第2235回 大詰めを迎えたワールドカップ予選(3)
1月前とは先発メンバーを大幅に入れ替え

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■ホームでルクセンブルクに大勝したスウェーデン

 ワールドカップ予選、グループAの最終2試合、ロシア行きに向けてフランスの乗り越えるべき壁はアウエーのブルガリア戦である。前回の本連載で紹介したとおり、今予選でブルガリアはホームで4戦全勝である。過去のフランスのブルガリア戦の戦績を見ても、両国の最初の対戦となった1932年に勝利したのが最後の勝利である。
 フランス代表は10月2日からクレールフォンテーヌで合宿入りし、試合の前日の10月6日にブルガリア入りした。試合前にフランスにとっては喜ばしくないニュースが入ってきた。この第9節はブルガリア-フランス戦とベラルーシ-オランダ戦は同時刻、フランス時間で20時45分にキックオフされるが、スウェーデン-ルクセンブルク戦はフランス時間で18時にキックオフされる。ソルナで行われたこの試合、スウェーデンは10分にPKで先制するとその後は立て続けにゴールが決まり、終わってみれば8-0と大差をつけて勝利する。1月前のフランスが同じホームゲームで苦しんでスコアレスドローに終わったのとは対照的に、スウェーデンは大量点で勝利した。

■暫定首位となったスウェーデン、2位以上を確定

 そしてこの時点でスウェーデンは勝ち点を19、得失点差を+19に伸ばし、勝ち点17、得失点差+10のフランスを抜いて暫定首位となるとともに、これで3位以内を確定し、少なくともプレーオフ出場の権利を得た。最終戦がアウエーでのオランダ戦、得失点差の争いとなることも考えられることから、この大量点での勝利はスウェーデンにとっては大きな1勝となった。そしてもしフランスがブルガリア戦に敗れた場合は、最終戦でスウェーデンはオランダと引き分ければ、フランスがベラルーシに二桁得点での大勝をしない限り、首位を確保できるのである。
 スウェーデンはアウエーではルクセンブルクに1-0と辛勝しており、ホームでのルクセンブルク戦もフランス同様に苦戦するのではないかとフランスのファンは期待したが、結局は大勝し、フランスにとってはルクセンブルク戦のスコアレスドローが大きくのしかかったのである。
 またこのスウェーデンの大勝はブルガリアにとっても望ましくないものであった。これでブルガリアは首位突破の可能性はなくなった。またブルガリアがフランスに勝利した場合に2位はフランスとなり、最終的に2位に入るためにはフランスがベラルーシに敗れるとともに、オランダ-スウェーデン戦の試合結果も条件になってくるため、ロシアがかなり遠ざかった中でフランス戦を迎えることになる。

■4-3-3システムで臨む11人の先発メンバー

 ディディエ・デシャン監督は次の11人を先発メンバーとしてピッチに送り込んだ。GKは主将のウーゴ・ロリス、DFは右からジブリル・シディベ、ラファエル・バラン、サミュエル・ウムティティ、ルカ・ディーニュ、MFは右からコランタン・トリッソ、中央にエンゴロ・カンテ、左にブレーズ・マツイディ、FWは右にキリアン・ムバッペ、中央にアレクサンドル・ラカゼット、左にアントワン・グリエズマンという陣容である。
 8月から9月にかけて行われたオランダ戦とルクセンブルク戦は4-4-2システムであり、オランダ戦にも先発したメンバーはロリス、シディベ、ウムティティ、カンテ、グリエズマンの5人、ルクセンブルク戦に先発したのは上記5人に加えてムバッペの6人と1月で先発メンバーのほぼ半数を入れ替え、システムも4-4-2から4-3-3へと切り替えた。

■驚きのメンバー起用、ルカ・ディーニュ、コランタン・トリッソ、アレクサンドル・ラカゼット

 特に注目すべきメンバー起用としては守備陣ではディーニュ、中盤ではトリッソ、攻撃陣ではラカゼットであろう。左サイドDFのディーニュは昨年11月のコートジボワール戦以来の先発、トリッソは今年3月のスペイン戦で代表デビューして以来の出場、代表2試合目となる。そしてラカゼットは途中出場が多く、先発は2014年11月のアルバニア戦以来ほぼ3年ぶりである。デシャン監督は大一番に意外な選手を先発させたのである。(続く)

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