第2785回 パリサンジェルマン、バルセロナで大勝(3) キリアン・ムバッペ、ハットトリックの大活躍

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■好調同士の両チームがノウカンプで激突

 屈辱の大逆転負けから4年、昨年暮れに組み合わせが決まってからパリサンジェルマンはこの試合に照準を当てたかの如く、勝ち星を重ね、直前のリーグ戦では暫定的に首位に立っている。一方のバルセロナもリーグ順位は3位ではあるが、リーグ戦では7連勝、特に直前にカンプノウで行われたアラベス戦では5-1と大勝し、パリからの刺客に大デモンストレーションを行った。そしてロナルド・クーマン監督は、4年前の奇跡的な勝利を知っているジェラール・ピケを3か月ぶりに先発で起用した。

■先制点はリオネル・メッシのPK

 一方、ネイマールを負傷で欠くパリサンジェルマンのマウリシオ・ポチェッティーノ監督はゲームメーカーにマルコ・ベラッティを起用する。ベラッティはこの試合がパリサンジェルマンの選手として64試合目、クラブ史上最多である。また、両チームに所属したことのある選手はズラタン・イブラヒモビッチ、ロナウジーニョなど16人いる。ネイマールは出場していないが、マウロ・イカルディは出場している。ただし、イカルディはバルセロナでは出場機会に恵まれていない。
 パリサンジェルマンのキックオフで始まった試合、先に攻撃を仕掛けたのは青と臙脂のユニフォームのバルセロナであった。試合の序盤はパリサンジェルマン陣内での戦いが中心となる。20分にはイドリッサ・ゲイエが相手のユニフォームを引っ張り、この試合最初のカードが出される。
 26分、パリサンジェルマンはペナルティエリア内でレイバン・クルザワが空中戦でフランキー・デヨングと競り合って倒してしまう。VARの末にバルセロナにPKが与えられ、リオネル・メッシが左足で決めてバルセロナが先制する。その直後にメッシがパリサンジェルマンの守備陣を抜き去り、ラストパス、これをウスマン・ダンベレが決定的なチャンスで外してしまう。

■パリサンジェルマンのスピードあふれる攻撃についていけないバルセロナ

 ここまではバルセロナのペースであったが、1人の天才がゲームをひっくり返した。もちろんキリアン・ムバッペである。32分にこの日主将を務めるマルキーニョスが後方から左サイドのクルザワにフィード、これをゲームメーカーのベラッティに折り返す。ベラッティは走りこんできたムバッペに即座にパス。ムバッペはフランス代表のクレマン・ラングレをかわして、左足でシュート、バルセロナのGKのマルク・アンドレ・テア・シュティーゲンも及ばず、同点ゴールとなる。パリサンジェルマンのスピードに全くバルセロナの守備陣はついていけなかった。
 この1点でパリサンジェルマンのイレブンは自信を持った。その直後にはクルザワがまた前線にあがりシュート、前半は1-1で折り返す。

■キリアン・ムバッペ、バルセロナの守備陣を粉砕し、ハットトリック

 バルセロナは後半に入って60分前後にパリサンジェルマンをゴール前にくぎ付けにしたが、これだけが見せ場であった。64分にはアレッサンドロ・フロレンツィからのクロスがバルセロナのピケにあたってこぼれたところをムバッペが左足でコントロールし、そのままシュート、この左右の速い動きにバルセロナの守備陣は対応しきれず、パリサンジェルマンが逆転する。勢いに乗るパリサンジェルマンは70分にも好位置でFKを獲得、これをレアンドロ・パレデスがゴール前にあげる。これをモイス・キーンがヘディングで合わせて3点目をパリサンジェルマンが決める。
 これで試合は終わらない。85分にパリサンジェルマンはカウンターアタックで3対2と数的有利に立つ。ボールを保持していたのは中央のユルゲン・ドラクスラー、ペナルティエリアに入るところで左側のムバッペにパスをする。ムバッペは右足でシュート、テア・シュティーゲンはまたも届かず、ムバッペはハットトリックを達成する。
 試合はこのまま4-1でパリサンジェルマンが大勝。バルセロナのエースのメッシはラウル・ゴンザレスと並ぶチャンピオンズリーグでの17年連続得点を決めたが、主役の座はハットトリックを決めたムバッペに奪われたのである。(この項、終わり)

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