第2163回 モナコ、準々決勝を突破 (4)
ホームで強いモナコ

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■直後のリーグ戦ではホームで勝利した両チーム

 選手を乗せていたバスの襲撃事件が起こった第1戦、モナコはアウエーで3-2というスコアでドイツのボルシア・ドルトムントに先勝した。第2戦はその翌週の4月19日に行われた。この1週間の間に両チームとも国内リーグの試合を戦っている。ボルシア・ドルトムントはホームでフランクフルトに3-1と勝利し、襲撃事件、第1戦の敗戦のショックからの立ち直りを見せた。第1戦で失点の原因となったソクラティス・パパスタソプーロス、ゴールを奪えなかったピエール・エメリク・オーバメヤン、出番のなかったマルコ・ロイスが得点をあげている。一方のモナコもホームでディジョンと対戦、前半リードされたが、後半にナビル・ディラル、ラダメル・ファルカオのゴールで逆転勝利、パリサンジェルマンよりも消化試合が1試合少ないが、リーグ戦の首位をキープしている。

■第1戦とはメンバーを入れ替えた両チーム

 得点を重ねて勝利したいボルシア・ドルトムント、対するモナコは逃げ切りを図りたい。両チームの布陣は第1戦とは異なるものとなった。まず、逆転を狙うボルシア・ドルトムントはGKはロマン・ビュルキと変わらず、最終ラインは第1戦と同様に3バックで臨み、右からルカシュ・ピシュチェク、ソクラティス・パパスタソプーロス、マティアス・ギンターという布陣であり、スベン・ベンダーに代えて第1戦では中盤を務めていたギンターを下げた。システムとメンバーを変えたのは中盤より上である。守備的なMFを2人置き、ユリアン・バイグルとヌリ・サヒンがコンビを組む。ワイドな位置は右にエリック・デゥルム、左にラファエル・ゲレーロ、そして1トップにオーバメヤン、トップ下に2人配置し香川真司と主将のロイスを置く。
 一方のモナコはファビーニョが出場停止となり、メンバーから外れたが、ティエムエ・バカヨコが出場停止から、バンジャマン・マンディが負傷が癒え戻ってきた。GKはダニエル・スバシッチ、DFはアルナミ・トゥーレ、カミル・グリック、ジェメルソン、マンディ、MFはベルナルド・シウバ、モウチーニョ、バカヨコ、トマ・ルマール、そして2トップはキリアン・ムバッペとファルカオである。
 モナコは2トップが同じメンバーであるが、18歳と若いムバッペと31歳のコロンビア代表のファルカオのコンビは最強である。2人の間で交わされるパスは少ないものの、2人が2トップを組んだ試合の勝率は8割を超えており、2人が組まなかった時は7割以下である。

■ホームで圧倒的な戦績を誇るモナコ

 そしてフランスの中でもファンが熱心とは言えないモナコの本拠地ルイ二世競技場であるが、実はモナコのホームでの勝率が非常に高い。今シーズンは公式戦を26試合戦っているがその戦績は23勝2分1敗と驚異的な数字を残している。さらにこの26試合で79得点をあげており、1試合平均で3点以上の得点をあげている。
 そしてこれは国外の相手を対象とした過去のチャンピオンズリーグでも同様である。チャンピオンズリーグでこれまでモナコは30試合戦っているが、ホームゲームでの勝率は7割である。30試合以上ホームゲームを戦っているチームに限定すると、勝率7割以上はレアル・マドリッド、バルセロナ(以上スペイン)、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に次ぐ4番目の高い数字なのである。

■フランス勢で唯一複数回の準決勝進出を果たしているモナコ

 そしてその結果として、モナコはこれまでにチャンピオンズリーグで4回準決勝に進出してきた。最初は1993-94シーズン、続いて1995-96シーズン、そして1997-98シーズン、最後は2003-04シーズンである。チャンピオンズリーグとなってから準決勝に進んだフランスのチームはこれ以外には1994-95シーズンのパリサンジェルマンと2009-10シーズンのリヨンしかない。なお、1992-93シーズンにはマルセイユが決勝に進出しているが、この時は2回戦を突破した8チームが2つに分かれてリーグ戦を行い、その首位チーム同士が決勝を争った。
 フランス勢のうち、チャンピオンズリーグで複数回の準決勝進出を果たしているのがモナコだけというのは読者の皆様は意外かもしれないが、モナコは5回目の準決勝を目指すのである。(続く)

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