第2077回 序盤に強敵と連戦(1) 2人の新人、アイメリック・ラポルテとプレスネル・キンペンベ

 平成28年熊本地震で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。お亡くなりになった方々に、謹んで哀悼の意を表します。 この地震が1日でも早く収まることと、被災地の皆様の安全とご健康をお祈り申し上げます。

■ワールドカップ予選最大の山場となるブルガリア、オランダとの連戦

 欧州選手権では準優勝に終わり、ディディエ・デシャン体制のまま、ほぼメンバーを変えずに迎えたワールドカップ・ロシア大会予選、親善試合のイタリア戦では勝利したものの、肝心の予選第1戦はベラルーシとのスコアレスドローであった。
 10月にもインターナショナルマッチデーは2日間予定されているが、フランスは7日にブルガリアとホームで戦い、11日にアウエーでオランダと対戦する。ブルガリアもオランダも欧州選手権には出場していないが、今大会の予選組み合わせではブルガリアは第4シード、オランダは第1シードである。1年以上にわたる予選の日程の中で最もタフな2試合のある月であるといえよう。

■アスレチック・ビルバオに所属するアイメリック・ラポルテ

 9月29日にデシャン監督はこの2試合に向けたメンバーを選出した。9月の連戦ではイタリアには完勝、そしてベラルーシにはスコアレスドローではあったが、内容自体は悪くない。9月の連戦では負傷していたウーゴ・ロリス、バカリ・サーニャ、キングスレー・コマンなどを復帰させるとともに、メンバーを入れ替えた。欧州選手権に出場しながら9月のメンバーから外れたエリキアム・マンガラ、昨年9月を最後に代表から遠ざかっていたナビル・フェキルを復帰させるとともに、新人としてアイメリック・ラポルテを選出した。
 ラポルテは22歳で現在はスペインのアスレチック・ビルバオに所属しているストッパーである。アスレチック・ビルバオは伝統的にバスク人選手に限定しており、スペイン人選手主体でチームを構成している。ただし、バスク人にはフランス領バスクと言われる南西部の出身者も含まれ、フランス代表として活躍したビシャンテ・リザラスが所属した。それ以来の外国人選手として活躍しているのがラポルテである。アジャン出身のラポルテはバイヨンヌで育ち、国境を越えてアスレチック・ビルバオの育成機関に入り、18歳でプロ契約を行う。フランス国内でのプロ経験のない選手がフランス代表入りしたのである。

■プロで13試合しか出場経験のないプレスネル・キンペンベ

 そして、欧州選手権以来の復帰を果たしたマンガラであるが、今季はイングランドのマンチェスター・シティからスペインのバレンシアに移籍したが、リーグ戦で負傷してしまい、離脱する。マンガラの離脱を受けて、デシャン監督が招集したのがプレスネル・キンペンベである。パリサンジェルマン所属の選手であるが、本連載の読者の皆様もご存じない方が多いであろう。それもそのはず、昨年プロ契約を果たしたばかりの21歳の若手選手である。コンゴ民主共和国を出自とし、パリの北で生まれ、パリサンジェルマンの育成組織に入り、コンゴ民主共和国の年代別代表の試合に出場した経験もあるが、フランスのアンダーエイジの代表戦に出場している。昨年3月にプロ契約を果たし、これまでに1部の試合に出場したのはわずか13試合である。これほどプロでの出場試合数の少ない状態で代表入りした例は少ないであろう。

■若手が半数を占める23人のメンバー

 この2人の新人を含む23人のメンバーは次の通りである。GKはロリス、アルフォンス・アレオラ、スティーブ・マンダンダの3人、DFはルカ・ディーニュ、ローラン・コシエルニー、レイバン・クルザワ、ジブリル・シディベ、バカリ・サーニャ、ラファエル・バラン、ラポルテ、キンペンベの8人、MFはヨアン・カバイエ、エンゴロ・カンテ、ブレーズ・マツイディ、ディミトリ・パイエ、ポール・ポグバ、ムーサ・シッソコの6人、そしてFWはフェキル、アンドレ・ピエール・ジニャック、アントワン・グリエズマン、ケビン・ガメイロ、フェキル、アントニー・マルティアルの6人という陣容である。
 実にメンバーの半分が23歳以下という若手選手と中堅選手がミックスした構成となり、前半戦の山場と言えるブルガリア戦、オランダ戦を迎えるのである。(続く)

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