第2179回 モナコ、8度目のリーグ制覇(1)
後半戦の初戦で首位に返り咲いたモナコ

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■四冠の夢が次々と崩れたモナコ

 4月以降の本連載ではリーグカップ決勝、フランスカップ準決勝、チャンピオンズリーグ準決勝とモナコが敗れたことを紹介してきた。3月末の段階で4つのタイトルの可能性の残っていたモナコであったが、国内のカップ戦はパリサンジェルマン、欧州のタイトルではイタリアのユベントスにその行く手を阻まれた。国内外四冠という目標が次々と崩れたモナコであるが、唯一残っていたリーグ戦で優勝し、パリサンジェルマンの国内におけるタイトル独占を阻止した。

■前半戦終了時の秋の王者は古豪ニース

 本連載でも紹介してきたとおり、今季のリーグ戦はこれまで圧倒的な強さを誇っていたパリサンジェルマンが勢いを失い、代わりに前半戦のリーグ戦の首位を走ったのが古豪ニースであった。ハテム・ベンアルファがパリサンジェルマンに移籍し、その後釜となったのがイタリアのACミランから獲得したマリオ・バロテッリである。問題児バロテッリはデビュー戦で派手な活躍をし、9月にリーグ首位に立ったニースは前半戦を首位で折り返す。ニースが優勝すれば実に58年ぶりのこととなる。現在リーグ4連覇中のパリサンジェルマンはモナコと2位を争い、結局前半戦は2位モナコ、3位パリサンジェルマンであり、チャンピオンズリーグで決勝トーナメントに進出した両チームがヨーロッパリーグのグループリーグで敗退したニースを追う展開となった。

■フランスカップに続いてリーグ後半戦初戦でも下位に取りこぼしたニース

 そして大きな転機となったのが後半戦の最初の第20節である。前半戦を終了した時点で首位のニースは勝ち点44、2位モナコは勝ち点42、3位パリサンジェルマンが勝ち点39であった。
 年末年始にリーグ戦は小休止するが、新年の始まりはフランスカップのベスト64決定戦、ジャイアントキリングが注目を集める1部制にとっての初戦、リーグ首位のニースが1部とはいえ最下位のロリアンに敗れるという番狂わせで年が明けた。2位のモナコは2部のアジャクシオに勝利、パリサンジェルマンは前半戦14位のバスティアといずれもコルシカ勢に勝利した。そしてリーグ後半戦はその翌週末に開幕するが、モナコとパリサンジェルマンは週の半ばにリーグカップの準々決勝を戦ってからリーグ戦を迎えることになる。
 リーグ戦は1月13日の金曜日に再開したが、パリサンジェルマンは14日の土曜日、ニースとモナコは15日の日曜日に試合を行った。パリサンジェルマンはレンヌ相手のアウエーゲームでユリアン・ドラクスラーの移籍後初ゴールで1-0と勝利し、勝ち点でモナコに並ぶ。
 15日の午後にニースは19位のメッスをホームに迎える。しかし、ニースは降格圏内にいる相手に対し、スコアレスドローと不本意な結果に終わる。フランスカップベスト32決定戦のロリアン戦に続いてニースはとりこぼしてしまい、勝ち点を1しか上積みできなかった。

■爆発的な攻撃力のモナコ、マルセイユでゴールラッシュ、首位に返り咲き

 モナコは21時にマルセイユとアウエーで戦う。前半戦を6位で終えたマルセイユも巻き返しを狙う。マルセイユはモナコに対し相性がよく、これまで4連勝。マルセイユの勝利を期待して冬空の中、満員の観衆が集まったベロドロームであったが、モナコの一方的な展開となる。前半戦に56ゴールをあげているモナコの攻撃陣が爆発する。モナコは守勢の立ち上がりであったが、15分にトマ・ルマールが先制点を奪うと、21分にはラダメル・ファルカオが追加点をあげる。マルセイユに反撃の1点は許したが、前半終了間際にベルナルド・シウバがゴールを決めて3-1とする。後半に入ってもベルナルド・シウバの追加点で4-1と勝利する。モナコとニースは勝ち点で並んだが、モナコが得失点差で上回る。今季第4節と第5節で首位に立ったことのあるモナコは後半戦の初戦で首位に返り咲いたのである。
 そして爆発的な攻撃力を誇るモナコはそれ以降一度も首位を譲ることなく、5月を迎えたのである。(続く)

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