第1095回 パリサンジェルマン、フランスカップを獲得 (1) ベスト8に残れなかった欧州カップ組

■例年より早い5月1日に行われるフランスカップ決勝

 前回の本連載ではチャンピオンズリーグの準決勝に残ったリヨンがバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に敗れ、これでフランス勢は欧州カップから姿を消すことになってしまった。今季の欧州カップのフランス勢はリヨン、ボルドー、マルセイユという昨季のリーグ上位3チームが大いに盛り上げ、準々決勝ではリヨンとボルドーが対戦するというフランス勢同士の対戦もあり、大いに盛り上がった。
 さて、国内に目を転じて見ると、フランスリーグはいつの間にかマルセイユが首位に立ち、ボルドーとリヨンは脱落してしまっている。そして今年はワールドカップイヤーということもあり、日程が例年よりも早く消化され、フランスカップの決勝は5月1日に行われる。

■天候は大荒れ、結果は無風のベスト32決定戦

 今季のフランスカップは本連載第1053回と第1054回でベスト32決定戦の模様を取り上げ、天候が大荒れで日程が大幅に乱れたが、天候とは逆に結果は1部勢が安泰で、いわゆるジャイアントキリングはなかったことを紹介した。
 本来は新年早々に行われるはずだったベスト32決定戦は結果的には1月24日までかかったが、1月下旬に延期された試合で1部勢が下位のリーグのチームに敗れたのはリールだけであった。ベスト32に残ることができなかった1部勢は5チームだけであった。ジャイアントキリングに遭遇したのはリールと第1053回で紹介したニースだけであり、残り3チームは不運にも1部勢同士の対戦となってしまったバランシエンヌ、モンペリエとロリアンである。

■欧州組のリヨン、マルセイユ、トゥールーズが敗退したベスト16決定戦

 ベスト16決定戦はベスト16が出そろわない段階の1月22日から始まり、2月10日までかけて行われた。このベスト16決定戦では1部勢同士の対戦が3試合あった。まず1月24日にはモナコ-リヨンという強豪同士が対戦した。モナコのルイ2世競技場に集まった観衆は5000人に満たず、注目カードにしては寂しいスタンドである。リヨンは前半終了間際にジャン・アラン・ブームソンのゴールで先制したが、地元モナコは後半に入ってブラジル人のネネが同点ゴール、そして逆転ゴールを決めたのは韓国代表の朴主永であった。朴のゴールは日本でも大きく報道されたことから、日本の読者の皆様はよくご存じであろう。
 それ以外の1部勢対決はソショー-ルマン戦はソショーが3-0で勝利、ルマンは日本人選手が放出され大幅に戦力ダウンし、かつての力はなくなってしまった。そしてベスト16決定戦最後の試合となったのがランスとマルセイユの試合であった。マルセイユはアウエーゲームとはいえ1-3でこの試合を落とし、フランスカップ敗退となる。
また、1部勢で下位のチームに敗れたのは3チーム、トゥールーズがブレスト(2部)に敗れ、グルノーブルがヴァンヌ(2部)に敗れた。そしてナンシーを破ったプラバンネック(ナショナルリーグ)はベスト32決定戦のニース戦に続いて1部勢を倒したことになる。
 ベスト16を決定する段階で1部勢は15チームから9チームに減った。この段階で欧州カップの決勝トーナメントは始まっていなかったが、フランスから決勝トーナメントに残った4チームのうちフランスカップのベスト16に残ったのはボルドーだけであった。リヨン、マルセイユ、トゥールーズとベスト16決定戦で敗れ、チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグに注力するためにフランスカップで敗退したと言われても仕方ないであろう。

■モナコ、リヨンに続いてボルドーも破る

 ベスト16の顔ぶれは1部9チーム、2部3チーム、ナショナルリーグ2チーム、CFAから2チームとなったが、ベスト8決定戦の組み合わせは1部勢がうまく分散し、1部勢同士の戦いは1試合だけ、つまり全8試合に1部のチームが顔を出すことになったのである。このベスト8決定戦もベスト16が全部出揃う前の2月8日に始まるという変則的なスケジュールで行われたのである。た。そして唯一の1部勢同士の戦いは2月10日のボルドー-モナコ戦であった。この時点でリーグ首位であり、チャンピオンズリーグでは決勝トーナメント1回戦のオリンピアコス(ギリシャ)戦を控えていたボルドーであったが、モナコ相手にホームで0-2と完敗する。
 この段階でフランスカップの主役と欧州カップの主役の顔ぶれは、完全に異なるものとなったのである。(続く)

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