第3683回 アフリカネーションズカップ2025 (4) 79人の選手がフランスのクラブに所属

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■決勝を争ったセネガル、モロッコに迫ったワールドカップ予選落ちのナイジェリア

 前回までの本連載で紹介した通り、ワールドカップを控えたアフリカネーションズカップ2025はセネガルが2回目の優勝を飾った。決勝では開催国モロッコを破り、ワールドカップの初戦で対戦するフランスにとっては脅威ともいえる存在となった。また、決勝で敗れたモロッコもチーム力が充実していることを示した。そして驚きは3位になったナイジェリアである。ワールドカップのアフリカ予選では第1シードでありながら、グループCで南アフリカに次いで2位にとどまり、4チームによるプレーオフに望みを託すことになる。プレーオフは1回戦制でナイジェリアは準決勝でガボンを下すが、決勝でコンゴ民主共和国にPK戦で敗れる。そのコンゴ民主共和国は3月に大陸間プレーオフに臨むことになる。ワールドカップ出場を逃したナイジェリアの活躍はアフリカのレベルの高さを物語っている。そのナイジェリアに3位決定戦で敗れたエジプト、準々決勝で敗れたアルジェリアも高い評価を受けた。

■セネガル、モロッコ、ナイジェリアの選手で占められたバストイレブン

 大会最優秀選手はセネガルのサディオ・マネ、得点王はモロッコのブラヒム・ディアス、最優秀GKはモロッコのヤシン・ブヌが選ばれた。ベストイレブンはセネガル、モロッコ、ナイジェリアの3チームから選出され、GKはブヌ(モロッコ)、DFはアクラフ・ハキミ(モロッコ)、ムーサ・ニアカテ(セネガル)、カルビン・バッシー(ナイジェリア)、ヌセル・マズラウィ(モロッコ)、MFはアデモラ・ルックマン(ナイジェリア)、イドリッサ・グイエ(セネガル)、パプ・グイエ(セネガル)、FWはディアス(モロッコ)、ビクトール・オシムヘン(ナイジェリア)、サネ(セネガル)となった。
 この中でハキミはパリサンジェルマン、ニアカテはリヨンとフランスのクラブに所属している。また、イドリッサ・グイエはパリサンジェルマン、パプ・グイエはルアーブルとマルセイユ、オシムヘンはリールにかつて所属していた。さらに最優秀選手のマネのプロデビューはメッスであり、ベストイレブンの半数以上の選手はフランスのクラブの所属経験がある。

■出場選手の所属クラブはフランスがイングランドを押さえて1位

 今大会の出場選手の所属クラブの国を見ても、フランスのクラブに所属している選手は79人、これは全出場選手の1割を超えており、イングランドの50人を押さえてトップである。3位が南アフリカの32人、4位がエジプトの31人である。その他の欧州の国を見ると5位のスペイン29人、6位のトルコ28人、7位のイタリア26人、9位のドイツ21人となっており、欧州五大リーグでアフリカのトップ選手が活躍していることがわかる。

■欧州五大リーグの選手が多かったセネガルとモロッコ

 一方、所属クラブ別の出場選手数のランキングとなると様相が変わる。アフリカのクラブが上位を占める。トップ10に入っているのは6人のイングランドのサンダーランドだけである。フランスも最多は5人でアンジェ、パリFC、ロリアンが並ぶ。それぞれのチームごとに国別の内訳をみると、アンジェはガボン2人、アルジェリア1人、ブルキナファソ1人、マリ1人、パリFCはアルジェリア2人、マリ1人、ナイジェリア1人、コートジボワール1人、ロリアンはカメルーン1人、チュニジア1人、ベナン1人、ブルキナファソ1人という分布になっており、強豪国に多くの選手を供給しているわけではない。これがパリサンジェルマンになると2人しかアフリカネーションズカップに供給していないが、セネガルのイブラヒム・エンバイエとモロッコのハキミと決勝戦を争った国の代表選手を抱えている。
 優勝したセネガルは登録した28人のうち、欧州五大リーグに所属する選手はフランス10人、イングランド6人、スペイン2人、ドイツ1人、イタリア1人で、3分の2がこれらのリーグに所属している。モロッコもスペイン5人、フランス4人、イタリア2人、ドイツ2人、イングランド2人と過半数が該当する。これらの強豪リーグでの経験が代表チームでも生かされたのである。(続く)

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