第3564回 パリサンジェルマン、ついに優勝 (3) フェイエノールト、バイエルン・ミュンヘンを下したインテル・ミラノ
平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■負傷者を抱えるフェイエノールトをアウエーで圧倒
チャンピオンズリーグの決勝トーナメントのプレーオフでACミラン(イタリア)はフェイエノールト(オランダ)に敗れ、ミラノダービーは実現しなかった。インテル・ミラノは決勝トーナメントでリーグフェーズ18位のフェイエノールトと対戦することになった。
3月5日にロッテルダムで行われた試合、多数の負傷者を抱えるフェイエノールトは地元ファンの熱い声援を受けるが、試合を支配したのはインテル・ミラノであった。フェイエノールトはインテル・ミラノの高いラインの前に攻撃を組み立てることができない。インテル・ミラノの先制点は時間の問題であった。38分にマルクス・テュラムのゴールでインテル・ミラノは1点リードで折り返す。後半に入っても50分にラウタロ・マルティネスが追加点をあげる。2点をリードされたフェイエノールトは上田綺世を投入するも無得点、両エースが活躍したインテル・ミラノがアウエーの第1戦に2-0で勝利した。
■第2戦でも勝利し準々決勝に進出したインテル・ミラノ
3月11日にミラノで行われた第2戦、インテル・ミラノは序盤の8分にテュラムが先制ゴール、余裕の展開となりその後も攻め続ける。フェイエノールトが40分にPKを決めて、インテル・ミラノは追いつかれて前半を折り返す。インテル・ミラノは後半に入った50分にPKを獲得、ハカン・チャルハノールが決めて2-1と連勝してベスト8入りした。
準々決勝を戦う8チームのうち、ベスト8決定戦を連勝で勝ち抜いたのはインテル・ミラノ以外にはバルセロナ(スペイン)、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)、アストン・ビラ(イングランド)の3チームだけであったが、インテル・ミラノは決勝進出までにこの3チームのうち2チームと対戦することになる。
■バイエルン・ミュンヘン相手にもアウエーの第1戦で勝利
準々決勝の相手はバイエルン・ミュンヘンであった。4月8日にミュンヘンで行われた第1戦、インテル・ミラノは38分に左サイドからカルロス・アウグストがクロスを上げ、ゴール前のテュラムがヒールパス、これをラウタロ・マルティネスが強烈なシュートで先制する。互角の試合展開が続き、バイエルン・ミュンヘンが追いついたのは85分であった。トマス・ミューラーがファーサイドでボールを受け、ノーマークで同点ゴールを決めた。このまま引き分けるかと思ったが、インテル・ミラノは88分に再び左サイドからアウグストが強いクロスを送り、これをダビデ・フラッテージが左足でシュートして勝ち越す。インテル・ミラノはベスト8決定戦に続き、アウエーの第1戦で勝利し、ホームに戻ってきた。
■ホームの第2戦は引き分けて準決勝進出を決めたインテル・ミラノ
4月16日のミラノでの第2戦、逆転を狙うバイエルン・ミュンヘンは積極的に攻撃を仕掛ける。前半はバイエルン・ミュンヘンが押し込む展開となるが、得点をあげることができずに後半に入る。52分、バイエルン・ミュンヘンは左サイドのルロワ・サネが中央にボールを供給、これをレオン・ゴレツカが右サイドに開いていたハリー・ケーンにつなぐ。ケーンはフェデリコ・ディマルコにマークされていたが、ディマルコの両足の間を通るシュートを決め、これで通算スコアはタイスコアになった。インテル・ミラノは58分に左サイドからのCKのこぼれ球をラウタロ・マルティネスがシュートを決めて、優位に立つ。さらに60分は今度は右サイドからのCKをバンジャマン・パバールがヘディングで決めてリードを広げる。バイエルン・ミュンヘンも76分に右サイドのCKをセルジ・ニャブリがファーサイドに展開、コンラッド・ダイアーの折り返したボールがインテル・ミラノのGKのヤン・ゾマーの頭上を通り越して直接ゴールに入る。バイエルン・ミュンヘンは何とか1点を取って延長に持ち込みたいところであったが、試合は2-2のまま終了する。2試合通算得点で4-3と上回ったインテル・ミラノが準決勝に進出したのである。(続く)