第2140回 明暗の分かれたローヌ・アルプのリヨンとサンテチエンヌ

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■ゴールラッシュの決勝トーナメント1回戦の第1戦

 本連載ではチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの決勝トーナメント1回戦の模様を紹介してきた。チャンピオンズリーグはゴールラッシュで8試合で実に34ゴールが生まれた。これは8試合行われる1回戦の第1試合の最多ゴールであり、これまでの26得点を大きく上回る新記録となった。フランス勢についてもパリサンジェルマンが4得点、モナコは敗れたものの3得点、そしてヨーロッパリーグではリヨンが7得点をあげている。その中で無得点に終わったのがサンテチエンヌである。

■マンチェスター・ユナイテッドとアウエーで引き分けたモンペリエ

 ヨーロッパリーグは第1戦の翌週に第2戦が行われる。すなわちチャンピオンズリーグでモナコがマンチェスター・シティと対戦した直後にリヨンとサンテチエンヌは第2戦を迎える。サンテチエンヌはマンチェスター・ユナイテッドに0-3と第1戦で敗れたが、第2戦との間にリーグ戦を戦う。第1戦が木曜日、第2戦が水曜日であるから6日間に3試合を戦うことになる。サンテチエンヌはリーグ戦ではアウエーでモンペリエと戦う。
 オールドファンの皆様ならよくご存じであろうが、モンペリエは1990年のフランスカップで優勝し、1990-91シーズンのカップウィナーズカップに出場している。準々決勝まで勝ち抜き、マンチェスター・ユナイテッドと対戦する。第1戦はアウエーのオールドトラフォードでの試合であったが、この試合は1-1のドローに持ち込む。ホームの第2戦で敗れたため準々決勝での敗退となったが、この大会で優勝するマンチェスター・ユナイテッドをあわてさせたことはモンペリエのファンにとっては今でも誇りである。
 そのモンペリエとの試合、ケビン・モネ・パケのゴールで先制したサンテチエンヌであったが、後半に逆転され、今季初の連敗を喫している。

■満員のジェフロワ・ギシャールでノーゴールに終わったサンテチエンヌ

 サンテチエンヌは本拠地のジェフロワ・ギシャールでの試合となったが、昨年の欧州選手権のために4万2000人に収容人員を増やしたが、サンテチエンヌの試合では観客動員に苦労しているが、さすがにマンチェスター・ユナイテッドが相手とあって満員になった。1974-75シーズンのチャンピオンズカップのハジュック・スプリット(ユーゴスラビア)との戦いで第1戦を1-4と落としながら、ホームの第2戦では90分を終えたところで4-1、延長戦で5-1と逆転勝利を果たしている。この奇跡の再現をファンは期待している。
 しかし、そのファンの期待にもかかわらず、先制点はマンチェスター・ユナイテッド、13分に左サイドの攻撃からヘンリク・ムヒタリアンのシュートが緑一色の満員のスタジアムを沈黙させる。
 1点を先行されたサンテチエンヌであったが、互角の戦いを続け、試合は後半に入る。そしてマンチェスター・ユナイテッドはエリック・バイリーが60分と63分に立て続けに警告を受け、退場処分となる。数的優位に立ったサンテチエンヌであったが、マンチェスター・ユナイテッドの守備を崩すことができず、0-1と連敗し、欧州の舞台から降りることになったのである。

■第1戦に続き大勝したリヨンはベスト16入り

 その翌日、リヨンはオランダのAZアルクマールを迎える。アウエーの第1戦で4-1と大勝しているリヨンは余裕の布陣で、若手選手も起用する。試合は開始早々からゴールネットが揺れる。5分にナビル・フェキルが先制点を入れると、17分にはコルネが追加点、対するAZアルクマールは26分に得点をあげるが、これが最後のゴールとなる。その直後の27分にはフェキルが得点をあげて突き放し、34分にはセルジ・ダルデルが得点をあげ、試合は一方的な内容となる。
 後半に入ってもリヨンの勢いは衰えず、78分にフェキルがゴールをあげて、ハットトリックを達成する。87分にはウッセム・アウアがプロ初ゴールを決める。最後のゴールは若手ストッパーのムクタル・ディアカビである。結局7-1、2試合合計で11-2という大差でリヨンはベスト16入りしたのである。(この項、終わり)

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