第3699回 欧州カッププレーオフ (3) 不調のリール、レッドスター・ベオグラードに0-1で敗れる

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■リーグフェーズでも対戦しているリールとレッドスター・ベオグラード

 モナコとパリサンジェルマンのフランス勢対決の第1戦が行われた翌々日の2月19日に、ヨーロッパリーグのプレーオフにリールが登場した。
 リールはリーグフェーズ18位、プレーオフの対戦相手は15位のレッドスター・ベオグラード(セルビア)である。本連載の読者の皆様であればお分かりのとおり、両チームはリーグフェーズの第4節、11月6日にベオグラードで対戦している。本連載第3644回で紹介した通り、レッドスター・ベオグラードが1-0で勝利している。

■リール戦以降4連勝したレッドスター・ベオグラード

 レッドスター・ベオグラードはリール戦までは1分2敗という成績で4戦目にして初勝利となったが、これを契機にギアをあげ、後半戦最初の第5節ではルーマニアのFCSBに勝利、第6節ではオーストリアのシュトゥルム・グラーツにアウエーで勝利、第7節もアウエーでアウエーでスウェーデンのマルメに勝利して4連勝を飾る。最終節はトップ8入りを目指すセルタ・ビゴとの直接対決となったが、1-1のドローで最終的にはシード付きのプレーオフ出場となり、リール戦が大きな転機となった。
 ベオグラード・レッドスターの特徴としては得点力がないにもかかわらず、勝ち点を積み上げている。8試合で4勝2分2敗という成績であるが、得点はわずか7、プレーオフ進出以上の24チームの中では最少である。失点も6に押さえており、これは5番目に少なく、リーグフェーズで勝利した4試合のスコアはいずれも1-0である。

■今年になってから不調のリール

 一方のリールであるが、リーグフェーズは前半戦も後半戦も2勝2敗で最終的には4勝4敗でシード権なしのプレーオフ進出となった。
 リールは今年になってから調子が上がらず、リーグ戦は4連敗してスタート、ようやくメッスとブレストに引き分けたが2分4敗、フランスカップではベスト16決定戦でリヨンに敗れている。ヨーロッパリーグは1勝1敗、最終節のフライブルク(ドイツ)戦が、リールの2026年の唯一の勝利であり、国内外の公式戦の戦績は1勝2分6敗、僅か5得点しか記録していない。
 このように調子を落としているリールであるが、それでも平日の夜、会場のピエール・モーロワ競技場には2万2000人の観衆が集まった。リールの注目選手は39歳のオリビエ・ジルー、シーズン当初は先発フル出場していたが、その後、試合終盤で退くことが多くなり、ベンチでキックオフを迎えることもあった。この試合もブルーノ・ジェネジオ監督の采配が注目されたが、ベンチスタートとなった。

■前半アディショナルタイムにCKから失点したリール

 リールのキックオフで始まった試合であるが、低調な試合運びで、試合の主導権はレッドスター・ベオグラードが握る。5分には左サイドを完全に崩されたが、ニアに合わせた最後のシュートが枠をとらえきれず、リールは助かる。リールはパスがつながらず、攻撃を組み立てることができない。押し込まれていたリールがようやくチャンスをつかんだのは32分、前方にスペースの空いたところをハコン・アルナル・ハラルドソンがミドルシュートを放つが、枠から外れる。苦しい試合展開が続きながら、ハーフタイムを迎えようとしていた44分、レッドスター・ベオグラードは右サイドから攻勢をかけ、リールはCKに逃れる。レッドスター・ベオグラードにとっては前半最後のチャンスとなった。すでにアディショナルタイムに入り、CKのキッカーはトマス・ヘンデウ、ゴール前への低い弾道のボールをジェイ・エネムがヒールキックでつないだところをフランクリン・テボ・ウチェナがシュートして先制点となる。
 後半に入り67分にレッドスター・ベオグラードはまたチャンスをつかんだが、リールのGKベルケ・エゼルが好セーブ。しかし、リールは攻撃陣が沈黙する。途中出場のジルーも見せ場を作ることができず、結局80分まで枠内にシュートを放つことができず、無得点に終わる。レッドスター・ベオグラードはまたも1-0というスコアで勝利したのである。(続く)

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