第3693回 八強の出そろったフランスカップ (1) パリサンジェルマン、パリFCに敗れる

 平成23年東日本大震災、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、台風15号、19号、令和2年7月豪雨、令和6年能登半島地震などで被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、被災地域だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■チャンピオンズトロフィーを争った2チームは月火に登場

 前回までの本連載ではチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグに出場したフランス勢のリーグフェーズの終盤戦の第7節と最終節の戦いを紹介してきた。この連戦の前後に国内ではフランスカップのベスト16決定戦とベスト8決定戦が開催されている。
 今季のフランスカップに関しては本連載第3663回から第3667回にかけて年末に行われたベスト32決定戦の模様を紹介したが、ベスト16決定戦は1月10日から13日にかけて行われたが、土日だけではなく、火曜日の13日まで設定された。それはパリサンジェルマンとマルセイユが1月8日にクウェートでチャンピオンズトロフィーを戦ったからである。パリサンジェルマンの試合は月曜日の12日、マルセイユの試合は火曜日の13日に設定された。

■8日前にリーグ戦で行われたばかりのパリダービー

 ベスト32決定戦からは1部勢が参戦し、18チーム中ルアーブルとブレストの2チームが下位のリーグに所属するチームに敗れ、1部勢対決でオセールを退けたモナコを含む15チームが勝ち進んだ。この中で最も注目を集めたのはパリサンジェルマンとパリFCのパリダービーであろう。このカードは本連載第3678回で取り上げた通り、リーグ戦の前半戦の最後の試合として1月4日に行われたばかりである。その8日後、再び両チームは同じパルク・デ・プランスで戦うことになった。
 両チームともリーグ戦での対戦に続き、アフリカネーションズカップに出場している選手を欠く布陣となる。パリサンジェルマンはアクラフ・ハキミ(モロッコ)とイブラヒム・エンバイエ(セネガル)、パリFCはアマリ・トラオレ(マリ)、ジャン・フィリップ・クラッソ(コートジボワール)、モーゼス・サイモン(ナイジェリア)と強豪国のメンバーはモロッコでアフリカの盟主の座を争っている。

■パリサンジェルマン出身のジョナタン・イコネのゴールでパリFCが勝利

 パリFCは守備に重点を置いた布陣でこの試合に臨むが、試合開始直後から積極的に攻め上がり、パリサンジェルマンの意表を突く。最初の枠内シュートを放ったのはパリFC、13分のアリマミ・ゴーリーのシュートはパリサンジェルマンのGKルカ・シュバリエにブロックされる。しかし、地力に勝るのはパリサンジェルマン、ボール支配率で大きく上回り、パリサンジェルマンのファンは8日前と同じ結果になると得点を楽しみにしていた。
 試合は意外なところからリズムが変わった。ゴーリーが負傷のため40分に退く。代わりに入ってきたのはベスト32決定戦でチームの全得点となるハットトリックを決めたジョナタン・イコネである。
 パリサンジェルマンが優勢に試合を進める中で、74分、パリFCは中盤でボールを奪って前方にフィード、イコネがシュートを決める。イコネはパリサンジェルマンの下部組織で育ち、パリサンジェルマンのトップチームでもわずかではあるが出場経験があり、フランス代表歴もある。古巣に成長した姿を見せた。パリサンジェルマンもその後は猛反撃を仕掛けたが、ゴールには至らなかった。ここまでフランスカップでは16連勝していたパリサンジェルマンは、このイコネの一撃で敗退したのである。

■地域1部のバイユーに大勝したマルセイユ

 チャンピオンズトロフィーでパリサンジェルマンに敗れたマルセイユは6部に相当する地域1部のバイユーと対戦する。ベスト32に残ったチームの中でバイユーが最も下位のリーグに所属しており、フランスカップでは25年ぶりの越年となる。ノルマンディーにあるバイユーのホームゲームであるが、人気チームとの対戦とあってカーンのミッシェル・ドルナノ競技場を使用し、2万近くの観衆がジャイアントキリングを期待する。しかし、マルセイユはクウェートでの敗戦から立ち直り、立ち上がりからゴールを重ね、9-0というスコアで大勝したのである。(続く)

このページのTOPへ