第3787回 ディディエ・デシャン監督のラストゲーム(3) メンバーを大きく変えた両チーム
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■好ゲームとして語り継がれる1990年大会のイタリア-イングランド戦
3位決定戦は決勝進出を逃したチーム同士の戦いであり、モチベーションの欠如した試合になることもあれば、勝負にこだわらない好ゲームとなることもある。好ゲームとして語り継がれているのが1990年イタリア大会のイタリア-イングランド戦である。開催国として優勝を目指したイタリアであるが、準決勝でアルゼンチンにPK戦で敗れる。イングランドも西ドイツにPK戦で敗れた。準決勝からイタリアは4日後、イングランドは3日後に南部のバーリで3位決定戦が行われた。
■3位決定戦で得点王を決めたサルバトーレ・スキラッチ
この試合に並々ならぬ意欲を持っていたのがイタリアのサルバトーレ・スキラッチである。大会開幕時は控え選手であったが、交代出場した試合で得点を重ね、3位決定戦を迎える時点で得点ランキングはすでに敗退したチェコスロバキアのトマーシュ・スクラビーと並んで5点でトップである。単独得点王に向けて先発メンバーに名を連ねる。決勝進出を逃した地元チームに対して、観衆は温かい声援を送った。イングランドのベンチは90分間、控えメンバーがウェーブを繰り返す。終盤にイタリアはロベルト・バッジオ、イングランドはデイビッド・プラットがゴールをあげる。そして85分、スキラッチがペナルティエリア内にボールを持ち込んだところで、倒される。PKをスキラッチ自身が決め、イタリアが3位、スキラッチは得点王となった。
イングランドはそれ以来の3位決定戦となる。一方のフランスは1986年大会でベルギーを破って以来の3位決定戦である。
■主将であり得点王を目指すキリアン・ムバッペ
フランスの先発メンバーはGKはマイク・メニャン、DFは右からマロ・グスト、イブラヒマ・コナテ、マクサンス・ラクロワ、テオ・エルナンデス、MFは低い位置にウォーレン・ザイール・エメリとアドリアン・ラビオ、攻撃的なMFは右にはミカエル・オリーズ、左にデジレ・ドゥエ、中央にラヤン・シェルキ、FWは1トップで主将のキリアン・ムバッペである。
このうち5人が今大会初先発となる。DFのうち、グスト、コナテ、ラクロワは今大会初先発である。MFではザイール・エメリも今大会初先発、シェルキは準々決勝のモロッコ戦は出場しなかったが、それ以外の試合は交代出場、これといった活躍をしていなかったが、最終戦で初先発となる。逆に全試合で先発出場している選手も3人いる。GKのメニャン、MFのオリーズ、FWのムバッペである。メニャンはこれまで全試合でフル出場である。ムバッペはフィールドプレーヤの中では最もプレータイムが長く、主将としての責任感に加え、2大会連続の得点王も目指したいところである。
■6得点をあげたハリー・ケインとジュード・ベリンガムはベンチスタート
一方のイングランドもメンバーを大きく変えてきた。GKはディーン・ヘンダーソン、DFは右からジャレル・クアンサー、エズリ・コンサ、マーク・グエイ、ジェド・スペンス、MFは中央のアンカーにデクラン・ライス、右にモーガン・ロジャーズ、左にエベレチ・エゼ、FWは右にブカヨ・サカ、左にマーカス・ラシュフォード、中央にイバン・トニーである。
主将であり、ここまで6得点を記録してきたハリー・ケイン、そして同じく6点をマークしたジェイド・ベリンガムはベンチスタートである。ケインの代役のトニーは準決勝のアルゼンチン戦の後半アディショナルタイムの96分に今大会初出場をしたばかりである。トニーとエゼ、GKのヘンダーソンの3人がイングランドでは初先発となる。またスペンスは4試合目の先発、ラシュフォード、ロジャーズ、サカ、クアンサーも3試合目の先発となる。
一方、コンサは準決勝のアルゼンチン戦は交代出場したが、それ以外の試合は先発、6試合のうちフル出場しなかったノルウェー戦も89分までプレーしている。ライスはグループリーグ最終戦のパナマ戦は出場しなかったがそれ以外の試合にすべて先発している。グエイは初戦のクロアチア戦は終盤の87分に交代出場したが第2戦のガーナ戦以降は7試合連続で先発となる。
このように両チームは大きくメンバーを変更して最終戦に臨むのである。(続く)
