第1666回 2月初めのフランスの快進撃(2) テニス王国豪州相手に初日のシングルスで2勝

 3年前の3月11日の東日本大震災で被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。また、復興活動に従事されている皆様に敬意を表し、東北地方だけではなくすべての日本の皆様に激励の意を表します。

■デビスカップ、ワールドグループ1回戦が開幕

 前回の本連載では2月1日に開幕したラグビーの6か国対抗でフランスがイングランドに26-24と逆転勝ちしたことを紹介した。2012年の6か国対抗から指揮を執るフィリップ・サンタンドレ監督にとって初めてのイングランド戦勝利となった。
 この週末にフランスがわいたのはパリ北部のサンドニのスタッド・ド・フランスだけではない。大西洋にのぞむバンデ県のムイユロン・ル・キャティフでフランスは今年のデビスカップの開幕を迎えた。国別対抗戦であるデビスカップは本連載でもしばしば紹介しているが、16か国からなるワールドグループは全豪オープン後の1月末から2月初めにかけて1回戦、クレーシーズンを迎える4月初めに2回戦(準々決勝)、全米オープン後の9月中旬に準決勝、そしてシーズン大詰めの11月下旬に決勝が行われる。フランスは今世紀に入ってからはワールドグループをキープしており、このところ安定した成績を残し、1回戦敗退は2009年だけ、しかしながら2回戦負けが多く、2001年に優勝して以来、決勝進出は2002年と2010年だけである。

■シングルスのトップ10に2人を送り込んでいるフランス

 さて、フランスチームであるが、シングルスは世界ランキング9位のリシャール・ガスケと10位のジョー・ウィルフリード・ツォンガの2人である。現在世界ランキングのトップ10に2人がランキングしている国はフランス以外にスペインとスイスだけである。さらに50位までにランキングしている選手の数はフランスは9人、スペインの8人をおさえてトップであり、優勝の期待が高まるのも無理はない。

■テニス王国豪州のベテランと新人

 そのフランスの1回戦の相手は豪州である。現在トップ10に入っている選手はいないが、これまでに米国の32回に次ぐ28回の優勝を果たしているテニス王国である。この両者に次いでフランスと英国が優勝回数で並ぶが9回と大きく離されている。豪州のシングルスは世界ランキング41位のレイトン・ヒューイットと162位のニック・キルギオスの2人である。ヒューイットはかつて世界ランキング1位の実績もある32歳のベテラン、一方キルギオスは昨年の全豪ジュニアで優勝したばかりの18歳で、現在のランキングが自己最高を更新中であり、2人のプロフィールは対照的である。
 1月31日に行われたシングルスの第1ラバーはホームチームのフランスのナンバーワンのガスケがビジターの豪州のナンバー2のキルギオスと対戦、第2ラバーはツォンガとヒューイットが対戦する。世界ランキングだけを考えればフランスの優位は間違いない。

■リシャール・ガスケもジョー・ウィルフリード・ツォンガもストレート勝ち

 フランスはブルーのテニスシャツ、そしてサーフェースはフランスの得意なクレーコートを体育館に敷き詰める。ガスケはデビスカップチームに2005年に加わったが、意外と出場試合数は少なく、シングルスには12試合しか出場しておらず、戦績も7勝5敗と若干勝ち越しているだけである。一方のキルギオスはデビスカップではダブルスに1試合出場しただけで、シングルスは初出場である。注目の第1ラバーは双方譲らず、6-6となってタイブレークに持ち込まれた。このタイブレークでガスケが7-3と競り勝ち、第1セットを獲得する。これでガスケは調子に乗り、第2セットを6-2、第3セットも6-2と連取し、試合時間2時間1分でストレート勝ちした。
 続く第2ラバーに出場するツォンガは2008年にデビスカップチーム入り、ここまでシングルスでは11勝2敗と大きく勝ち越している。一方のヒューイットは1999年のデビスカップチーム入り以来48試合に出場、37勝11敗という戦績を誇る。また両者はシングルスだけではなくダブルスにも出場経験が多く、場合によっては土曜日のダブルスで再戦することも考えられる。しかし、ホームのフランスのツォンガが第1セットを6-3、第2セットを6-2と連取する。第3セットこそ6-6となってタイブレークとなったが、7-2と制したツォンガはガスケに続いてストレート勝ち、初日のシングルスで2勝したフランスが優位に立ったのである。(続く)

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