第2577回 3連勝で折り返したパリサンジェルマン(2) 第2節でリヨンは初勝利、リールは連敗

 平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、この度の台風15号、19号などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■初勝利の欲しいリヨンとリール

 10月1日と2日に行われたチャンピオンズリーグ第2節、初日にパリサンジェルマンが鬼門イスタンブールでガラタサライ(トルコ)を1-0で破り、連勝した。ライバルのレアル・マドリッド(スペイン)はホームでクラブ・ブルージュ(ベルギー)に2点先行されて前半を終え、終了5分前にようやく追いついて引き分け、2試合で勝ち点1にとどまり、最下位に沈んだ。
 2日には第1節で白星をあげることができなかったリヨンとリールが21時に登場する。グループGのリヨンはドイツのRBライプチヒとアウエーで、グループHのリールはイングランドのチェルシーをホームに迎える。

■国内リーグで引き分け続きのリヨン、フランス人若手選手のそろったRBライプチヒ

 第1節ではゼニト・サンクトペテルブルク(ロシア)とホームで引き分けたリヨンであるが、国内リーグでもなかなか勝ち星をあげることができない。連勝でスタートしたものの8月27日に行われた第3節でモンペリエに敗れてからは3分3敗、チャンピオンズリーグと合わせると公式戦では7試合勝ちがない。リーグ順位も11位まで下がり、シルビーニョ監督の進退も取りざたされ、後任の名前がリストアップされる始末である。
 一方のRBライプチヒは飲料メーカーのレッドブルの財政力によりかつては大型補強をしたが、今季は予算を縮小し、若手を育てたチームで臨む。そして先発メンバーには3人の若いフランス人の名前が並ぶ。イブラヒマ・コナテ、ダヨ・ウパメカノ、ルカ・クロスターマン、そして控えにはクリストファー・ヌクンクもいる。第1節ではポルトガルのベンフィカに勝利しており、その勢いでリヨン戦も勝利を期待する4万のファンが集まった。

■少ないチャンスをものにしたアウエーのリヨンが勝利

 勝利に飢えたリヨンがアウエーの大観衆の前で少ないチャンスをものにした。試合は終始RBライプチヒがパスをつないで試合を支配する展開であったが、11分、リヨンのホッセム・アウアがコナテの保持していたボールを奪う。ウパメカノのタックルを受けたが、これをかわしてメンフィス・デパイにパス、デパイが右足で先制ゴールを決める。これがリヨンの前半の唯一の枠内のシュートであった。
 試合は終始ホームのRBライプチヒがパスをつないで優勢に試合を進める。しかし、後半リヨンが放った唯一のシュートは65分、マルタン・テリエがペナルティエリアのすぐ外で相手からボールを奪い、そのままRBライプチヒのGKと一対一になる。これをかわしで左足でシュート、無人のゴールネットを揺らして2-0となる。リヨンは枠内シュート数が2であったが、いずれもゴールインし、GKアントニー・ロペスを中心とする守備陣も安定した守備を見せて無失点、アウエーでの勝利をあげ、ゼニト・サンクトペテルブルク戦の不本意な引き分けで失った勝ち点を取り戻したのである。

■チャンピオンズリーグで精彩を欠くリールは連敗

 ホームにイングランドの強豪を迎えたリールは国内リーグでは4位とまずまずの成績を残しているが、チャンピオンズリーグでは第1節でアヤックス・アムステルダム(オランダ)にアウエーで0-3と完敗しているが、ホームでは今から13年前の2006年10月にAEKアテネに勝利したのを最後に8戦勝ちがない。しかもリールはチャンピオンズリーグでイングランドのクラブを苦手としており、これまでの戦績は1勝2分3敗、ロンドンからは3000人近いファンがドーバー海峡を渡ってピエール・モーロワ競技場に参集した。 試合は終始白いユニフォームのチェルシーが主導権を握る。前半22分にはゴール前でノーマークとなったタミー・アブラハムがクロスを右足でシュート、リールはオフサイドをアピールしたが、ゴールの判定は覆らず、先制点を奪われる。
 33分にはリールも反撃、リールのFWのビクター・オシメーンがチェルシーの守備陣との競り合いに勝ってヘディングで同点ゴールを決める。ところが78分、チェルシーはサイドを切り開いてクロス、ファーポストに位置していたウィリアンが豪快に右足でボレーシュート、これが決勝点となり、リールは連敗となったのである。(続く)

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