第3715回 パリサンジェルマンとストラスブールが八強入り(4) アストン・ビラとのホームの第1戦で敗れたリール

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■リーグフェーズ2位のアストン・ビラと対戦するリール

 前回の本連載ではヨーロッパリーグのリーグフェーズで首位通過したリヨンがセルタ・ビゴ(スペイン)に敗れたことを紹介した。国内外で13連勝していたリヨンであったが、2月中旬以降は調子を落としており、ホームで敗れたセルタ・ビゴとの第2戦で7試合連続で勝利から見放され、直後の3月22日に行われたリーグ戦でもモナコに敗れ、2月22日以降の成績は3分5敗となった。
 続いて、プレーオフでレッドスター・ベオグラード(セルビア)に延長の末逆転勝利したリールを紹介しよう。
 リールのベスト8決定戦の相手はリーグフェーズ2位のアストン・ビラ(イングランド)である。すなわち、リールはリーグフェーズ1位か2位のチームと対戦する可能性があり、リヨンとのフランス勢対決もドローによってはあり得たのである。

■2季前のヨーロッパカンファレンスリーグではPK戦でアストン・ビラが勝利

 リールは2月1日にリーグ戦でリヨンに敗れたのを最後に国内リーグでは負けなしで順位を7位まで上げてきた。一方のアストン・ビラはこのところ国内リーグでは負けが続いているが、何とか4位をキープしている。
 両チームは2年前のヨーロッパカンファレンスリーグの準々決勝でも対戦している。この時はリールでの第1戦、バーミンガムでの第2戦とも2-1でホームチームが勝利、第2戦では延長戦を行ったが、両チーム無得点、PK戦でアストン・ビラが準決勝に進出している。

■先制点のチャンスを逃したリール

 3月12日、リールのピエール・モーロワ競技場は4万人以上の観衆が集まった。ホームのリールはオリビエ・ジルー、ビジターのアストン・ビラにはルカ・ディーニュというフランス代表が名を連ねるが、ディーニュはリールの育成組織出身で、リールでプロデビューを果たしている。
 この2人に注目の集まる試合となったが、見せ場を作ったのはジルーであった。43分にリールは右サイドでワンツーパスで前進する。サントスのクロスに合わせてジルーがヘディングで合わせようとするが、ジャストミートできなかった。
 後半に入って立て続けにゴール前に迫ったのはリールであった。59分のロマン・ペローのシュートはアストン・ビラのGKエミリアーノ・マルティネスが好セーブする。61分にはナビル・ベンタレブがゴール前にあげたボールをジルーがヘディングするが、これもマルティネスがキャッチする。

■オリー・ワトキンスのヘディングシュートが決勝点

 その直後の61分、アストン・ビラは最終ラインのエズリ・コンサが前方にロングパス、これをシャンセル・ムベンバに競り勝ったエミリアーノ・ブエンディーアが中央に折り返し、オリー・ワトキンスがヘディングする。ワトキンスのヘディングしたボールはループシュートのような軌跡を描き、リールのGKベルケ・エゼルの頭上を通過してゴールに入る。ワトキンスは今季の欧州カップで初ゴールとなったが、2年前の両チームの対戦でも最初にゴールを決めたのはワトキンスであった。このゴールでアストン・ビラは勢いづく。リールに対して波状攻撃を仕掛け、65分のアマドゥ・オナナのシュートはエジルも届かなかったが、わずかに枠を外れて追加点はならず。82分にはジェイドン・サンチョやモーガン・ロジャースがパスをつなぎ、最後はブエンディーアがシュートをするが、わずかにこれも外れる。アストン・ビラの追加点こそ許さなかったものの、後半のリールは沈黙してしまい、シュートはわずか2本に抑え込まれてしまう。
 リールはホームでの第1戦で0-1と敗れてしまう。ただ、リールのファンは決して悲観していない。レッドスター・ベオグラードとのプレーオフでもホームの第1戦で0-1と敗れ、熱狂的なファンが集い、マラカナと呼ばれるライコ・ミティッチ競技場で延長戦の末、2-0と勝利しているからである。(続く)

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