第2397回 チャンピオンズリーグ開幕(4) パリサンジェルマン、アディショナルタイムの失点で黒星スタート

 7年前の東日本大震災、一昨年の平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■エア・ジョーダンとのコラボレーションの新ユニフォームのパリサンジェルマン

 9月18日、フランス勢のチャンピオンズリーグが始まった。イングランドのリバプールでは現地時間で20時(フランス時間で21時)、パリサンジェルマンがアンフィールドに乗り込み、同時刻にモナコはアトレチコ・マドリッド(スペイン)を迎え撃つ。リバプールは昨季の準優勝チーム、アトレチコ・マドリッドは昨季のヨーロッパリーグの優勝チームといずれも強豪であり、フランス国内のタイトルを近年分け合っている両チームは黒星スタートとなった。
 まずエア・ジョーダンとのコラボレーションの新ユニフォームで注目を集めたパリサンジェルマン、攻撃陣は中央にエディンソン・カバーニ、右にキリアン・ムバッペ、左にネイマールが陣取る。ムバッペとネイマールはエア・ジョーダンとのコラボレーション商品でもシルエットが起用されており、新商品の目玉となる両選手が新ユニフォームのスタートに立ち会う。

■ドイツ人監督同士の対戦

 パリサンジェルマンはチャンピオンズリーグでは今季が7年連続11回目の出場となるが、リバプールとは前身のチャンピオンズカップ時代も対戦がない。両チームが公式戦で対戦したのは1996-97シーズンのカップウィナーズカップ準決勝だけである。パリで行われた第1戦でパリサンジェルマンが3-0で勝利、リバプールでの第2戦はリバプールが勝利したものの、2-0であり、パリサンジェルマンは2年連続での決勝進出を果たす。
 名門復活を果たしたリバプール、欧州屈指のビッグクラブとなったパリサンジェルマンの顔合わせとなるが、注目すべきは両チームとも監督がドイツ人であるということである。リバプールは4年目となるユルゲン・クロップ、パリサンジェルマンは今季から指揮を執るトーマス・トゥヘルであり、手の内を知った同士の対戦となった。

■リバプールが2点を先行、パリサンジェルマンは前半に1点を返す

 試合は赤いユニフォームのリバプールの動きが黒いユニフォームのパリサンジェルマンを上回った。リバプールはパリサンジェルマンの左サイドを重点的に攻める。30分にはロングスローからチャンスをつかみ、アンドリュー・ロバートソンが折り返したところをロベルト・フィルミーノに代わって先発出場したダニエル・スタリッジがヘディングで先制点をあげる。パリサンジェルマンはこの試合では左サイドDFにフアン・ベルナトを起用したが、ベルナトが35分にペナルティエリア内でジョルジニオ・ワイナルドゥムを倒してしまう。PKとなり、このPKをジェームズ・ミルナーが決めてリバプールは追加点をあげる。パリサンジェルマンも前半のうちに1点を返す。汚名返上とばかりにベルナトがアンヘル・ディマリアと左サイドでパス交換、ディマリアのあげたクロスはカバーニには合わなかったが、ファーサイドを駆け上がってきたトマ・ムニエが左足のボレーでゴールネットを揺らす。

■キリアン・ムバッペの同点ゴールも実らず、ロベルト・フィルミーノが決勝点

 後半に入ってもリバプールに優勢は動かず、58分にはモハメド・サラーがゴールを決めるが、直前のプレーでリバプール側にファウルがあったとしてノーゴール。このまま試合終了かと思われたが、パリサンジェルマンの若き才能が試合を動かした。83分にムバッペが同点ゴールを決める。昨季、チャンピオンズリーグにデビューしたばかりのムバッペは出場18試合目で11得点というハイペースでゴールを量産している。
 しかし、アディショナルタイムになってリバプールに決勝点が生まれた。92分にミルナーがムバッペからボールを奪い、途中交代出場してきたフィルミーノにパスする。フィルミーノはパリサンジェルマンの守備陣をかわしてシュート、このシュートが決勝点となり、パリサンジェルマンは初戦を2-3と落としたのである。アウエーの難敵相手に2点のビハイインドを追いついたパリサンジェルマンであったが、最後の最後でドローに持ち込めなかったのである。(続く)

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