第2169回 アンジェとパリサンジェルマンが決勝進出 (2)
レイモン・コパのアンジェ、本命のパリサンジェルマン

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■レイモン・コパ競技場と改称したアンジェの本拠地

 前回の本連載では4月4日に行われたフランスカップの準々決勝でギャンガンとモナコが勝利したことを紹介した。今回は5日に行われた残りの準々決勝2試合の模様を紹介しよう。
 18時30分にキックオフされたアンジェ-ボルドー戦は歴史的な試合となった。本連載第2141回から第2143回でレイモン・コパの逝去について紹介したが、コパがプロ生活を始めたのがこのアンジェである。スタッド・ド・ランス、レアル・マドリッド(スペイン)という欧州の頂点を争うチームで活躍した後、コパは晩年はアンジェに戻り、70歳までアマチュアとしてプレーした。このコパの功績を讃え、アンジェ市はアンジェの本拠地であるジャン・ブーアン競技場をレイモン・コパ競技場と改称することを3月の末に決定した。そしてレイモン・コパ競技場となって最初のゲームがこのフランスカップ準々決勝のボルドー戦なのである。

■3年ぶりに準決勝に進出したアンジェ

 近年のアンジェはリーグ戦と比較するとフランスカップでは好成績を残しており、3年前、6年前にそれぞれ準決勝に進出している。またアンジェはリーグ戦では12位であるが、今年に入ってからホームでは負けなしである。一方のボルドー、リーグ戦の順位こそ6位であるがこのところアウエーゲームで連敗しているのが気がかりである。両チームの直近の戦いは1月14日のリーグ戦の後半戦の開幕戦であるが、両チームで7枚のイエローカードと荒れた試合であった。また前半戦の同カードでもレッドカード1枚、イエローカード4枚という荒れ方であった。
 名称が変わったばかりのレイモン・コパ競技場には1万2000人の観客が集まったが、彼らの持つチケットにはジャン・ブーアン競技場と印刷されたままである。
 試合は立ち上がりから激しいものとなったが先制点は8分、アンジェのケビン・ベリゴーであった。対するボルドーも18分にセネガル代表のユヌース・サンカレのゴールで追いつく。試合はアンジェが優勢に進めたが、ボルドーのGKセドリック・カラスコの好守に阻まれて勝ち越し点をあげることができないまま、後半を迎えた。
 後半に入ってボルドーは積極的な選手交代を行う。しかし、勝ち越し点はアンジェ、67分にこちらもセネガル代表のシェイク・エンドイが中盤で相手ボールを奪う。ボルドーのプレッシャーがないところを前進し、25メートルの位置からシュート、これまで好守を続けてきたカラスコのセーブも及ばず、勝ち越し点となる。新たな名前となった競技場での初勝利は3年ぶりの準決勝進出となったのである。

■下部のリーグのチームに負けないパリサンジェルマン

 準々決勝最後の試合はタイトル独占中のパリサンジェルマンの登場である。3部に相当するナショナルリーグのアブランシュは地元から100キロ以上離れたカーンのミッシェル・ドルナオ競技場でパリサンジェルマンを迎える。アブランシュからは8000人を超えるファンが駆けつけた。ジャイアントキリングが楽しみなフランスカップであるが、パリサンジェルマンが下部のリーグのチームに負けたのは今から8年前、2009年3月のロデス(ナショナルリーグ)が最後である。

■入れ替えた攻撃陣がゴールラッシュ

 4日前にリーグカップを戦ったばかりのパリサンジェルマンは攻撃陣をハテム・ベンアルファ、ハビエル・パストーレ、ルーカスに入れ替えてこの試合に臨む。アブランシュのファンの期待通り、試合は拮抗した展開となる。しかし、チャンスを与えられたパリサンジェルマンの攻撃陣が活躍した。35分にルーカスのパスからベンアルファが先制点を入れる。後半に入って53分にパストーレ、ルーカスとつないで最後はまたベンアルファ、2-0とリードを広げる。56分にはルーカス。83分にはパストーレと、代わって入った攻撃陣のゴールラッシュで4-0と勝利、リーグカップ決勝の勢いは続き、大本命は準決勝に進出したのである。(続く)

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