第2113回 欧州カップグループリーグ終盤戦 (10)
後半戦で連敗したニース、敗退決定

 読者の皆様、あけましておめでとうございます。連載を開始して16回目の新年を迎えました。
 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、すべての日本の皆様に激励の意を表します。
 本年もよろしくご愛読のほどお願いいたします。

■新スタジアムでの欧州カップ初勝利を狙うニース

 リーグ戦で首位を走りながら、ヨーロッパリーグでは連敗スタートしたニース、ようやく第3節でオーストリアのザルツブルク相手に勝利をあげた。アウエーゲームであったが、観客の9000人中の1500人がニースから駆け付けたファンであり、このファンの声援なしに初勝利はなかったであろう。
 そしてザルツブルクでの勝利の2週間後にはニースのアリアンツ・リビエラ競技場にザルツブルクを迎える。アリアンツ・リビエラ競技場は2013年秋に完成したが、ニースは2012-13シーズンでリーグ4位となり、この時はヨーロッパリーグのプレーオフからの参戦となり、本戦に出場すれば新スタジアムで戦うことができたが、プレーオフでキプロスのアポロン・リマソルに敗れており、今季が初めての欧州の舞台である。初戦でシャルケ04(ドイツ)に惜敗しており、ここで勝利をあげて勝ち点を6に伸ばし、2位に浮上したいところである。

■ザルツブルク相手に押される展開となったニース

 対戦相手のザルツブルクはリーグ3連覇中であるが、今季はリーグ戦では不振で3位にとどまり、エースのジョナサン・ソリアーノもベンチスタートである。しかし、このザルツブルク相手にニースは攻めあぐね、気迫に勝るザルツブルクに押される展開となる。スタジアムに集まった観衆はグループIのもう一方の試合でシャルケ04がクラスノダール(ロシア)を2-0とリードしていることを知っている。ニースは勝利すれば勝ち点でクラスノダールに並ぶことができるのに、ふがいない目の前の我がチームに対して2万人近いファンは不満のブーイングの嵐となる。

■途中出場の黄喜燦の2ゴールに沈んだニース

 後半になってようやく56分にニースはマリオ・バロテッリからアラッサン・プレアにボールがつながれ得点のチャンスが訪れるが、先制点は奪えない。さらに61分にもバロテッリはFKを直接狙うがGKにキャッチされる。日本の皆様にとってはベンチに控えている南野拓実の出場を期待されていただろうが、後半途中に交代出場してきたのは韓国代表の黄喜燦であった。まだ20歳の黄喜燦はこのゲーム最初の交代選手として62分に出場すると72分に自らのパスが起点となった攻撃で攻め上がり、最後は左からのクロスボールをヘディングで決めて先制点を奪う。さらにその1分後にはスローインからのクロスを今度は左足でシュート、わずか2分間の間にニースは2失点してしまう。この日のニースには反撃する力はなく、0-2と完敗、地元での欧州カップ初勝利はお預けとなった。
 中盤戦を終えた段階でグループIはシャルケ04が4連勝で勝ち点12、2位はクラスノダールで2勝2敗で勝ち点6、それを1勝3敗で勝ち点3のニースとザルツブルクが追うという展開である。

■首位を決めているシャルケ04相手にもアウエーで完敗したニース

 地元でチャンスを逃したニースの次戦の第5節はアウエーでのシャルケ04戦である。すでに首位で決勝トーナメント進出を決めたシャルケ04の本拠地に乗り込み、この試合で勝利しなければ、最下位のニースが2位以内に入る可能性はなくなる。国内リーグの成績はニースの首位に対して、シャルケ04は11位、しかしながら、ヨーロッパリーグでの順位は最下位と首位である。さらにシャルケ04の本拠地ゲルゼンキルヘンのフェルティンス・アレナには5万人以上のファンが集まった。
 開始早々シャルケ04はサシャ・リーターがレミ・ヴァルターに強烈なタックル、ヴァルターは倒れこむがカードは出ない。闘志に勝るシャルケ04に対し、ニースはこの試合もリズムをつかめない。シャルケ04はセビリア(スペイン)から移籍してきたウクライナ代表のイェフヘン・コノプリャンカが14分に先制点を決める。その後もニースは劣勢が続き、得点機をつかめない。そして終盤の80分にシャルケ04はデニス・アオゴが追加点を決めて万事休す。ニースは0-2と敗れ、ヨーロッパリーグのグループリーグ敗退が決定した。19年ぶりの欧州カップでの越年はできず、年明けからは国内タイトルに専念することになったのである。(続く)

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