第307回 春を迎えたフランス・サッカー(5) マルセイユ、ボルドー、オセール16強へ

■試合巧者マルセイユ、ベスト16一番乗り

 第1戦でフランス勢が2勝2分というまずまずの成績を収めたUEFAカップ3回戦、第2戦は第1戦から1週間もたたない3月3日に行われた。フランス勢はホームゲーム1試合、アウエーゲーム3試合であったが、第1戦同様4試合のキックオフの時間をずらして行われた。フランス時間で17時、最初に登場したのはホームで最少得点の勝利を受けてウクライナ入りしたマルセイユである。ドニエプロペトルフスクに1点取られた段階で窮地に立つ、というきわどい状況でのキックオフであるが、マルセイユはうまく試合をコントロールする。何度か危ないシーンもあったが、得点さえ許さなければマルセイユは4回戦へ進出することができる。マルセイユはこのところ国内の試合では最低でも引き分けに持ち込んでおり、試合巧者ぶりを発揮してフランス勢でベスト16一番乗りを果たした。

■余裕のボルドー、ホームで大勝

 マルセイユがベスト16入りを果たす直前にボルドーではこの夜唯一のフランス国内の試合がキックオフされた。アウエーで勝っているボルドー、若手選手の起用は余裕のある証拠であろう。ファンもよく心得たもので、ボルドーの本拠地シャバン・デルマスに集まった観衆はわずか9000人。やや拍子抜けという試合となり、引き分ければいい、というボルドーはなかなか得点が生まれない。もちろん引き分けでも目標は達成できるが、ファンの願望は勝利である。前半も残り少なくなった41分、ゴール前のFKのチャンスにストッパーのマルク・プラヌスがゴール前に上がり、アルベルト・セラーデスのFKをヘッドで先制点。続く42分にもパスカル・フェインデゥーノのクロスをマルアーヌ・カマクが追加点。後半にも相手DFのオウンゴール、アルベルト・リエラのPKを追加し、4点差となる。ボルドーの誤算は83分のコジョ・アファヌの退場処分とロスタイムの1失点であったが、ベスト16に歩を進めたのである。

■オセール、アウエーで試合終盤に決勝点

 マルセイユ、ボルドーはシードチームであったため、ここまでは順当な勝利であったともいえるが、フランスのサッカーにとっての正念場は第1戦をホームで引き分けたオセールとソショーのアウエーでの戦いである。
 オセールはフランス時間の20時30分にギリシャのアテネでパナシナイコスと対戦する。第1戦はスコアレスドローであるから勝利または得点を取って引き分けがオセール勝ち残りの条件である。アポストロス・ニコライディス競技場には霧雨の中、満員の1万6000人が詰め掛ける。勝利の欲しいオセールは公式戦での先発が昨年の11月以来というジャン・ノエル・ペリエ・ドウンベを左サイドに起用する。この起用が見事的中、11分に負傷により右サイドのジョアン・ラデがピッチを去った後にペリエ・ドウンベは右サイドに回り、完璧な守備を見せるとともに攻撃の起点となる。両チーム無得点が続き、延長も見えてきた72分、均衡を破るゴールを水色のユニフォーム、オセールのボナバンチュール・カルーが決める。このゴールによってパナシナイコスは勝利が必要となり、これまで161分間無得点だった相手に残り19分で2点をとる力はいかにホームの大声援を味方につけているといっても不可能である。オセールは敵地の第2戦で勝って見事に16強入りしたのである。

■アウエーゴールにまた泣いたソショー

 第1戦でインテル・ミラノと2-2とゴールの奪い合いを見せたソショーがフランス勢の殿としてサン・シーロのピッチに20時45分に姿を現す。第1戦でインテル・ミラノに先手を許したものの試合を優勢に進めていたソショーは、第2戦でも激しい戦闘意欲を見せた。両チームが火花を散らす攻防はイエローカードの連発となる。ホームのインテル・ミラノが試合の主導権を握ったが、この試合に勝てば4回戦というソショーも後半にサントスが2度、決定的なチャンスをつかむが、いずれもインテル・ミラノのGKに阻止される。そして試合終了4分前にインテル・ミラノのクリスチャン・ビエリが一発退場、ソショーにとっては願ってもないチャンスとなったが、いかんせん4分では時間が足りなかった。結局スコアレスドローとなりアウエーゴール2倍ルールによりミラノで夢が破れる。ソショーにとっては1989-90シーズンの2回戦のフィオレンチナ戦同様、2試合引き分けでアウエーゴール2倍ルールにより敗れたのである。一方のインテル・ミラノはフランス勢とこれで9回戦って、9回とも勝ち残るという相性のよさを見せたのである。
 結局3チームがベスト16に残ったが、これは4チームが残った1998-99シーズンに次ぐ成績である。5年前の4チームはボルドー、リヨン、モナコ、マルセイユ、この中でマルセイユは決勝まで進出している。今年はこれを上回る成績を期待したい。(続く)

このページのTOPへ