第3754回 RCランス、フランスカップ初優勝(3) 4回目の決勝で初めて勝利したRCランス

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■リーグ優勝を逃したRCランス、入替戦に出場するニース

 フランスカップ決勝は5月22日、スタッド・ド・フランスで行われた。決勝に進出したのは前回の本連載で紹介した通りRCランスとニースである。準決勝から決勝までちょうど1月間隔が空いたが、この間、両チームにとっては大きな出来事があった。
 まず、RCランス、前半戦をリーグ首位で折り返しながらパリサンジェルマンに抜かれて2位となり、パリサンジェルマンを追走したが、5月13日に行われた直接対決で敗れ、優勝を逃して2位となった。二冠も十分に可能性のあったRCランスは今季獲得できる唯一のタイトルがこのフランスカップとなった。
 一方のニースは、入替戦出場の危険水域にあったが、本連載第3750回で紹介した通り、5月16日の最終節で最下位メッスと引き分けてしまう。この結果、16位となり、入替戦出場が決定した。ニースはリーグ戦の終了した後に3試合(フランスカップ決勝、入替戦2試合)を戦うことになる。ニースにとってはフランスカップ決勝で勝利し、その勢いで入替戦に臨みたいところである。ニースはこれまでにフランスカップで3回(1952年、1954年、1997年)優勝しており、29年ぶりの栄光を目指す。

■これまで3度の決勝で敗れ、優勝経験のないRCランス

 RCランスは意外なことにフランスカップで優勝経験がない。これまでに決勝に進出したことは3回あるが、ことごとく敗れている。最初は戦後間もない1948年、北部のライバルのリールに敗れている。2回目は1975年のサンテチエンヌ、いずれもフランスカップ連覇中のチームに敗れている。そして直近の決勝進出は1998年のことである。この年から決勝はワールドカップのために新設されたスタッド・ド・フランスである。そしてRCランスはリーグ戦でもメッスと首位争いを演じる。この年はリーグ最終節の前週にフランスカップ決勝が行われ、パリサンジェルマンと戦った。まだこのころのパリサンジェルマンはリーグ優勝2回に過ぎなかったが、フランスカップ、リーグカップというカップ戦では無類の強さを誇り、この決勝も2点を先行し、RCランスの反撃を1点におさえ、5回目の優勝を果たす。RCランスはリーグ初制覇を果たしたが、またフランスカップは獲得できなかった。

■背番号84を着用した審判団、17歳と42歳の選手が先発したニース

 例年通り、エマニュエル・マクロン大統領が両チームの選手を激励し、ジェローム・ブリザール氏が主審を務める。審判団は紫のユニフォームに84という背番号が入る。これはフランス国内での調査の結果、84%の人が審判がスポーツの地位を守っているという回答から来たもので、サッカーだけではなく、他の競技でも着用されている。
 ニースのジブリル・クリバリーは17歳185日、ダンテは42歳、これは今世紀になってからフランスカップ決勝を戦った選手の最年少と最年長となり、その年齢差は実に25歳となる。

■2点を先行したRCランスがフランスカップ初優勝

 前半はRCランスが優位に試合を進め、先制点を上げる。25分に右サイドからの攻撃、最後にゴールを決めたのはフロリアン・トーバンであった。トーバンは今季のフランスカップで3点目となったが、2点目ではアシストを決める。42分にRCランスはCKのチャンスを迎え、キッカーはトーバン、ゴール前でオドソンヌ・エドゥアールのヘディングシュートが決まり、RCランスは2点のリードとなる。ニースは前半アディショナルタイムに攻め上がり、48分にクリバリーがジョナタン・クロースのCKをヘディングシュート、この試合がフランスカップのデビュー戦となった17歳がまた記録を作った。
 後半に入るとニースの時間帯となる。ただ、この時間帯に追いつくことができなかった。逆にRCランスはアブダラー・シマが追加点を決め、3-1とした。
 RCランスはフランスカップ初優勝を果たし、フランスカップで優勝した35番目のクラブとなった。そしてフランスカップ優勝枠に与えられるヨーロッパリーグ出場枠はリーグ上位チームに振り替えられ、リーグ7位のレンヌがヨーロッパリーグ、8位のモナコがカンファレンスリーグに向かうのである。(この項、終わり)

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