第3758回 パリサンジェルマン、チャンピオンズリーグ連覇(4) ウスマン・デンベレのPKで追いつき延長戦へ
平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。
■チャンピオンズリーグ決勝での得点は2回目となるカイ・ハバーツ
攻のパリサンジェルマン、守のアーセナル(イングランド)という構図の中で、先制点をあげたのはアーセナルのカイ・ハバーツであった。ハバーツはチェルシー(イングランド)に所属していた2020-21シーズンもチャンピオンズリーグに出場し、マンチェスター・シティ(イングランド)との決勝でゴールを決めている。この時は決勝点となり、チェルシーを優勝に導いたが、今回は同じ栄光を得ることができなかった。
■守勢一方でパスのつながらないアーセナル
先制点を奪ったアーセナルであるが、残り時間は85分もあり、この時点で守りに入るわけにはいかない。パリサンジェルマンのボール保持率は80%近くをマーク、そしてアーセナルはボールを奪ってもパスをつなぐことができない。開始15分の時点でアーセナルが成功させたパスはわずかに18本である。ただ、パリサンジェルマンの攻撃を完全に止めていたことも事実である。そしてブロックを崩すのではなく、ゴール前に供給されたボールに対しても、GKのダビド・ラヤ、ストッパーのウィリアン・サリバとガブリエルが完封し、ボール支配数では圧倒しながらもシュート数は同じ、そして得点ではアーセナルが上回って30分を迎える。パリサンジェルマンが初めてゴールに迫ったのは43分のことであるが、ファビアン・ルイスがヘディングシュートを外し、ハーフタイムを迎える。
前半のパリサンジェルマンのパス本数は306本、これに対してアーセナルは69本、ビティーニャ1人で67本を記録しており、いかにパリサンジェルマンが中盤までは試合を支配しながらシュート(パリサンジェルマン6本、アーセナル2本)につなげられなかったかを物語っている。
■今季初のPK献上となったアーセナル、見事に決めたウスマン・デンベレ
後半に入り、アーセナルはクリスティアン・モスケラ、ブカヨ・サカが警告を受ける。結果論であるが、延長戦も想定される状況で警告を受けた選手を早めに交代させなかったことが、パリサンジェルマンの同点ゴールを生む。この試合では準決勝までのような動きができなかったクビチャ・クバラツヘリアがデジレ・ドゥエとのワンツーパスでボールをペナルティエリアに持ち込んだところをモスケラが倒してしまう。今季、アーセナルはシーズンを通じて1回もPKを与えておらず、シーズン最後の試合でPKを与えることになった。パリサンジェルマンのキッカーはウスマン・デンベレ、GKの動きの逆に強烈なシュート、65分にパリサンジェルマンが追いついた。チャンピオンズリーグの決勝はこのところ、一方のチームは無得点に抑えられ、両チームが得点を記録したのは実に2018年の決勝、レアル・マドリッド(スペイン)が3-1でリバプール(イングランド)を下して以来、8年ぶりのこととなる。
■主力を次々に交代しても得点を上げられず、試合は延長戦へ
同点に追いつかれた直後、アーセナルはモスケラと主将のマルティン・ウーデゴールをベンチに下げ、ユリエン・ティンバーとビクトル・ギョケレシュを投入する。ウーデゴールはキャプテンマークをデクラン・ライスに託す。
75分過ぎに、この試合では珍しい攻防が見られた。守勢であったアーセナルがパリサンジェルマンのゴール前に迫り、波状攻撃を仕掛ける。アーセナルの攻撃をウィリアン・パチョ、ヌーノ・メンデスがクリアする。このクリアボールを拾って駆け上がったのがクバラツヘリアであった。サリバをかわしてドリブルで前進、サリバが必死で追いすがるも逃げ切り、シュートを放つ。このシュートをガブリエルがかろうじて当てて、CKに逃れた。
試合時間が残り10分を切り、両チームとも思い切った選手交代に踏み切る。アーセナルはサカ、トロサールを下ろし、パリサンジェルマンもクバラツヘリアを外す。
89分にパリサンジェルマンはビティーニャがシュートを放つが、バーの上、決勝点のチャンスを生かせず、試合は延長戦に突入するのである。(続く)
