第2192回 シーズン終了後の3連戦(5)
バカンス前最終戦のイングランド戦

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■ワールドカップ予選で首位をキープするイングランド

 パラグアイに大勝し、必勝を期して臨んだワールドカップ予選のスウェーデン戦、後半のアディショナルタイムのウーゴ・ロリスの軽率なプレーで決勝点を奪われてしまった。スウェーデンと勝ち点で並ばれ、得失点差で抜かれてしまった。
 そして6月の3連戦で最後の試合がスタッド・ド・フランスでのイングランドとの親善試合である。イングランドはワールドカップ予選ではグループFに入っている。イングランドは第1シードであり、第2シードのスロバキア、第3シードのスコットランド、第4シードのスロベニアあたりがライバルであろう。イングランドの初戦はスロバキアとのアウエーゲームであった。昨年夏に就任したばかりのガレス・サウスゲート監督にとってはしびれる相手であったが、イングランドは後半のアディショナルタイムの95分にアダム・ララーナが決勝点を挙げて、1-0と勝利する。その後、ホームでマルタに勝利、アウエーでスロベニアとスコアレスドロー、そして好敵手スコットランドをウェンブリーに迎えた試合ではダニエル・スタリッジ、ララーナ、ガリー・ケーヒルが得点をあげて3-0と完勝し、2017年を迎える。3月には親善試合でドイツに敗れ、サウスゲート監督初の黒星となったが、ウェンブリーでリトアニアに2-0と勝利、ワールドカップ予選は前半戦を終えて4勝1分と負けなしで首位で折り返した。

■好敵手スコットランドとグラスゴーで劇的な試合

 そして後半戦の初戦はアウエーでのスコットランド戦である。グラスゴーのハンプデン・パークでの試合は劇的なものになった。スコットランドはこの時点で勝ち点7とイングランドとは勝ち点6の差があったが、ホームインターナショナルの相手となると見えない力が働く。両チームともなかなか得点をあげることができなかったが、70分にイングランドはアレックス・オックスレイド・チェンバレンが先制点をあげる。これで勝負あったかと思われたが、スコットランドはリー・グリフィスが87分に同点ゴール、さらに90分に逆転ゴールを決める。ハンプデン・パークは歓喜に包まれるが、アディショナルタイムの93分にイングランドのエース、背番号9のハリー・ケインが左サイドからのクロスをシュート、これが同点ゴールとなり、イングランドはグラスゴーの地で勝ち点1を獲得した。
 アディショナルタイムに決勝点を決められたフランス、逆転された直後の同点ゴールを決めたイングランド、親善試合とはいえ、フランスにとってはイングランドにホームで勝利して自信を取り戻してバカンスを迎えたいところである。

■昨年夏から指揮を執るイングランドのガレス・サウスゲート監督

 イングランドのサウスゲート監督は1970年生まれの46歳、1968年生まれのフランスのディディエ・デシャン監督と同世代である。現役時代はDFとして活躍し、1995年には代表入りした。1996年の自国開催の欧州選手権の準決勝でドイツと対戦し、延長戦でも決着がつかず、PK戦となる。イングランドは準々決勝もスペインとPK戦にもつれ込み、勝ち抜いている。両チーム5人ずつ全員が成功し、サドンデスとなった。イングランドの6人目はサウスゲート、これを失敗し、イングランドは決勝進出を逃したのである。サウスゲートはクリスタルパレスに所属していた時もシーズン最終戦でPKを失敗し、チームが2部に降格している。
 サウスゲートは代表に入って初めての国際大会で苦い経験をしたが、2004年まで代表でのプレーを続けた。

■ディディエ・デシャンとの直接対決は無敗のサウスゲート

 その中で同世代のデシャン監督ともプレーヤーとして2回対戦している。最初は1997年のモンペリエでのフランス・トーナメント、この試合は終盤のアラン・シアラーのゴールでイングランドが勝利している。そして2回目は2000年9月にスタッド・ド・フランスで行われた親善試合である。1998年ワールドカップと2000年欧州選手権の二冠の原動力となったデシャンとローラン・ブランの引退試合となったが、試合はエマニュエル・プチのゴールでフランスが先制したが、マイケル・オーウェンのゴールで追いつかれる。デシャンは選手としてはイングランド戦の戦績は1勝1分2敗であるが、サウスゲートが出場した試合は1分1敗と勝利していないのである。(続く)

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