第3638回 折り返しを迎えるリーグフェーズ(1) パリサンジェルマン、レバークーゼンに大勝
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■連勝スタートのパリサンジェルマン、レバークーゼンと対戦
9月から11月にかけては代表の試合と欧州カップが試合が毎月行われる。前回までの本連載は10月中旬に行われたワールドカップ予選について紹介してきたが、今回からは10月下旬と11月初めに行われるチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの第3節と第4節の模様を取り上げよう。
昨季から大会形式が変わった両大会、ちょうどこの第4節を終えたところで折り返し点となる。
チャンピオンズリーグの第3節は10月21日と22日に行われ、フランス勢はパリサンジェルマンが登場した。今季のフランス勢は出足好調で、特に昨年の欧州王者パリサンジェルマンは連勝スタートしている。第3節はアウエーでドイツのレバークーゼンと対戦する。レバークーゼンは国内リーグの初戦で敗れたが、それ以降は無敗、そしてチャンピオンズリーグは第1節でコペンハーゲン(デンマーク)、第2節でPSVアイントホーフェン(オランダ)と続けて引き分けている。
これまでにパリサンジェルマンとレバークーゼンは欧州カップで1度だけ対戦している。2013-14シーズンの決勝トーナメント1回戦、レバークーゼンでの第1戦はパリサンジェルマンが4-0で先勝、パリでの第2戦もパリサンジェルマンが2-1と連勝している。
■前半に両チーム1人ずつ退場となる波乱の展開
パリサンジェルマンのメンバーであるが、9月の代表選で負傷して離脱していたウスマン・デンベレが復帰し、控えメンバーに入った。試合はパリサンジェルマンが先手を取る。7分、右CKからウィリアン・パチョがヘディングでシュートを決める。
しかし、23分、レバークーゼンが攻め込んだところをパリサンジェルマンのイリア・ザバルニーが滑り込んで止めたところでハンド、レバークーゼンにPKが与えられる。この同点のチャンス、アレハンドロ・グリマルドのキックはポストに当たり、跳ね返る。セカンドボールもレバークーゼンが確保したが、追いつくことができなかった。一方、パリサンジェルマンも29分にセニー・マユルのシュートがポストに嫌われる。
31分にはレバークーゼンの主将のロベルト・アンドリッヒがデジレ・ドゥエを後方からファウル、主審は最初は黄色いカードを提示したが、レビューの末、カードの色を赤に替え、レバークーゼンは1人少なくなる。レバークーゼンは、12シーズン前のパリサンジェルマンとの対戦の際も2試合とも退場者を出している。
ところが37分、パリサンジェルマンのザバルニーもレバークーゼンのFWに抜かれたところを後ろから倒し、レッドカード、前半のうちに両チームが10人ずつになるという試合となった。
またこのプレーでレバークーゼンにPKが与えられ、代わったキッカーのアレクシス・ガルシアが成功させ、1-1のタイスコアとなった。チャンピオンズリーグでは連勝しているパリサンジェルマンであるが、国内リーグでは引き分けが続き、やや足踏み状態であり、ファンの心の中には暗雲が立ち込めた。
■勝ち越しゴールを決めたデジレ・ドゥエ
この閉塞感を打ち破ったのは若い選手であった。41分にドゥエが左足で勝ち越しゴールを奪うと、試合の流れは一気にパリサンジェルマンに傾いた。
43分にはクビチャ・クバラツヘリアがペナルティエリア内から技ありのシュートを決めて差を広げる。さらには48分にドゥエがペナルティエリアの外からシュートを決めて4-1でハーフタイムを迎える。
■後半もパリサンジェルマンのゴールラッシュ
後半に入っても先に得点を決めたのはパリサンジェルマンであった。50分に最前線に位置していたヌーノ・メンデスがビティーニャからの縦パスを受けて5点目を決める。レバークーゼンも1点を返したが、後半の主役は途中出場したデンベレであった。63分にピッチに入り、66分にゴールを決める。90分のビティーニャのゴールもあり、パリサンジェルマンは7-2と大勝して、3連勝を飾ったのである。(続く)
