第2171回 アンジェとパリサンジェルマンが決勝進出 (4)
パリサンジェルマン、3年連続15回目の決勝進出

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■今季のフランスのサッカーの中心のモナコとパリサンジェルマン

 前回の本連載ではフランスカップ準決勝でアンジェがギャンガンを下して60年ぶりの決勝進出を決めたことを紹介した。
 その翌日の4月26日にはもう1つの準決勝が行われ、パリサンジェルマンとモナコの顔合わせとなった。今季のフランスサッカーをけん引してきたのが両チームであることに異論はないであろう。チャンピオンズリーグでもこの2チームが決勝トーナメントに進出した。国内に目を転じると、この時点でリーグ戦では首位がモナコ、2位がパリサンジェルマンである。なお、両チームは勝ち点80で並んでいるが、試合消化数はモナコの方が1試合少ない。したがって実質的にはモナコの方が勝ち点が多いと考えることができる。この勝ち点の差は直接対決の差であり、モナコが1勝1分と優勢である。しかし、直近の直接対決は4月1日のリーグカップ決勝である。本連載第2157回から第2159回で紹介したとおり、パリサンジェルマンが4-1と大勝している。

■本拠地で勝てないパリサンジェルマン、カップ戦で勝てないモナコ

 舞台はパリサンジェルマンの本拠地、パルク・デ・プランス、実は近年はパリサンジェルマンはこのスタジアムでモナコに勝利していない。リーグ戦では引き分け以下が続き、2年前のフランスカップの準々決勝で2-0と勝利したくらいである。
 一方、モナコはカップ戦ではパリサンジェルマンに全く勝利できず、2011年からフランスカップ、リーグカップで7連敗中である。

■若手中心で臨んだ過密日程のモナコ

 満員のパルク・デ・プランス、今季4回目にして最後の両チームの対戦、モナコは過密日程の中での試合となった。モナコは5月に入ってからはチャンピオンズリーグの準決勝2試合が控えているのに加え、未消化のリーグ戦第31節も行われる。モナコはシーズン終盤になってチャンピオンズリーグの準々決勝2試合、準決勝2試合、フランスカップの準々決勝と準決勝、リーグ戦の未消化試合と7週間連続で週の半ばに試合を行うことになった。
 このような過密日程の中でモナコはメンバーを大幅に入れ替え、若いメンバーが中心となり、GKこそダニエル・スバシッチに代わって出場したモルガン・ドサンクティスこそ40歳であったが、先発の11人中8人が21歳以下となった。そして若手中心とはいうものの、キリアン・ムバッペ、ティエムエ・バカヨコ、バンジャマン・マンディ、トマ・ルマールといった売出し中の若手はメンバーから外れている。その中でイルバン・カルドナ、アブドゥ・ディアロ、ケビン・エンドラムの3人はモナコの育成機関出身で、アンダーエイジでの代表歴が豊富であり、注目の若手である。

■パリサンジェルマン、ゴールラッシュで大勝

 一方のパリサンジェルマンはチャンピオンズリーグでは決勝トーナメント1回戦で敗退しており、モナコよりも4試合少なく、ほぼベストメンバーで戦う。パリサンジェルマンにとっては不本意なベストメンバーでの戦いとなったが、ファンにとっては最高の一夜となった。26分にユリアン・ドラクスラーがエディンソン・カバーニのアシストを受けてシュート、これに対しモナコの40歳のGKは明らかにミスを犯して先制を許す。31分にはカバーニが追加点をあげ、好調な姿を見せる。
 後半に入って51分、パリサンジェルマンのブレーズ・マツイディのクロスをモナコの若いDFがオウンゴールで3点差となる。その直後の52分にはアンヘル・ディマリアのパスをマツイディが決めて4-0と差は広がる。さらに試合終了間際の90分にもマルキーニョスがゴールを決めて、パリサンジェルマンは若手中心のモナコを5-0と破った。
 パリサンジェルマンは3年連続15回目の決勝進出となったが、驚くべきことにはフランスカップ、リーグカップでは過去3年間負けておらず、通算で32連勝である。
 フランスカップ決勝は5月27日、スタッド・ド・フランス、パリサンジェルマンとアンジェが新大統領を迎えて100年目となる記念すべき大会の優勝を争うのである。(この項、終わり)

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