第3545回 リヨン、準々決勝で敗退 (5) 前半に2点をリードしたマンチェスター・ユナイテッド
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■週末のリーグ戦では明暗が分かれた両チーム
ヨーロッパリーグ準々決勝のリヨンとマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)戦、リヨンで行われた第1戦は前後半のアディショナルタイムに両チームが得点をあげ、2-2のドローとなった。
第2戦は4月17日にマンチェスターのオールドトラフォード競技場で行われた。この1週間の間に、両チームとも国内リーグ戦を週末に戦っている。リヨンはアウエーでオセールと対戦、ラヤン・シェルキやアレクサンドル・ラカゼットが得点をあげ、3-1と勝利したのに対し、マンチェスター・ユナイテッドはアウエーでニューカッスル・ユナイテッドと対戦、1-4と大敗している。スコアだけではなく、この試合でジョシュア・ザークツィーが負傷し、リヨンでの試合で見事なゴールを決めたオランダ代表選手を欠くことになった。両チームとも先発メンバーはリヨンでの第1戦と同じ陣容で第2戦に臨む。
■マヌエル・ウガルテのゴールでマンチェスター・ユナイテッドが先手を取る
試合は序盤から動いた。10分、マンチェスター・ユナイテッドは右サイドからブルーノ・フェルナンデスが攻め込み、前方のガルナチョにパス、ガルナチョは中央に折り返し、これをマヌエル・ウガルテがシュート、見事なパスワークでマンチェスター・ユナイテッドが先制した。このゴールでマンチェスター・ユナイテッドの攻撃が勢いを得て、15分にはカゼミーロがポール・アクオクの股の間を抜くシュート、これをリヨンのGKルカ・ペリが右手一本、指先でCKに逃れる。
■ボールを支配するリヨン、アンドレ・オナナが好セーブを連発
リヨンがマンチェスター・ユナイテッドのゴールに初めて迫ったのは22分のことであった。ラヤン・シェルキ、ディアゴ・アルマダが攻撃を仕掛けるが、これをマンチェスター・ユナイテッドのハリー・マグワイヤがCKに逃れる。シェルキがCKを蹴り、これをアクオクがヘディングでジャストミート、今度はマンチェスター・ユナイテッドのGKのアンドレ・オナナが好セーブ、CKに逃れる。リードされているリヨンが次第にボールを持つ時間が長くなり、マンチェスター・ユナイテッドのゴール前に迫る機会も多くなったが、なかなか同点に追いつくことができない。31分にはペナルティエリア内でシェルキがボールを持ち、シュートコースが空いたところでシュートを放つが、オナナがブロックする。
マンチェスター・ユナイテッドも36分にはカウンターからブルーノ・フェルナンデスが後方からのパスをボレーで振り向きざまにシュート、これはバーに当たってGKとなる。
■前半アディショナルタイムにまた得点をあげたマンチェスター・ユナイテッド
そして迎えた前半アディショナルタイム、マンチェスター・ユナイテッドはまたもロングフィード、これをペナルティエリア付近でリヨンのニコラス・タグリアフィコに競り勝ったディオゴ・ダロトが右足でグラウンダーのシュート、ゴール隅に突き刺さり、マンチェスター・ユナイテッドは第1戦に続いて前半アディショナルタイムにゴールを決めて2-0とリードしてハーフタイムを迎えた。
全体的にはリヨンがボールを支配しながら、45分経過してみればマンチェスター・ユナイテッドが2点リード、夢の劇場、オールドトラフォードのファンは割れんばかりの拍手と歓声でロッカールームに引き上げる赤いユニフォームの選手を迎えたのである。
後半に入ってもマンチェスター・ユナイテッドはカウンターからリヨンのゴールを狙う。50分にはジョルダン・ベルトゥからマタがボールを奪って、前線のガルナチョにつなぎ、ガルナチョはドリブルで駆け上がり、GKと一対一になったところでシュート、これをペリがストップして追加点を許さない。ただ、リヨンも53分にタグリアフィコが右から攻め上がり、中央のコランタン・トリッソにパス、パスを受けたトリッソは回転しながらシュートコースを探す。そしてシュートを放つがこれもオナナがファインセーブ、リヨンでの第1戦ではミスから2失点したオナナが立ち直り、マンチェスター・ユナイテッドの準決勝進出は決まったと、誰しもが確信していたのである。(続く)