第3573回 3位に終わったUEFAネーションズリーグ (2) 欧州王者スペインと対戦するフランス
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■準々決勝で接戦を制したグループリーグ首位通過の4か国
UEFAネーションズリーグの準決勝以降は6月初めのインターナショナルデーにドイツで集中開催され、4日と5日に準決勝、8日に3位決定戦と決勝が行われた。
フランス以外のセミファイナリストの顔ぶれはドイツ、スペイン、ポルトガルである。準決勝に進出した4チームはいずれもグループリーグを首位で突破している。ただ、3月にホームアンドアウエー方式で行われた準々決勝のグループリーグ2位との対戦は接戦であった。フランスはクロアチア相手にPK戦で勝ち抜いたが、前回覇者のスペインもオランダ相手にPK勝ちであり、ポルトガルとデンマークは第2戦の前後半を終えた時点で2試合通算では同点、延長戦でポルトガルが勝ち越し点をあげた。唯一180分で準決勝進出を決めたドイツもイタリア相手に1勝1分であった。
■ヌーノ・メンデス、チャンピオンズリーグの4日後にも同じ競技場で勝利
準決勝の組み合わせはドイツ-ポルトガルとフランス-スペインとなった。開催国のドイツは4日にミュンヘンでの第1試合に登場した。ポルトガルのヌーノ・メンデスは4日前にパリサンジェルマンのメンバーとして同じアリアンツアリーナで試合をしたばかりである。
試合は後半の立ち上がりの48分にドイツのフロリアン・ビルツが先制点を奪う。リードされたポルトガルはドイツより先に選手交代に動く。58分に3人をピッチに送り込むが、そのうちの1人はヌーノ・メンデスとともに欧州チャンピオンになったばかりのビティーニャであった。一方のドイツもその2分後に3人を交代、フレッシュな選手がフィールドに入る。試合のリズムが変わったところで、得点したのはポルトガルであった。フランシスコ・コンセイソンの強烈なゴールで、ポルトガルは同点に追いつく。勢いに乗るポルトガルは68分にヌーノ・メンデスが攻撃の起点となり、主将のクリスティアーノ・ロナウドが勝ち越し点を決める。ドイツは終盤にセルジュ・ニャブリのシュートがポストに嫌われてしまう。初代チャンピオンのポルトガルが決勝に進出したのである。
■昨年の欧州選手権準決勝でスペインに敗れたフランス
その翌日、フランスはスペインとの準決勝に臨む。会場はシュツットガルトのMHPアレーナである。昨年の欧州選手権にフランスは出場し、6試合を行ったが、このシュツットガルトでは試合を行っていない。フランスがシュツットガルトで試合をしたのは1996年6月、イングランドでの欧州選手権の直前に行われた親善試合以来のことである。この時は序盤のローラン・ブランのゴールで1-0と勝利しており、現在の代表監督のディディエ・デシャンも主将として出場している。
昨年の欧州選手権でフランスはスペインは準決勝で対戦し、スペインに1-2で敗れている。スペインは準々決勝でシュツットガルトで開催国ドイツと対戦、延長戦の末2-1で勝利し、それ以来の試合となる。
■パリサンジェルマン勢が2人先発するフランス
さて、両チームの先発メンバーを紹介しよう。フランスは白いユニフォームを着用し、GKはマイク・メニャン、DFは右からピエール・カルル、イブラヒマ・コナテ、クレマン・ラングレ、テオ・エルナンデス、MFはマヌ・コネ、アドリアン・ラビオが低い位置、高い位置には右からウスマン・デンベレ、カエル・オリーズ、デジレ・ドゥエ、FWは1トップでキリアン・ムバッペとなる。カルルが代表デビューとなった。デンベレ、ドゥエの2人がチャンピオンズリーグ決勝に続いて先発する。
欧州王者のスペインは赤いユニフォーム、GKはウナイ・シモン、DFは右からペドロ・ポロ、ロビン・ルノルマン、ディーン・ハイセン、マルク・ククレジャ、MFは右からミケル・メリーノ、マルティン・ズビメンディ、ペドリ、FWは右にラミン・ヤマル、左にニコ・ウィルアムス、中央にミケル・オヤルサバルである。この中で昨年の欧州選手権でも先発したのがシモン、ククレジャ、ヤマル、ニコ・ウィリアムスである。パリサンジェルマンのファビアン・ルイスはベンチスタートである。(続く)