第2856回 決勝トーナメント1回戦はスイスと対戦(5) 最後に追いつかれ、PK戦で敗退

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■ポール・ポグバ、ワールドカップ決勝以来の得点で2点差

 ルーマニアのブカレストで行われた決勝トーナメント1回戦、1点ビハインドで後半を迎えたフランスはPKをウーゴ・ロリスが止め、その後にカリム・ベンゼマが2ゴールをあげて逆転し、残り30分となった。ロリスとベンゼマだけが、10年前にこのスタジアムで行われたルーマニアと2012年の欧州選手権予選に出場していたのである。両ベテランの活躍で逆転し、ファンのボルテージは上がった。そして75分にはポール・ポグバが20メートルの位置から右足でミドルシュート、スイスのGKヤン・ゾマーは正しい方向に飛ぶものの、及ばず、ゴールが決まる。フランスは3-1とリードを広げる。両国の対戦で勝負がついた最新の戦いは2014年のブラジルワールドカップのグループリーグであるが、この試合にも今回も先発したフランスの選手はベンゼマ、ロリスとポグバの3人である。ポグバの代表での得点はこれが11点目であるが、前回のワールドカップ決勝以来の得点となった。

■79分と90分に失点し、試合は延長戦へ

 残り15分で2点のリード、しかし、スイスは積極的に選手交代を仕掛け、数少ないチャンスをものにする。79分にスイスは右サイドからクロスをゴール前にあげる。スイスはハリス・セフェロビッチがラファエル・バランのマークを外してフリーになり、ヘディングでシュート、至近距離からフリーでシュートを許し、ロリスは動くことができず、ゴールネットが揺れるのを見送るだけであった。
 さらにスイスは85分にマリオ・ガバラノビッチのシュートが決まり、同点に追いつかれたかと思ったが、これはオフサイドでノーゴールとなる。後半の半ばから選手を5人後退させたスイスに対し、フランスは後半開始時にキングスレー・コマンを投入したのみ。ようやくディディエ・デシャン監督が2人目の交代を告げたのは88分、ゲームメーカーのアントワン・グリエズマンをベンチに下げる。しかし、90分にフランスはポール・ポグバがセンターサークル付近でボールを奪われてスイスのカウンターアタックをくらう。ガバラノビッチがプレスネル・キンペンベをかわしてシュート、ロリスも及ばず、ついにスイスは追いつく。この後コマンの惜しいシュートはあったが、90分終えて3-3となり、試合は延長戦となる。ワールドカップ、欧州選手権を通じてフランスは14回目の延長戦となる。

■シュートの精度を欠くフランス、オリビエ・ジルーを投入

 フランスはシュート数はスイスの2倍以上あったが、精度が悪く、枠内シュートはほぼ同じ本数である。延長前半の序盤にベンゼマに代えてオリビエ・ジルーを投入する。その直後にバンジャマン・パバールが強烈なシュートを放つが、ゾマーはCKに逃れる。
 延長後半には途中出場してきたコマンが負傷のため、マルクス・テュラムと代わる。しかし、両チーム得点はなく、PK戦となった。

■5人全員成功のスイス、5人目のキリアン・ムバッペが失敗したフランス

 ベンゼマ、グリエズマンと試合の中でPKを蹴っている選手がすでに退いたフランスは後蹴となる。
 スイスはガブラノビッチの成功で始まる。フランスのトップはポグバが成功する。2番手はスイスはフェビアン・シェア、フランスはジルーである。いずれもこの日得点をあげたチームのエースに代わって延長戦になって入ってきた選手であるが、相次いで成功させ、代役として最後の仕事を成功させる。スイスの3番手のマニュエル・アカンジが決め、フランスは若いテュラムである。父親のリリアン・テュラムはワールドカップ、欧州選手権でPK戦になった試合には2試合出場していたが、PK戦で蹴ったことがない。テュラムは成功させ、父を超えた。4番手はスイスのルーベン・バルガスが成功させて、フランスのキンペンベの番となる。試合開始直後に負傷したキンペンベであるが、慣れないPKを成功させる。
 ここまで両チーム4人全員が成功させ、5人目の勝負となる。スイスは途中交代出場のアドミル・メーメディも成功させ、フランスはここまで無得点のキリアン・ムバッペがペナルティスポットに向かう。ムバッペのPKは、ゾマーの手ではじかれてしまう。この瞬間、フランスの敗退が決まったのである。(この項、終わり)

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