第2227回 16年ぶりの優勝目指すデビスカップチーム(2)
日本相手に1セットも落とさず3連勝

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■全豪オープンでは不本意だったリシャール・ガスケとダニエル太郎

 フランスはガエル・モンフィスとジョーウィルフリード・ツォンガ、日本は錦織圭とランキング最上位の選手を欠くとは言え、デビスカップである。会場の有明コロシアムは平日の午後とは言え、ほぼ満員の観衆で埋まった。観客席では元デビスカップチームのメンバーも応援の音頭を取り、異様な雰囲気の中で試合が始まる。テニス熱の高い日本ならではの現象であろう。
 第1試合はリシャール・ガスケがダニエル太郎と対戦した。この時点ではフランスチームのナンバーワンであるガスケは直前に行われた全豪オープンでは3回戦で無名のブルガリア選手に敗れ、不本意な結果に終わり、日本入りする。対するダニエルは日本のナンバーツーであり、米国のニューヨーク生まれでスペイン育ち、190センチの長身選手である。このところグランドスラムの常連であったが、全豪オープンは予選落ちとなる。

■ガスケがダニエルを圧倒、ストレート勝ち

 試合は序盤からガスケが圧倒する。第1セットは前に出てくるガスケに対し、ダニエルは後ろに下がってプレーせざるを得なくなり、ガスケが6-2と先取する。第2セットでは第6ゲームでダニエルがブレークする。この試合初めてのブレークとなり、有明コロシアムの熱狂のボルテージは高まった。しかしながら、これがこの3日間で東京オリンピックにも使用される世界有数のアリーナが盛り上がったのはこれが最後であった。ガスケがブレークを許したのはこのゲームだけで、第2セットは6-3、そして第3セットも6-2と試合はあっけなく終わってしまう。

■ジル・シモンも完勝、王手をかけたフランス

 そして第2試合はフランスのナンバーツーのジル・シモンと日本のナンバーワンの西岡良仁との対戦となった。西岡はダニエルとは対照的で171センチで左利きである。2015年には全米オープンの1回戦でポール・アンリ・マチューにフルセットの末勝利しており、フランスのテニスファンの中ではよく知られた存在である。直前の全豪オープンでも1回戦に勝利している。その西岡は日本チームのナンバーワンの意地を見せる。第1セットの第2ゲームをブレークする。しかし、直後のゲームを失ってしまい、結局第1セットは3-6と落としてしまう。シモンは現在の世界ランキングこそ位であるが、6位までランキングをあげたことのある32歳のベテラン選手である。第2セットも6-3、第3セットも6-4と負けないテニスを展開し、終わってみればストレート勝ちする。フランスは初日のシングルスで連勝し、王手をかけたのである。

■世界ナンバーワンのペア、ニコラ・マユとピエール・ユーグ・エルベール

 土曜日はダブルスの日である。フランスは世界ランキング1位のニコラ・マユと2位のピエール・ユーグ・エルベールのペアである。マユは2010年のウィンブルドンで米国のジョン・イズナーと史上最長試合となる11時間5分の熱戦を演じた35歳のベテランであるが、2015年からはエルベールとペアを組み、その年の全米オープンで優勝し、昨年のウィンブルドンでも優勝している。昨年6月から世界ランキング1位の座に君臨している。エルベールはダブルスのスペシャリストである。2014年にはチェコのミハウ・プシシェズニとペアを組んで東京で行われたジャパンオープンで優勝しているから、日本の皆様は良くご存じの選手であろう。実はこれがダブルスでのツアー初優勝であった。翌年からはマユとペアを組み、全豪オープンではいきなり準優勝、2年間で8回の優勝を飾り、世界最強ペアと言っていいだろう。
 対する日本の杉田祐一と内山靖崇は4年ぶりにペアを組んだ。実力の差は明白であり、フランスのペアは第2セットまではブレークを許さず、6-3、6-4と連取する。日本のペアが満員の観衆の前で意地を見せたのは試合がほぼ決まった第3セット、フランスペアが5-2と大きくリードして勝利に王手をかけたゲームをブレークしたが、時にすでに遅し。フランスは最終セットも6-4でおさめ、ストレート勝ちする。
 フランスは難敵日本に1セットも落とさず3連勝して1回戦を突破したのである。(続く)

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