第3682回 アフリカネーションズカップ2025 (3) 開催国モロッコを破り、セネガルが2回目の優勝

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■アフリカの盟主エジプトに厳しい対戦で競り勝っているセネガル

 フランスとワールドカップのグループリーグ初戦で対戦するセネガルはアフリカネーションズカップでは準決勝に進出、エジプトと対戦することになった。アフリカサッカー連盟の所在地にしてアフリカネーションズカップではこれまで最多の7回の優勝を誇るアフリカサッカーの盟主である。対するセネガルはまだ1回した優勝したことがない。
 両国は近年は非常に厳しい局面で対戦している。アフリカネーションズカップ2021の決勝で両国は対戦、2022年2月26日にカメルーンのヤウンデで行われたこの試合については本連載第2960回で紹介しているが、セネガルがPK戦の末勝利し、初優勝を飾っている。
 この際にも触れているが、両国はこの年の11月から始まる2022年ワールドカップの3次予選での対戦することが決まっていた。この3次予選はホームアンドアウエー方式で行われ、勝った方がワールドカップに出場する。3月25日にエジプトのカイロで行われた試合ではオウンゴールでエジプトが勝利した。29日にセネガルのダカールで行われた試合ではセネガルが1-0とリードして前後半の90分を終了、延長戦では両チーム無得点でPK戦となり、最後にサディオ・マネが成功させたセネガルが出場権を獲得した。

■終盤のサディオ・マネのゴールでセネガルが決勝進出

 エジプトは前回大会ではベスト16で敗退し、2024年2月に監督を交代、エジプト代表として歴代2位の176試合に出場し、アフリカネーションズカップでも3回の優勝経験のあるホッサム・ハッサンが就任する。一方のセネガルはこの大一番にベテラン選手をそろえて先発させ、優勝を目指す意気込みは、試合展開に現れ、ボール保持率で上回り、優勢に試合を進める。
 前半のうちに主将のカリドゥ・クリバリーを負傷で交代させたセネガルであったが、終盤にエースのマネが期待に応え、78分の右足のミドルシュートが決勝点となって2大会ぶりの決勝進出を決めた。

■異例の展開となったセネガルとモロッコの決勝戦の後半アディショナルタイム

 決勝の相手はモロッコ、2022年のワールドカップでは四強入り、グループリーグではフランスも破っており、今大会でも安定した試合内容である。そしてなんといっても開催国である。1月18日にラバトのムーレイ・アブダラ王子競技場に集まった6万6000人を超える観衆の声援を受けるモロッコに対し、セネガルは互角の試合を展開する。前半はセネガルがシュート3本、モロッコが2本であった、ゴールをあげることなく後半に入る。
 後半になってチャンスをつかんだのはモロッコ、58分のアユブ・エル・カービのシュートは枠からわずかに外れる。8分と表示された後半アディショナルタイムに試合は動く。92分にセネガルはCKからの攻撃でイスマエル・サールがヘディングで決めたかと思われたが、その前のプレーでセネガルにファウルがあったとしてゴールは認められなかった。そして97分、モロッコはPKのチャンス、ゴール前で両チームの選手がポジション争いをする中でセネガルの選手がモロッコの選手を倒したいうことで、モロッコにPKが与えられる。判定に納得のいかないセネガルは選手がロッカールームに引き上げ、試合は中断する。約10分後にセネガルの選手が戻ってきてPKから試合が再開される。モロッコのキッカー、ブラヒム・ディアスはパネンカでPKを蹴るが、パネンカは失敗、セネガルのGKのエドゥアルド・マンディに簡単にキャッチされてしまう。

■延長前半にカウンターから決勝点を上げたセネガル

 予定よりも30分近く遅く終わった前後半はスコアレス、延長戦に入る。94分、中央付近でセネガルはモロッコからボールを奪い、カウンターを仕掛ける。最後パプ・グイエが左足でシュートを決める。リードを奪われたモロッコは反撃を仕掛けるが、セネガルの守備陣の抵抗にあうとともに、延長後半の108分にはナイフ・アゲルドのシュートがバーに当たり、ゴールネットを揺らすことができない。
 ベテランがチームをまとめたセネガルが2度目の王者となり、ワールドカップではフランスにとっては予想以上の高い壁となりそうである。(続く)

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