第3639回 折り返しを迎えるリーグフェーズ(2) モナコは引き分け、マルセイユは逆転負け

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■モナコの新監督のホームデビュー戦となったトットナム・ホットスパー戦

 チャンピオンズリーグのリーグフェーズ第3節、フランス勢で最初に登場したパリサンジェルマンはレバークーゼンに7-2と大勝した。2日目にあたり10月22日にはモナコとマルセイユが登場する。
 モナコはホームでトットナム・ホットスパー(イングランド)と対戦する。モナコはここまで1分1敗、順位も28位にとどまり、フランス勢の中でも元気がない。ただ、第1節でクラブ・ブルージュに1-4と大敗したが、第2節ではマンチェスター・シティと点を取り合ってスコアレスドローに持ち込んでいる。国内リーグでも4勝2分2敗という成績、10月11日にモナコは監督を交代、新監督にベルギー人のセバスチャン・ポコニョーリが就任した。ポコリョーニは選手としてベルギー代表の経験があり、昨季はサンジロワーズの監督として90年ぶりのリーグ優勝に導いた。新監督の初陣は10月18日のリーグ戦のアンジェ戦、アウエーの試合で1-1のドロー、そしてこのトットナム・ホットスパー戦は新体制初のホームゲームである。

■29本のシュートも無得点に終わったモナコ

 平日の夜間の試合であるがルイ二世競技場には1万人を超える観衆が集まった。試合は終始モナコが主導権を握った。マグネス・アクリウシュとフォラリン・バロガンのホットラインが機能、最前線のバロガンは再三再四、シュートを放ったが、トットナム・ホットスパーのGKグリエルモ・ビカーリオが好セーブを見せる。前半だけでバロガンは決定的なシュートを3回放ったが、いずれもビカーリオに阻まれてしまう。
 両チームとも無得点で後半を迎えたが、後半に入っても攻めるのはモナコである。50分には前半はパスの供給役であったアクリウシュが自ら枠内にシュートを放つもGKに阻まれる。アレクサンドル・ゴロビン、南野拓実を立て続けに投入、交代した2人は早速ゴール前で仕事をするが、いずれも惜しいところで得点には至らない。結局、モナコは23本のシュートを放ち、そのうち9本が枠内に飛んだが、1点も取ることができなかった。一方、トットナム・ホットスパーは10本のシュートのうち1本しか枠をとらえることができず、ノーゴールは妥当な結果であろう。攻め続けながらスコアレスドローに終わったモナコのイレブンは試合終了のホイッスルが鳴るとともにグラウンドに座り込んだのである。

■国内でも好調なマルセイユ、先制点をあげる

 失意の引き分けに終わったモナコと同じ時間帯に試合をしていたのがマルセイユであり、スポルティング(ポルトガル)とリスボンで対戦した。両チームともここまで1勝1敗である。今から3年前の2022年秋、両チームはチャンピオンズリーグのグループリーグで対戦しており、マルセイユはホームで4-1、アウエーで2-0と連勝している。マルセイユからは2500人のファンがリスボンまでやってきて、4万大観衆の一角を占める。
 国内リーグでも好調なマルセイユは序盤から好調に攻める。そして9分、マルセイユはカウンターアタックを仕掛け、ピエール・エメリク・オーバメヤンからボールを受けたイゴール・パイシャオンがスポルティングの守備をかわしてシュート、先制点となる。

■前半終了間際のレッドカードで失速し、逆転負けしたマルセイユ

 その後もマルセイユが押し気味の展開で、追加点を狙う。ちょうど前半のアディショナルタイムに突入する直前、マルセイユはエメルソン・パルミエリがペナルティエリア内に入ったところで転倒する。マルセイユはPKを主張したが、VARの判定の結果、逆の判定となりパルミエリのシミュレーションとなる。パルミエリにはイエローカードが提示されたが、審判に対して不服を申し立てたため、2枚目のイエローカードとなり、退場処分、後半のマルセイユは厳しくなった。
 後半はマルセイユは思うようにゲームを組み立てることはできず、スポルティングが試合を支配する。スポルティングは69分のゲニー・カタモのゴールで追いつき、86分のアリソン・サントスのゴールで逆転する。退場でリズムの狂ったマルセイユは1-2と敗れたのである。(続く)

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