第3711回 連覇を目指すラグビーフランス代表 (10) 逆転に次ぐ逆転、フランスが2年連続の優勝

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■先制トライはルイ・ビエール・ビアレイ

 6か国対抗、今季最後の試合、フランス-イングランド戦は優勝のかかった試合となり、劇的な展開となった。
 イングランドのフィン・スミスのキックオフで始まった試合、キックオフ直後はイングランドが攻め込む。最初にスコアしたのはフランスであった。6分にイングランドはモールでこの試合最初の反則を犯し、フランスはマチュー・ジャリベールの右サイドへのタッチキックでこの試合最初のラインアウトとなる。スローワーはフッカーのジュリアン・マルシャン、このラインアウトからフランスは左に展開、フルバックのトマ・ラモスにボールが渡り、左前方にキックを蹴り込むと、それに追いついたのは赤いヘッドキャップであった。ルイ・ビエール・ビアレイがボールをキャッチしてイングランドの選手を振り切ってトライをあげる。ラモスのコンバージョンも決まり、7-0と先制する。
 これに対してイングランドは10分にノックフォワードのアドバンテージの中で左サイドから連続攻撃で前進、最後は右隅にトム・ローバックがトライ、フィン・スミスがコンバージョンを失敗するが、キッカーの差が、両チームの明暗を分けることになる。
 13分にはイングランド陣内の22メートルライン付近のマイボールスクラムから、左にボールを出し、ジャリベールがキックを蹴り込むと、またビエール・ビアレイが追いついて、ゴール下まで回り込んで2本目のトライ、ゴールが決まって9点差とする。

■追いついたイングランド、前半終了間際に痛恨のペナルティトライ

 イングランドは18分にフランスのトライライン前でのラックの連続攻撃からスクラムハーフのベン・スペンサーが低いキック、トライゾーンに白と水色のジャージの選手が走り込んだがタッチダウンしたのはケイダン・マレー、フィン・スミスはまたキックを失敗する。フランスのリードは14-10となり、23分にフランスのトライがキャンセルされた際に得たペナルティキックでショットを選択、ラモスが決めて7点差とする。
 26分にはイングランドがゴール前で連続攻撃、オリー・チェサムがサイドを突いてトライ、ようやくフィン・スミスのキックが決まって17-17と追いつく。さらにイングランドは34分にもラインアウトからモールを形成して押し込み、スペンサーが左サイドにロングパス、チェサムは受け取ったパスを内に返して、最後はアレックス・コールズがトライ、ゴールも成功し、この試合初めてイングランドがリードする。今度はイングランドがリードを保つ番、38分にペナルティゴールを決め、10点差とするが、40分を過ぎてフランスが最後の攻め、ここでイングランドは繰り返しの反則で、エリス・ゲンジがシンビン、ペナルティトライとなる。

■シンビン中に突き放したフランス、交代選手の活躍で逆転したイングランド

 フランスは3点ビハインドで後半を迎えたが、1人多い10分間、トライを重ねた。後半始まって間もない42分、フランスは連続攻撃、ゴール前のラックからアントワン・デュポンが左サイドのビエール・ビアレイにパスして、ハットトリックとなる逆転トライ、難しい角度からのゴールも決まる。動揺したイングランドは直後のキックオフでもミスを犯し、48分にもフランスはイングランドのポスト下で得たパネルティから素早く再開、ノーマークのテオ・アティソグベにパスしてトライ、38-27と試合が決まったかに思われた。
 しかし、イングランドは51分にチェサムがインターセプトから走り込んでトライ(ゴール失敗)し、6点差とする。55分にはインパクトプレーヤーのマーカス・スミスとヘンリー・ポロックを投入、これがピタリと的中、57分にマーカス・スミスがトライをあげて、自身でゴールを決めて逆転。
 フランスは66分にカウンターで逆襲、デュポンがロングキック、これをビエール・ビアレイがイングランドの選手に競り勝ってこの試合で4本目のトライをあげ、ゴールも決まって45-39となる。
 77分にイングランドはフランスゴール前に攻め、再三アドバンテージを得て、最後はフリーマンが中央にトライ、ゴールも決まって1点差でイングランド勝利かと思われた。

■逆転ペナルティゴールを決めたトマ・ラモス

 しかし、イングランドは80分を過ぎて軽率なプレーが続く。自陣に入ったところでハイタックル、さらにアドバンテージ中にデリバレイトノックオン、試合が止まったところで、ラモスは角度はあるが前方のポイントを選択、45メートルのペナルティゴールを決め、フランスが48-46と逆転、2年連続で6か国対抗となってからは単独最多の8回目の優勝を果たしたのである。(この項、終わり)

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