第3770回 ノルウェーとの全勝対決を制す(2) 先発10人を入れ替えたノルウェー、4人を入れ替えたフランス
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■第2戦と先発4人を入れ替えたフランス
グループIの首位突破がかかるフランス-ノルウェー戦、注目の先発メンバーであるが、フランスはGKはマイク・メニャン、DFは右からジュール・クンデ、ダヨ・ウパメカノ、マクサンス・ラクロワ、テオ・エルナンデス、MFは低い位置にマヌ・コネとオーレリアン・チュアメニ、MFは高い位置に右にウスマン・デンベレ、左はデジレ・ドウェ、トップ下はミカエル・オリーズ、FWは1トップでキリアン・ムバッペである。
システムは一貫して4-2-3-1であり、最終ラインの左2人(ラクロワとテオ・エルナンデス)、守備的MFの1人(チュアメニ)、攻撃的MFの左サイド(ドゥエ)と主に左サイドの選手を交代した。この中でラクロワはこれがワールドカップで初出場となる。3月の米国遠征の際にウィリアム・サリバの負傷によって追加招集されたラクロワはブラジル戦で代表デビューし、代表5試合目でワールドカップの出場となった。
■過去の第3戦では選手を大幅に入れ替えたフランス
フランスは前回大会も豪州、デンマークに連勝し、決勝トーナメント進出を決めて最終節に臨んだが、この時のチュニジア戦は第2戦と9人入れ替えて臨んでいる。さかのぼれば2018年大会、2014年大会も9人入れ替えている。逆に惨敗した2010年大会ですら第3節は第2節と6人を入れ替えており、4人しか入れ替えずに戦うという陣容である。ディディエ・デシャン監督が不在であることにより保守的なスタンスを取ったこともあろうが、フランスは2006年のワールドカップを最後にワールドカップと欧州選手権の第3節では勝利していないのである。このところ、ワールドカップや欧州選手権では好成績を残している印象のあるフランスであるが、グループリーグ最終戦は鬼門なのである。
■10人を入れ替えてきたノルウェーの狙い
一方のノルウェーは、第2戦から右サイドDFのフレドリック・アウルスネス以外の10人のメンバーを入れ替える。すなわち、主将のマルティン・ウーデゴールもいなければ、ここまで4ゴールをあげているエースのハーランドもいないのである。
これは決勝トーナメント以降を見据えたターンオーバーということに加え、ノルウェーとフランスの過去の対戦成績(フランスの7勝4分4敗)ということに加え、近年のワールドカップ本大会でフランスが欧州勢に対して好成績を残しているのに対し、逆にノルウェーは欧州勢に対して成績が悪く、フランス相手に首位をかけて無理に戦う必要もないという判断であろう。さらに、このグループIは2強2弱となり、最終節でもう1つの試合の途中経過を気にすることもなく、試合途中での戦術変更の必要性もない。ノルウェーとしては、決勝トーナメントで勝ち進めば、フランスと同様の力を持つ相手と対戦することを考えたリハーサルに臨む気持ちなのであろう。一方、フランスは試合展開によっては交代枠を使って戦力をテストすることも考えているであろう。
■両チームファンのバイキング・ローのパフォーマンス
3試合目にしてフランスは初めてセカンドの白いユニフォームを着用、ノルウェーも黒のセカンドユニフォームでマサチューセッツ州のフォックスボロにあるボストン競技場で試合が行われる。通常はアメリカンフットボールのニューイングランドペイトリオッツの本拠地として使用され、ネーミングライツによりジレットスタジアムという名称であるが、ワールドカップ期間中はボストン競技場となり、かみそりメーカーのロゴはシェービングクリーム状にかたどられた布で覆われた。商業ワールドカップには上には上がある。
両チームとも決勝トーナメント進出を決めおり、ファン同士もリラックスムードである。すっかり有名になったノルウェーのバイキング・ローをフランスのファンも真似をする。思い起こせば10年前にフランスで開催された欧州選手権、フランスのファンに新しく伝わった応援スタイルがアイスランドのバイキングクラップである。このようにワールドカップや欧州選手権は新しい応援スタイルが世界中に広がる貴重な機会である。
イングランドの名審判マイケル・オリバー氏のホイッスルで試合は始まったのである。(続く)
