第2411回 10月のチャンピオンズリーグ (6) リヨン、ホッフェンハイムと引き分ける

 7年前の東日本大震災、一昨年の平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■アマチュアクラブから急成長したホッフェンハイム

 前回までの本連載ではフランス勢のチャンピオンズリーグ第2節の多々愛を紹介してきたが、第3節は10月23日と24日に行われた。第3節と第4節は同じ相手と連戦する。したがって、ホーム、アウエー関係なく第3節で先勝することが重要である。フランス勢は23日にグループFのリヨン、24日にグループAのモナコとグループCのパリサンジェルマンが登場する。
 首位のリヨンはドイツのホッフェンハイムとアウエーで対戦する。ホッフェンハイムはIT企業のSAPのバックアップにより、豊富な資金量、ITを駆使したチーム力の強化で知られ、1990年代まではアマチュアチームであったが、2008年にブンデスリーガに昇格した。しかしながら、ブンデスリーガも上位層の壁は厚く、リーグ中位を続けてきた。2016-17シーズンにはリーグで4位に入り、初めて欧州カップに出場、しかしながらヨーロッパリーグのグループリーグで敗退している。そして昨季はクラブ史上最高の成績となるリーグ3位、チャンピオンズリーグ本戦出場権を獲得した。

■記念すべきチャンピオンズ初勝利を目指すホッフェンハイム

 しかし、欧州のトップレベルは決して甘くはない。第1節はウクライナでシャフタール・ドネツクに終盤に追いつかれ、2-2のドロー、第2節は強豪のマンチェスター・シティ(イングランド)をホームに迎え、立ち上がりの1分に先制したものの、すぐに追いつかれ、このままドローかと思われたが、87分に決勝点を奪われ、本拠地ハインネッカー・アリーナでの記念すべき初戦を飾ることができなかった。

■前半は圧倒したが1点どまりのリヨン

 そして第3節でホッフェンハイムはリヨンを迎える。何とか初勝利をあげたいホッフェンハイムに対し、リヨンは力を出し切れてない新参チーム相手に連勝してグループリーグ突破に大きく前進したいところである。リヨンは立ち上がりから攻勢をかける。その中心となったのがタンギ・ヌドンベレである。本連載第2400回で紹介したとおり、チャンピオンズリーグの第2節と第3節の間に行われたフランス代表の試合に招集され、代表デビューも飾っている。ヌドンベレが攻撃を組み立て、リヨンは前半だけで12本のシュートを放ったのである。しかしながら、この中で得点となったのは26分のベルトラン・トラオレのシュートだけであった。ベルトラン・トラオレ自身も3分にヌドンベレからパスを受け、相手GKと1対1になるという決定的なシーンを作りながら、得点機を逃している。守備が整備されているとは言い難いホッフェンハイムは、リヨンの決定力不足にも救われ、失点を1点に抑え、32分にはアンドレイ・クラマリッチのゴールで同点に追いついた。

■劣勢の後半はいったん逆転するも、アディショナルタイムに追いつかれる

 後半はクロアチア代表としてワールドカップでも活躍したクラマリッチが立ち上がりの47分にケレム・デミルバイからのクロスをシュートしてゴール、ホッフェンハイムが逆転する。このゴールで勢いづいたホッフェンハイムが後半は試合の主導権を握るようになった。勢いづいたホッフェンハイムに対し、リヨンは59分にヌドンベレが相手守備陣の裏に抜け出したところにベルトラン・トラオレがパスを供給、ヌドンベレが強烈な右足のシュートで同点に追いつく。さらにその8分後、リヨンは中盤のホッセム・アウアが前方にロングパス、これをうまく飛び出したメンフィス・デパイがホッフェンハイム守備のミスにも助けられて獲得し、左足で逆転シュートを決める。
 しかし、前半の拙攻といい、この日のリヨンは残念なことが多かった。後半のアディショナルタイムとなった92分、途中出場してきたジョエリントンに守備のすきを突かれ、同点ゴールを決められてしまう。
 リヨンは前半に見せた爆発的攻撃力と決定力の低さ、後半は一転し押し込まれる展開の中で勝ち点1を得たが、アウエーでシャフタール・ドネツクに勝利したマンチェスター・シティに抜かれ、2位に転落したのである。(続く)

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