第3788回 ディディエ・デシャン監督のラストゲーム(4) イングランドに敗れ、4位に終わる
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■デクラン・ライスの先制点で勢いに乗ったイングランド
上から下まで青一色のユニフォームのフランス、白一色のイングランド、キックオフ直後から動きがよかったのがイングランドであった。左サイドからマーカス・ラシュフォードがクロスを上げるが、これはマクサンス・ラクロワがクリアする。フランスはボールに対する反応が遅く、簡単にイングランドに攻めさせてしまった。そしてこの試合を所長するようなシーンが3分に訪れた。デジレ・ドゥエのパスをデクラン・ライスがカットし、そのままボールを保持してマロ・グスト、ウォーレン・ザイール・エメリを交わしてシュート、マイク・メニャンは届かず、イングランドが先制、フランスは準決勝のスペイン戦に続いて先制を許してしまった。ライスにとってはワールドカップ初ゴールとなった。
フランスは攻撃陣も集中力を欠き、主将で1トップのキリアン・ムバッペもボールロストをする。イングランドはフランス陣内でゲームを進める。
■前半だけで4点差がつき、90年ぶりの屈辱
フランスの初めてのシュートは11分、ラヤン・シェルキが放つが、ディーン・ヘンダーソンに防がれる。イングランドは12分にブカヨ・サカが追加点を決めたかに見えたが、オフサイドで認められなかったが、18分にはライスの左CKをエズリ・コンサがヘディングで流し込み、リードを広げる。コンサはワールドカップ初ゴール、逆にフランスは開始20分で2点を失ったのは2008年以来となる。
37分にフランスは屈辱的なゴールを奪われる。ラシュフォードがボールを持ってペナルティエリアに入り込む。フランスの守備が甘く、ペナルティエリア内でラシュフォードの動きを止めることができず、ラシュフォードはマイナスのパスをサカに出す。サカの目の前にはGKのメニャンの姿はなく、サカは簡単にゴールを決める。サカもワールドカップに入って初ゴールとなった。
さらにアディショナルタイムに入ったところでイングランドはセンターサークル付近からエゼが縦パス、これを受けたのはアーセナルのサカであった。ボールをおさめたサカは簡単にフランスの守備陣の中央を交わしてシュート、これだけDFの守備が甘くてはメニャンもシュートを止めることができず、フランスは前半だけで4失点となった。前半だけでフランスが4点のリードを許したのは1936年のオランダ戦以来90年ぶりのことである。
■後半開始時に4人を交代させ、1点差に追い上げたフランス
この歴史的な屈辱に対し、デシャン監督はハーフタイムで4人の選手を入れ替え、ダヨ・ウパメカノ、ウスマン・デンベレ、ルカ・ディーニュ、ブラッドリー・バルコラを投入する。このメッセージが選手に伝わらないわけはない。48分には早速ウパメカノがボールを奪って攻撃の起点となり、マイケル・オリーズが中継して最前線のムバッペにパス、苦手の左足で決めて、まず1点返す。前半は全く音なしだった主将の一撃がフランスに火をつけた。54分には後半から入ってきたバルコラがムバッペからのパスをゴールに入れて2点差となる。フランスのモメンタムとなり、前半は次々とシュートを決められていたメニャンは59分にはイバン・トニーのシュートをブロックする。66分にはオリーズのパスをムバッペが決め、ついに1点差、48分の得点と合わせて、ムバッペは10ゴール目、オリーズは7アシスト目となる。
■ジュード・ベリンガムの投入でフランスを突き放したイングランド
後半は守勢一方となったイングランドであるが、ここからアルゼンチン戦の教訓が生きる。80分にジュード・ベリンガムを投入、試合の流れが変わる。早速シュートを放つ。その直後にフランスはオリーズが決定機を逃し、85分にジェド・スペンスがグストに倒され、PKとなる。このPKをサカが決めてハットトリック。
7分と表示された後半アディショナルタイム、フランスはウパメカノのパスをデンベレが決めて1点差に迫るが、98分、イングランドはベリンガムがペナルティエリア内にボールを持ち込み、余裕を持ってフランスの守備陣を交わしてシュートを決める。
フランスは4-6という記録的なスコアで敗れ、デシャン監督の最終戦を飾ることができなかったのである。(この項、終わり)
