守備的MFであり、コマンのポジションとは一致しないが、コートジボワール戦でのテストのために早期にチームに合流させたのであろう。
 また、スウェーデン戦でアントワン・グリエズマンも左足を痛め、コートジボワール戦には向かわないことになった。グリエズマンはこの1年間だけで6アシストの大活躍であったが、ここで無理をする必要はないであろう。

■フランス代表にとって相性のいいランス

 コートジボワール戦の舞台はランスである。ランスのスタジアムはボラール・デュレリス競技場、これまでの本連載ではフェリックス・ボラール競技場と紹介してきたが、2012年に改称している。フェリックス・ボラールというのはランス炭鉱会社の幹部の名前であり、この炭鉱都市の繁栄に大きく貢献するとともに、この炭鉱会社がスタジアムを建設し、スタジアムの名前に使われた。デュレリスというのは30年以上にわたってランス市長を務めた政治家の名前であり、2012年に死去している。リール出身のピエール・モーロワの首相在任中には閣僚入りもしている。この元市長の功績を讃え、死後、このスタジアムはボラールとデュレリスの2人の名を冠している。
 フランス代表がこのスタジアムで試合をするのは6年ぶりのことであり、これまでの戦績は6勝1分、1998年のワールドカップでは決勝トーナメント1回戦を戦い、パラグアイにゴールデンゴールで勝利している。このように良い成績を残しているのは地元ファンの声援が非常に熱心であることも理由として挙げられ、エブラやティエリー・アンリはこのスタジアムに好感を持っている。なお、アンリが代表にデビューしたのは1997年10月11日にこのスタジアムで行われた南アフリカ戦であった。

■24人中7人がフランスのクラブに所属するコートジボワール

 さて、フランスの相手のコートジボワールは11月12日にワールドカップ予選のアウエーのマラケシュでのモロッコ戦を終えてからフランス入りした。24人のメンバーがこの2試合に向けて選ばれたが、このうち7人がフランスのクラブに所属している。パリサンジェルマンのセルジュ・オーリエ、ナンシーのセルジュ・ヌゲッサン、メスのシェイク・ドゥークレ、ニースのジャン・セリ、レンヌのジョバンニ・シオが1部勢であり、2部からはトゥールのアクセル・カクー、アンジェのニコラ・ペペというメンバーである。
 コートジボワールはモロッコ戦をスコアレスドローに収め、首位をキープしたが、フランスをよく知る彼らがどのようにプレーするかが楽しみである。(続く)

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