第3725回 パリサンジェルマン、リバプールに先勝 (2) パルク・デ・プランスでリバプールを圧倒

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■ルーマニアの生んだ名監督ミルチェア・ルチェスク

 チャンピオンズリーグ準々決勝の第1戦、パリサンジェルマン-リバプール(イングランド)戦は4月日21時、パルク・デ・プランスで行われた。試合前には前日に心臓発作で亡くなったルーマニアの生んだ名監督ミルチェア・ルチェスクに対して黙祷が行われた。2000-01シーズンはトルコのガラタサライを率い、チャンピオンズリーグの二次リーグではパリサンジェルマンだけではなくACミラン(イタリア)も押さえて準々決勝に進出している。またウクライナの強豪、シャフタール・ドネツク、ディナモ・キエフの指揮を執った経験のあるルチェスクはウクライナに平和が来る日を見ぬままに旅立ってしまった。

■先制点はデジレ・ドゥエ

 リバプールのキックオフで試合は始まったが、昨年の対戦と同様、パリサンジェルマンがボールを支配し、攻め続けた。リバプールはパスをつなぐのではなく、キックアンドラッシュでしか試合を進められない。イングランド伝統の戦法ではなく、パスをつなぐことができず、苦し紛れのロングキックであるが、2トップはウーゴ・エキティケとフロリアン・ビルツ、トップ下のドミニク・ソボスライがボールを収めることはできず、パリサンジェルマンの守備陣がロングフィードを回収して、すぐに攻撃につなげる。
 パリサンジェルマンは立ち上がりからリバプールのゴールを襲うが、先制点はチーム力の差というよりは個人の力量の差でパリサンジェルマンが記録した。ウスマン・デンベレはペナルティエリアの外でデジレ・ドゥエにパス、ドゥエの前にはシュートコースを消すべく、リバプールの守備陣が構えるが、ドゥエはボールを保持して1回転し、シュートを放つ。シュートをリバプールの選手に当たったが、勢いは衰えず、リバプールのGKギオルギ・ママルダシュビリの頭上を越えてゴール右隅に吸い込まれる。

■前半はシュートを放てなかったリバプール

 1点リードされたリバプールであるが、ここで一気に点を取りに行くためにギアをあげたわけではなかった。パリサンジェルマンが攻める展開が続く。ただ、リバプールはママルダシュビリをはじめとする守備陣が体を張ってパリサンジェルマンの追加点を許さない。32分にはクビチャ・クバラツヘリアが目まぐるしい動きの中からグラウンダーでシュート、これをママルダシュビリが倒れこみながら右手一本でセーブする。37分のパリサンジェルマンは左サイドで速攻を仕掛ける。ヌーノ・メンデスが左サイドをドリブルで駆け上がり、クロスを入れる。ノーマークとなったドゥエがGKと一対一でシュートするが、これもまたママルダシュビリが得点を阻止する。前半のパリサンジェルマンのリードは1点だけであったが、8本のシュートを放ち、そのうち4本が枠内に飛んだのに対し、リバプールは1本もシュートを放つことなくハーフタイムを迎えた。

■追加点をあげたクビチャ・クバラツヘリア

 後半になってもリバプールは目を覚まさない。パリサンジェルマンは65分に左サイドから攻撃を仕掛け、ボールを受けたクバラツヘリアがゴール前を横方向にドリブルし、シュートコースを見つけてシュート、ジョージア代表のチームメイトが守るゴールをこじ開けた。高速ドリブル中にシュートコースを探知するクバラツヘリアならではのゴール前での個人技による追加点であった。
 さらに70分、パリサンジェルマンはウォーレン・ザイール・エメリがドリブルでGKと一対一になる。これをフランス代表のチームメイトのイブラヒマ・コナテがタックル、主審はコナテにイエローカードを提示し、PKを指示するが、VARの末、コナテのタックルはフェアなものであるということで判定とイエローカードが取り消される。リバプールは助かったが、これをきっかけとして反撃をすることができなかった。
 結局、モハメド・サラーはピッチに姿を見せることなく、90分が終わる。パリサンジェルマンは2点のリードを得て、アンフィールドに向かうのである。(この項、終わり)

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