第3658回 好成績で越年するフランス勢(1) モナコ、ガラタサライに勝利し、勝ち点3を獲得

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■年内最後のリーグフェーズとなる12月第2週の第6節

 前回までの本連載は欧州カップの後半戦最初の試合、すなわちチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグのリーグフェーズの第5節、カンファレンスリーグのリーグフェーズの第4節のフランス勢の戦いを紹介した。チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグは12月第2週にリーグフェーズの第6節が行われ、これが年内最後のリーグフェーズの試合となる。
 それでは火曜日の12月9日と水曜日の10日に行われたチャンピオンズリーグから先に紹介していこう。9日21時にキックオフを迎えたのはモナコとマルセイユである。

■25年ぶりの対戦となるモナコとガラタサライ

 モナコはホームでトルコのガラタサライと対戦した。ここまで1勝3分1敗のモナコは23位、ガラタサライは3勝2敗で14位、両チームとも決勝トーナメント進出に向けて勝ち点3の欲しいところである。モナコが勝利すればガラタサライに勝ち点で並び、決勝トーナメントプレーオフのシード権獲得に近づくことになる。
 両チームはこれまでに欧州カップで3回(6試合)戦ったことがあり、モナコが3勝1分2敗と勝ち越しているが、最後の対戦は2000-01シーズンのことであり四半世紀ぶりの対戦となった。
 モナコは国内リーグでパリサンジェルマンに勝利したような爆発的な力を見せたいところである。国内リーグも7位と来季の欧州カップ出場を目指すモナコであるが、平日の夜とはいえ、会場のルイ二世競技場には9,800人を超す観客が集まり、その中にはモナコ公国のアルベール二世の姿もある。

■ガラタサライのGKウグルカン・チャクルが好セーブを連発

 試合は両チームとも積極的に攻める。先に得点機をつかんだのはガラタサライであった。守勢に回ることが多かったビジターチームはロングボールを放り込み、バルシュ・イルマズがモナコの守備陣に競り勝って、そのままシュート、しかし、枠をわずかに外れた。その直後に今度はモナコがゴールに迫る。20分にはペナルティエリアの外でフリーとなったマグネス・アクリウシュが左足でシュート、これをガラタサライのGKウグルカン・チャクルがブロックし、CKに逃れる。続く右サイドからのCKのチャンス、モナコはモハメド・サリスが折り返し、フォラリン・バロガンのヘディングシュートはバーの上を飛んで行った。30分にはアクリウシュが右サイドをドリブルで駆け上がり、そのままシュートするが、これもチャクルの好セーブにあう。前半はガラタサライが優勢に試合を進めたが、決定機はモナコの方が多く、得点かと思われたシュートが、次々とチャクルに止められ、両チームが得点をあげることなく、陣地が入れ替わった。
 後半も得点機はモナコが先につかんだ。47分にペナルティエリア内にボールを持ち込んだ南野拓実がシュート、GKに当たって跳ね返ったボールをキープしようとしたところ、ダビンソン・サンチェスに後方からタックルされ、倒れる。明らかなファウルであったが、主審はVARの末、PKを認める。PKのキッカーはドニ・ザカリア、しかし、シュートはチャクルが両脚でセーブ、跳ね返ったボールをアクリウシュがシュートしきれなかった。

■GKが負傷交代した直後のプレーで先制点をあげたモナコ

 ガラタサライにアクシデントが起こったのは67分、好セーブには続けてきたチャクルが膝を痛めてプレー継続ができず、GKが変わる。その直後にモナコが左サイドからのCKのチャンスを獲得する。CKのキッカーはラミン・カマラ、ファーサイドのティロ・ケーラーに合わせる。ケーラーはゴール前に折り返し、入ってきたばかりのGKは反応ができず、バロガンが膝でゴールにボールを押し込む。ガラタサライはイルマズがゴールライン上でクリアしようとするが、及ばず、ついに均衡が破れた。
 同点に追いつきたいガラタサライはかつてパリサンジェルマンに所属していたマウロ・イカルディを投入する。8分という長いアディショナルタイムであったが、同点に追いつくことはできず、モナコが勝ち点3を獲得したのである。(続く)

このページのTOPへ