第3361回 マルセイユも準決勝へ(1) 準々決勝まで長い道のりを歩んできたマルセイユ

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■欧州カップで好成績を残してきたマルセイユ

 前回までの本連載ではチャンピオンズリーグの準々決勝でパリサンジェルマンが見事な逆転勝利で準決勝へ進出したことを紹介してきた。今回からはパリサンジェルマンのライバルであるマルセイユがヨーロッパリーグで準決勝に進出したことを紹介しよう。
 フランスのクラブの中でマルセイユは欧州カップでの成績は突出している。フランスので、現在最も勢いがあるのはパリサンジェルマンであることに異論はない。そのパリサンジェルマンはリーグ戦でも独走し、優勝を目前にしている。そして現在のパリサンジェルマンの上を行くのが2000年代のリヨンであり、リーグ7連覇を記録している。パリサンジェルマンはカタール資本になってからもリーグ優勝を逃しているシーズンもあり、当時のリヨンは欧州サッカーの歴史に残る強さを誇っていた。
 しかし、カタール資本のパリサンジェルマンも、2000年代のリヨンも欧州カップでの成績は国内での強さを反映したものではない。マルセイユは1980年代から1990年代にかけて黄金期を迎えたが、21世紀になってから2004年のUEFAカップと2018年のヨーロッパリーグで準優勝、2022年のヨーロッパカンファレンスリーグでベスト4進出を決めている。チャンピオンズリーグでも2012年に準々決勝に進んでおり、欧州での成績の良いチームなのである。

■チャンピオンズリーグの予備戦3回戦からスタートした欧州への挑戦

 今季のヨーロッパリーグでのマルセイユの戦いについてはこれまで本連載で紹介してきたが、昨季リーグ3位でチャンピオンズリーグの予備戦3回戦に出場、ギリシャのパナシナイコスと対戦し、1勝1敗で2試合通算スコアでも並んだため、PK戦となり、敗れたマルセイユはヨーロッパリーグのグループリーグに転戦した。マルセイユにPK勝ちしたパナシナイコスは次のプレーオフでポルトガルのブラガに敗れ、マルセイユと同じくヨーロッパリーグのグループリーグに進む。また、チャンピオンズリーグのグループリーグに進出したブラガはグループリーグで3位となり、ヨーロッパリーグの決勝トーナメントプレーオフに回っている。
 これらのチームの結果であるが、パナシナイコスはグループリーグ最下位で敗退、ブラガはプレーオフでアゼルバイジャンのカラバフに敗れており、昨夏の時点で最初に敗れたマルセイユが最後まで残っている。

■グループリーグで2位となり、決勝トーナメントのプレーオフを戦ったマルセイユ

 マルセイユはグループリーグでは最終戦のアウエーのブライトン(イングランド)戦で終了間際に決勝点を入れられて、首位を譲り、2位となり、決勝トーナメントはプレーオフから戦うことになった。ヨーロッパリーグのプレーオフにはマルセイユを含めてフランス勢4チームが出場したが、結局プレーオフを勝ち抜いたのはウクライナのシャフタール・ドネツクを破ったマルセイユだけであった。
 1回戦はスペインのビジャレアルに1勝1敗ながら2試合通算スコアで上回り、準々決勝に進出した。ベスト8の顔ぶれはイタリア勢3チーム(ローマ、アタランタ、ACミラン)、イングランド勢2チーム(リバプール、ウエストハム・ユナイテッド)、ドイツのバイエル・レバークーゼン、ポルトガルのベンフィカ、マルセイユであるが、チャンピオンズリーグのグループリーグ3位で転戦してきたのがACミランとベンフィカだけで、それ以外はヨーロッパリーグのグループリーグから勝ち上がってきたチームであるが、その中でグループリーグを2位通過してプレーオフを戦ったのはマルセイユとローマだけである。

■準々決勝まで最多の12試合を戦ったマルセイユ

 準々決勝までの道のりは最短でグループリーグ6試合と1回戦2試合の合計8試合であるが、マルセイユはさらにチャンピオンズリーグの予備戦3回戦2試合、決勝トーナメントのプレーオフ2試合を戦い、8チームの中で最多の12試合を戦って準々決勝にたどり着いた。また、マルセイユはグループリーグの前の夏に行われた予備戦、プレーオフを経験した唯一のチームであり、長い道のりを歩んで準々決勝に臨むのである。(続く)

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