第2134回 パリサンジェルマン、バルセロナに大勝 (1) 厳しい組み合わせとなったパリサンジェルマンとサンテチエンヌ

 6年前の東日本大震災、昨年の平成28年熊本地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■シードから漏れたパリサンジェルマン

 年明けからは国内リーグに加え、フランスカップ、リーグカップという国内のタイトルが並行して行われ、ガボンではアフリカ選手権が行われた。いよいよファンの待ち望んでいた国際試合が2月中旬に再開し、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの決勝トーナメントが始まる。フランスからはチャンピオンズリーグにパリサンジェルマンとモナコ、ヨーロッパリーグにリヨンとサンテチエンヌが出場している。
 決勝トーナメント初戦の組み合わせ抽選は12月に行われ、グループリーグで首位だったチームはグループリーグ2位のチームとアウエーで第1戦、ホームで第2戦を戦うことになる。モナコがシード扱いとなり、パリサンジェルマンはシードから漏れている。
 またヨーロッパリーグはグループリーグでの上位2チームに加えてチャンピオンズリーグのグループリーグで3位だった8チームが参戦する。この8チームの中でグループリーグで成績の良い4チームがヨーロッパリーグのグループリーグの首位通過チームとともにシード扱いとなる。リヨンはグループリーグでは2勝2分2敗の勝ち点8、これは上から2番目の成績であり、ライバルのサンテチエンヌとともにシード扱いとなる。

■パリサンジェルマンはバルセロナと対戦

 さて、組み合わせ抽選であるが、最大の驚きはパリサンジェルマンの対戦相手であろう。パリサンジェルマンは、同じグループリーグで対戦したアーセナル(イングランド)、同一リーグに所属するモナコとは対戦しないことになっている。パリサンジェルマンが対戦する可能性があるのはバルセロナ、アトレチコ・マドリッド(以上スペイン)、ナポリ、ユベントス(以上イタリア)、ボルシア・ドルトムント(ドイツ)、レスター(イングランド)の6チームである。
 本連載の第2071回でグループリーグのシード分けについて紹介したが、この中で第1シードはバルセロナ、ユベントス、レスターだけである。またレスターに関しては有力リーグの優勝チームということで第1シードに入っているため地力が合ってシード入りしているのはバルセロナとユベントスだけである。バルセロナはグループリーグで勝ち点15を記録しておりこれは最多である。またユベントスは勝ち点14、これは上から3番目の値であり、この2チームは第1シードにふさわしい戦いをグループリーグでも見せてきた。グループリーグでは3勝3分で勝ち点12、国内リーグ戦でも首位に届かないパリサンジェルマンにとってこの2チームとの対戦は避けたいところであったが、ドローの結果、バルセロナと対戦することになり、グループリーグに続いて厳しい組み合わせとなった。

■モナコはマンチェスター・シティ、リヨンはAZアルクマールと対戦

 グループリーグの組み合わせ抽選時の第4シードとして唯一決勝トーナメントに勝ち上がったモナコはマンチェスター・シティ(イングランド)との対戦となった。
 チャンピオンズリーグのベスト8決定戦の第1戦は2月14日、15日、21日、22日にそれぞれ2試合ずつが行われる。パリサンジェルマンは初日の14日、モナコは21日に登場する。
 ヨーロッパリーグはチャンピオンズリーグの2倍の数のチームが決勝トーナメントに進出するため、1回戦の第1戦の16試合は2月16日に行われ、第2戦はその翌週の22日と23日に行われる。
 リヨンはオランダのAZアルクマールと対戦する。

■マンチェスター・ユナイテッドと対戦するサンテチエンヌ

 グループリーグでベルギーのアンデルレヒトを抑えて首位となったサンテチエンヌはマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)と対戦することになった。過去のチャンピオンズリーグ優勝チームで今季のヨーロッパリーグに出場しているのはマンチェスター・ユナイテッドを含み4チームあるが、グループリーグではインテルミラノ(イタリア)とステアウア・ブカレスト(ルーマニア)は敗退、アヤックス・アムステルダム(オランダ)は首位突破、そしてマンチェスター・ユナイテッドはフェネルバフチェ(トルコ)に次いでグループ2位となった。しかし、マンチェスター・ユナイテッドの勝ち点は12、2位の中では最多であり、サンテチエンヌと同じであり、厳しい組み合わせとなったのである。(続く)

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