第3680回 アフリカネーションズカップ2025 (1) 決勝トーナメント1回戦で敗れたチュニジア
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■12月から1月にかけてモロッコで開催されたアフリカネーションズカップ
偶数年にはワールドカップと欧州選手権の本大会が開催されるが、これらの年の初めにはアフリカネーションズカップが開催される。今年のワールドカップではチュニジアが日本と同じグループリーグになったことから、日本のファンの皆様も連日関心を持って試合をご覧になったであろう。
近年、欧州のサッカーカレンダーには多数の変更があるが、このアフリカネーションズカップもその影響を受けている。アフリカネーションズカップは1月から2月にかけて行われてきたが、今大会は2025年12月21日から2026年1月18日にかけてモロッコで行われた。選手の多くが欧州のクラブに所属し、ワールドカップや欧州選手権と同様に欧州の主要リーグのシーズンオフの開催を模索している大会であるが、今回は欧州主要リーグのウインターブレイクを利用することから、アフリカの選手と欧州のクラブの負担を少しだけ軽減することになった。
■ナイジェリアには敗れたが、グループ2位で決勝トーナメントに進んだチュニジア
日本の読者の皆様がチュニジアの戦いぶりに関心を寄せられていたのと同様、フランスのファンはグループリーグの初戦で対戦するセネガルに注目した。
まずチュニジアの戦いについて紹介しよう。チュニジアは2024年9月から11月にかけて開催された予選では第1シードであったが、3勝1分2敗と苦戦し、コモロに次いで2位で本大会出場を決める。
本大会は24チームが参加し、6つのグループに分かれて争われ、各グループの上位2チームと、3位チームの中で成績の良かった4チームが16チームによる決勝トーナメントに進む。決勝(3位決定戦)まで進むと7試合を戦うことになる。チュニジアは本大会ではグループCの第2シードとなる。このグループの第1シードはナイジェリア、第3シードがウガンダ、第4シードがタンザニアである。グループCは首位で通過すると、決勝トーナメントの1回戦はグループリーグを3位で通過したチームと対戦できる。初戦でチュニジアはウガンダを3-1と下し、ナイジェリアもタンザニアを2-1と下し、首位争いをする両チームは12月23日の第2戦、フェスで対戦した。試合はナイジェリアが3点を先行、チュニジアも終盤に追い上げたが、ナイジェリアが3-2で逃げ切る。第3戦でウガンダに勝利したナイジェリアが3連勝で首位通過、チュニジアはグループリーグ最終戦でタンザニアと引き分けたが、2位通過となった。
■前半のうちに数的優位に立ったが、マリから得点をあげることのできないチュニジア
チュニジアの決勝トーナメント1回戦の相手はグループAで開催国のモロッコを含む3試合すべてで引き分けて2位通過したマリである。過去の戦績はチュニジア6勝、マリ4勝、3つの引き分けである。
カサブランカのモハメド五世競技場に4万人以上を集めて行われた試合は劇的な展開となった。まず26分、マリのワヨ・クリバリーが危険なタックルで退場処分となり、マリは1時間以上10人で戦わなくてはならなくなった。数的有利になったチュニジアはマリ陣内に侵入するが、なかなか得点に結びつけることができないままハーフタイムを迎える。
■後半アディショナルタイムにPKで追いつかれ、PK戦で敗れたチュニジア
両チームとも枠内にシュートを放つことができないまま、時計の針は進む。そして88分、マリがクリアミスしたボールをチュニジアが確保し、フィラス・シャウアがゴールを決める。時間的にもこれが決勝点かと思われたが、アディショナルタイムに入った92分、マリの選手がペナルティエリア内で倒される。VAR判定でPKとなり、ラシン・シナヨコが決めて同点に追いつく。
試合は15分ハーフの延長戦も行われたが、延長後半のシャウアのゴールはオフサイドで取り消され、両チーム得点を決めることができず、PK戦となる。
PK戦ではマリは5人中3人が成功させた。一方のチュニジアは2人しか成功させることができず、決勝トーナメント1回戦で敗退したのである。(続く)
