第2136回 パリサンジェルマン、バルセロナに大勝 (3)
記録的なゴールラッシュで先勝

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■多くの選手が過去の対戦に出場

 過去4シーズンに3回、合計で6試合対戦している両チームであるが、今回の先発メンバーの多くはこれまでの対戦で出場している。初めて出場する選手はパリサンジェルマンはパリサンジェルマンではGKケビン・トラップ、DFのトマ・ムニエ、プレスネル・キンペンベ、レイバン・クルザワ、FWのアンヘル・ディマリアとユリアン・ドラクスラー。  一方のバルセロナはDFのロベルト、サミュエル・ウムティティ、MFのアンドレ・ゴメスはパリサンジェルマン戦初登場である。

■チャンピオンズリーグ初出場となるプレスネル・キンペンベ

 多くの選手は前回対戦時以降に移籍してきた選手であり、前所属チームでもチャンピオンズリーグに出場した経験のある選手がほとんどであるが、この試合が初めてのチャンピオンズリーグの試合に出場という選手が1人だけいる。
 それがパリサンジェルマンのストッパーのキンペンベである。コンゴ民主共和国を出自とするパリ郊外生まれの21歳の選手であり、昨年10月には初めてフランス代表に選出されたが、試合に出場することはなかった。パリサンジェルマンの育成機関の出身であり、パリサンジェルマンとプロ契約を結んだのは2014年のことである。今年がプロ3年目となるがほとんど試合出場の機会はなかった。しかし主将のチアゴ・シウバの負傷による欠場で大役が回ってきた。このキンペンベがMSNと言われるバルセロナのリオネル・メッシ、ルイス・ルアレス、ネイマールの強力攻撃陣を止めることができるかどうか、注目点である。

■29歳の誕生日を2ゴールで飾ったアンヘル・ディマリア

 試合はこれ以上ないほどの注目を集めてキックオフされた。立ち上がりからホームのパリサンジェルマンが試合を圧倒する。パリサンジェルマンはバルセロナのゴールを脅かす。そして先制点は時間の問題であった。18分にパリサンジェルマンの連続パスをバルセロナはファウルで止める。FKを得たパリサンジェルマンはゴール前20メートルの位置からディマリアがFKを直接ゴールに決める。鮮やかなカーブのかかった先制点でパルク・デ・プランスは歓声が沸きあがる。さらに40分にはドラクスラーがマルコ・ベラッティから受けたパスを右足でシュート、前半は2-0とパリサンジェルマンがリードして折り返す。
 後半に入ってもパリサンジェルマンの勢いは衰えず、バルセロナのエンジンはかからなかった。55分にはパリサンジェルマンは自陣からトラップ、アドリアン・ラビオ、ドラクスラー、ブレーズ・マツイディ、レイバン・クルザワとパスをつなぎ、最後はディマリアにパスをする。ディマリアは左足でシュートを放ち、3-0とバルセロナを突き放す。この日29歳の誕生日を迎えたディマリアはスペインのレアル・マドリッドから移籍してきた。レアル・マドリッド所属時にもバルセロナ戦は特別な思いで臨んできたが、この夜は最高のバルセロナ戦となったであろう。さらに71分にはエディンソン・カバーニが右サイドのムニエからのパスを受けてシュートし、4点目のゴールが決まる。
 パスの本数もボール支配率もバルセロナがパリサンジェルマンを上回ったものの、最前線までバルセロナはボールがつなげない。つながったとしても、キンペンベはスアレスを完封、メッシ、ネイマールもパリサンジェルマンの守備陣にゴールへの勢いをそがれてしまう。結局枠内のシュートはパリサンジェルマンの10本に対し、バルセロナはわずか1本、終了間際のウムティティのヘディングシュートがポストをたたいたのが唯一の得点機であった。

■過去に例のない強豪チーム相手の4点差勝利

 これまでフランスのクラブが欧州カップで強豪チームに大差で勝利したのは、全盛期の2000年代にリヨンがレアル・マドリッド、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)にチャンピオンズリーグのグループリーグで3-0で勝利したことがあり、前世紀についても3点差が最多得点差勝利である。1984-85シーズンのカップウィナーズカップではメッスがバルセロナに4-1と勝利したことがあるが、これらを上回る歴史的な勝利をパリサンジェルマンは記録したのである。(この項、終わり)

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